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“男のためのガーデニング”改め

御朱印蒐集~湖東三山 金剛輪寺~

2016-06-08 19:38:00 | 御朱印蒐集・仏像・磐座・巨樹・古墳・滝・登山
 湖東三山の一つになる金剛輪寺で「平成の大曼荼羅特別公開」が開催されていましたので、鑑賞をかねて参拝してきました。
金剛輪寺は天台宗のお寺で、社伝によると奈良時代の僧・行基が開祖とされていて、創建は737年という古い歴史のある寺院です。



行基は天智天皇(中大兄皇子)の時代に生まれ(668年)、東大寺の大仏さんが開眼する直前の天平の時代(749年)に没したとされる僧で名前だけは聞いたことがありますね。
社会事業を実践された僧でもあったそうで、参道の石碑に刻まれている「己を忘れて他を利する」の言葉がその生き方をあらわしているのかもしれません。

金剛輪寺は黒門と呼ばれる惣門から入ることになりますが、境内には白門・赤門と門の色で呼び分けられている門があり、全体で3つの門がありました。
黒門には大きな提灯が吊るされていますが、外から見ても中から見ても捨てがたい門ですので行き道と帰り道の両方で写真を撮りました。





参道へ少し行くと赤門があり、更にその先には白門があります。
白門から中へ入っていくと、明壽院庭園と呼ばれる庭園があり、この庭園は桃山時代から江戸時代中期にかけて造られたもので時代ごとにつながっています。(国の名勝に指定)



参道を歩いていくと緑豊かで静けさに包まれていますので、とても落ち着いた気持ちになれる場所となっています。
参道の後半からは「千体地蔵」と呼ばれる2000体とも言われるお地蔵さんが並べられていて、それぞれのお地蔵さんに赤い風車が備えられていますが、少し気持ちが悪い場所でもありますので、あまり好きにはなれない場所ですけどね。



参道を抜けると石段の上に二天門(重要文化財)が見えてきます。
この二天門は室町時代の建築とされ、元々は楼門だったのが、江戸時代の中頃に現在の姿になったと伝えられているようです。





二天門に大きな草鞋が供えられていますが、こういった大わらじが祀られている寺院って結構ありますね
草鞋の大きさは仁王様の力の強さを表しているという説もあって、諸説あるようで興味深いところです。



二天門から境内に入るとカエデ等の紅葉樹がよく茂っていることに驚きます。
参道にも紅葉樹は多かったのですが、これだけの紅葉樹があると秋の紅葉の頃に金剛輪寺の紅葉が「血染めのモミジ」と呼ばれる理由が分かるように思います。



重要文化財の三重塔も木々の葉に隠れされてしまい全体が見渡せる場所はなかったですね。
この三重塔は鎌倉時代の建立とされていますが、昭和53年に修理復元されて現在の姿になっているようです。



本堂は国宝に指定されており、創建は1288年なので鎌倉時代でしょうか。
須弥壇の上に安置された仏像は、ご本尊こそ秘仏で見られないものの重要文化財に指定された仏像が並び、圧倒的な迫力でした。
須弥壇の裏側へも入ることが出来るのですが、そこにも数多くの仏像が安置されていて、気押され浄化されるような思いにひたることが出来ました。



さて、大曼荼羅展ですが、縦横2mの大作で見応えはありますが、かなり新しいものです。
約800年ぶりに復元したということでしたので“元の曼荼羅は焼失でもしたのですか?”と聞いてみる。

鎌倉時代に書かれた大曼荼羅は実は現在しているのだが、明治の廃仏毀釈によって流出して、東京にある根津美術館に所有されているとのこと。
所有権が美術館に移ってしまっているため、お寺へ戻すことが出来ず、平成になって復元したとのことでした。



ここ金剛輪寺は仏像群の迫力を凄く感じる寺院でした。
同じことが西明寺にも言えたので、湖東三山のもう一つのお寺の百済寺にも参拝してみたいと思いを募らしております。



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