hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

岸本葉子『ひとり老後、賢く楽しむ』を読む

2020年01月22日 | 読書2

岸本葉子著『ひとり老後、賢く楽しむ』(2019年7月23日文響社発行)を読んだ。

 

第一章 家で暮らす?老人ホームに入る?

36歳の時、20年前に想像した「老後」と今想像する「老後」は違う。「終の棲家」のつもりでも、どうなるかはわからない。今気になるポイントと、年とってから気になるポイントは違う。
・今のうちに施設見学に行ってみる

・「自分らしい暮らし」がどんなものか考える

・自分の住むまちの福祉制度を知る

第2章 老後の理想の住まい、どんな家?
6人の人のそれぞれのケース
・介護の経験があると自分の老後の参考になる
・体の衰えによって、理想の住まいは変わりそう

・老後に不安は人それぞれ。自分の不安は取り越し苦労かもしれない

第3章 老後は人生の一割と考えるお金の計画
毎月の収支、年間収支、保有資産、借入をまとめておく。
今高齢者のために何かしていれば、年をとったとき同じようなことを受けられると自然に思える。

第4章 人生後半こそ、自分のイメージと真逆のことを始める

守りに入らず新しい楽しみを見つける

第5章 80代、90代でひとり暮らしの人に聞いてみた暮らし方
サポートで家に入ってもらうからには、こうではない、ああでもない、みたいなおとを言ったら始まらない。

 

第6章 残りの人生がもったいない! 疲れる人間関係はリセットする

・今一緒に楽しめる人との関係を大切にする
・ストレスのある関係性は見直す

・「将来助けてもらいたいからつきあう」のはやめる

 

第7章 老後という「一人プロジェクト」を完成させよう

とりあえずヘッドライトの届くところまでを考える、何も見えないところのことを考えても仕方ない。

人に語れる趣味でなくてお夢中になれることを探す。

やりたいことリストを作る。

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め)(最大は五つ星)

 

既に十分に高齢者になっている私には、当たり前といえば当たり前のことが書いてある。素直に「そう、そう」と納得して読み進められる。得難い、有難い教えが得られるわけではないが、簡単に読めて、頭の再整理には良い。文章は明快で、わかりやすい。

 

高齢者数人に聞き取りしているが、統計的データはなく、単に人さまざまだなと思えるだけで、人によっては何の意味があるのかと思えるかもしれない。個々人の環境、個性は異なり、進むべきただ一つの道があるはずもない。過去にとらわれず、頭を柔軟にして、それなりにチャレンジして進むという考え方が進められるだけなのだ。

 

「趣味は小さなことでよい(五十代男性)」(119頁)に、街なかのトイレをきれいにするのが趣味との話が書いてあった。私も昔から公衆便所に入ると、トイレットペーパーを丸めて床に落とし、靴底で汚れをこすって和式便器に落とすなどわずかにきれいにして、ごく小さな親切を人知れず実行していた。ほんの僅かでもきれいになり、皆が実行すれば、どんどんピカピカになっていくのにと思いながら。まあ、完全に自己満足、趣味の世界で、人に話すほどのことではないのだが。

  

岸本葉子(きしもと・ようこ)
1961年鎌倉市生まれ。エッセイスト。
1984年東京大学教養学部卒後、東邦生命保険入社。
1985年『クリスタルはきらいよ』(就職活動の体験)
1986年退社して中国の北京外語学院に約1年留学
2001年虫垂癌の手術
2003年『がんから始まる』
2009年『買おうかどうか』
2010年『エッセイ脳 -800字から始まる文章読本
2011年『「そこそこ」で生きましょう』
2012年『ちょっと早めの老い支度』『おひとりさまのはつらつ人生手帖』『わたしの週末なごみ旅』など。
2013年『もっとスッキリ暮らしたい ためない心の整理術』
2014年『江戸の人になってみる』『生と死をめぐる断想』
2015年『昭和のほどよい暮らし』『二人の親を見送って
2019年『ひとり老後、賢く楽しむ

 

 

 

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「丸福珈琲店」でランチ

2020年01月22日 | 食べ物

 

東急吉祥寺店3Fの「武蔵野マルシェ」にある「丸福珈琲店」でランチした。

昭和9年創業の老舗珈琲店。卓上の説明には「多くの文化人・芸人の方々に愛されてまいりました。」とあった。「芸人」とは、さすが大阪の店。

 

 

私はビーフシチューセット。

まず小さなサラダが来る。

 

 

カリカリのフランスパン付きのビーフシチュー。

 フォークではバラバラになりそうに煮込んだビーフ。年寄二人の家庭ではなんでも柔らかくしてしまうので、ニンジンもブロッコリーも固めと感じるが、おそらく普通だろう。シチューも味は良いが、すこし濃い目に感じる。しかし、これも普通なのだろう。

 

奥様はイチゴとアイスクリーム添えのホットケーキセット。

 

 

二人ともセットなので、コーヒーと紅茶付き。二人でちょうど3千円。まあまあじゃん。

 

 

隣りにはおばあさんと男子高校生の二人ずれ。

おばあさんの問いかけに「ウン」だか「スン」だか、ほとんど口を開かない男の子。不機嫌な様子でもないが、孫娘と比較して、「男の子ってつまんないね」と思う。奥様はおばあさんと出かけるなんて、「えらいじゃない」と言うのだが。「どーせゲーム買ってもらうためじゃない」と邪推する。

 

 

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