一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

5月24日の大野・植山教室(中編)

2015-06-09 00:55:34 | 大野・植山教室
7日に放送されたTBSテレビ「この差って何ですか?」を観たが、この中で「良い歯医者とそうではない歯医者の差って何ですか?」が、血が逆流するくらい興味深かった。
良い医者と思われる1位から5位までが発表されたので、それを記しておこう。

1位 初回の診療時間が長い
2位 自分の不得意な治療は断る
3位 毎回歯の写真を撮影
4位 歯科衛生士が治療前に必ず掃除する
5位 虫歯の時にすぐ歯を削ろうとしない

私がヤブ医者と信じている例のSだが、もちろんひとつも当てはまらない。ことに5位は全く当てはまらなかった。あいつは健康な歯でも、どんどん削っていった。
ちなみにこのSだが、もう亡くなっていたそうだ。こいつはいい後生でなかったと信じる。ちなみにこいつの自宅は先日取り壊され、更地になった。息子さんも同業だが、親との折り合いが悪く、地方に引っ越したらしい。どうでもいい話だが。

ほかは「1度口をつけたペットボトル、細菌の数にどれくらい差があるか」も興味深かった。
カフェオレは、細菌が24時間で2万倍に膨れが上がるという。
むかし山陽地方を5日間旅行したとき、1リットルのコーヒーを5日間かけて飲んだが、5日後に帰京したとき、体調を崩して吐いたことがある。
あれは細菌にやられたのかもしれない。

(きのうのつづき)

以下の指し手。△7七銀▲同角△6八銀成▲同玉△5八竜
まで、一公の勝ち。

私は△7七銀と放り込んだ。いわゆる逃げ道封鎖の手筋で、「将棋世界」6月号別冊付録の、勝又清和教授の「新手ポカ妙手選」に、このような手筋が山ほど載っている。やはり本を読むと勉強になるのだ。
たまたまこの場面を大野八一雄七段が見ていて、「フフフ」と笑う。大沢さん、自分が下手の時はヘンテコな手を指すくせに、上手の時は冴えてますねえ…というふうだ。まあたしかに、△7七銀を指す時は、指をしならせてしまった。
小学生君、投了。周りは私が勝つとは思ってなかったらしく、S君らちびっ子諸君が、「(二枚落ちなのに)どうやって勝ったんですか」と寄って来る。いや別に、私はふつうに指しただけである。
大野七段が、「大沢さん、指し手が嫌らしいですよ」と私の前に座った。「大沢さんの指し手は分かってるんですよ。△2二銀と上がらずに▲3四歩を誘って、△3三銀~△2四銀~△3五銀と出てきたんでしょ」
大野七段が下手側を持ち、パッパッ指す。プロが二枚落ちの下手を指すのだから、上手?はたまらない。その的確な指し手に、たちまち上手陣は崩壊した。しかしこれ、小学生君が勉強になったかどうかは分からない。
誰かが「上手が指をしならせちゃマズイでしょ」と笑わせる。私が次に小学生君と指す時は、オーソドックスに指そうと思う。
ここで3時休み。しかし生徒が多すぎて、のんびりできない感じだ。もう、20人近くいるのではないだろうか。新顔もいるが、やはり手練れなのだろう。Fuj氏は手合い係に専念するようである。
4局目はIi君とリーグ戦。Ii君は大野・植山教室を代表する強豪で、ここ2~3年でメキメキ実力を付けた。もはや私は、彼と平手で指す気はない。が、駒を落としてもらうわけにはいかないので、私が強引に先手で指す。が、Ii君は不満そうだった。
将棋はIi君の一手損角換わりとなった。私は▲4八飛と回り、▲2五歩から▲2六角と据える。私の好きな形である。
私の▲4五歩に、Ii君は△4二飛。専守防衛だ。私は▲1五歩△同歩▲同香と1歩を入手し、▲2四歩△同歩▲2五歩。これに△同歩なら▲同桂で先手が面白いが、Ii君は△2七角。
△3六角成は許せないので私は▲4六飛と浮いたが、△1六角成▲3五歩に、ここで△2五歩と取られ、先手に指す手がない。以下数手指して、投了した。
Ii君を破る情報はただひとつ。角換わりの指南本を、徹底的に読み込むしかない。
5局目はU君とリーグ戦。U君はリーグ戦の終盤で私と指したいらしいが、私があまり教室に来ないので、いる時に消化するしかない。U君が渋るのを、遅れて来たもう一人のスタッフ・W氏がけしかけ、ようやく私との対局となった。
U君の先手で、▲7六歩△3四歩▲2六歩△8四歩に、U君は▲6六歩。フフッ、U君、相掛かりから逃げよった。
そこで私が三間飛車に振った。△8四歩がチョンマゲだが、持久戦になれば問題なくなる。
U君は▲7七銀を▲8八銀~▲8七銀と繰り替える。U君は銀冠が好きなのだ。
私が優位に進めていたと思うのだが、意外に難しい。私は△2一飛と回り飛車成りを狙うが、U君はそれを防いで▲2三桂。歩があれば▲2三歩で済むだけに、いかにもつらい。さらに▲3二成銀左~▲2一成銀と飛車を取ったが、▲3三にも成銀がおり、これだけ駒が遊んでしまっては、さすがにU君の分が悪い。
以下、私が先手玉を何とか寄せた。U君は残念だったが、着実に実力を向上させているのが分かる。今後の対局も楽しみだ。
どんどん指す。6局目はTan君とリーグ戦。私の二枚落ちである。Tan君は育ちがよさそうでお行儀がいいが、将棋もそうで、指し手が素直すぎる。
上手・6五歩・持ち駒桂、下手・5八飛、6八銀、7八金、8八角…の局面で、Tan君は△6六桂を防いで▲6七銀と上がる。しかし△6六桂▲同銀△同歩▲同角△6九銀▲4八飛△7八銀不成…となり、上手必勝。最後は△2五桂▲2六玉△3五銀▲同歩△3六金▲同玉△3八竜▲2六玉△3七竜まで、私の勝ちとなった。
7局目は、ここでようやく植山悦行七段に教えていただくことになった。さっきW氏が、「大沢さんは(最悪)植山先生と指さなくてもいいでしょ?」と語ったがたしかにそうで、いまさら…というところもある。生徒が多いのでここまで延び延びになったが、教えていただくならそれに勝るものはない。
畏れ多くも平手戦で、▲7六歩△8四歩▲2六歩△8五歩▲2五歩△3二金…から、私のひねり飛車になった。
前回のひねり飛車戦では、私の「▲6六歩が疑問。それだけだったね…」という結論だったが、その時は植山七段のタコ金だった。
本局は△3二金・△4二銀型だったので、私は▲6六歩と突いてみた。さらに▲5六金と腰掛け、この金に安定感がある。
植山七段は△7三桂(第1図)。私は▲9七角と引き、以下△8五桂▲同桂△同飛▲8六飛△同飛▲同角△8八飛▲8一飛△2二玉▲4六桂△3三銀(第2図)と進んだ。


上記手順中、▲8六飛のぶっつけが植山七段には意外だったようである。しかしこの飛車を捌かないことには、勝負にならないと思った。
第2図で、私は▲2四歩と指したかったのだが、ぐっとこらえて、それを指さなかった。
(つづく)
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