一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

長崎旅行2015・8「バス→列車→フェリー」

2015-12-24 00:06:21 | 旅行記・九州編
3時間近くかけて書いた文書を誤って消滅させてしまった。ガックリ…。
全部書き直しだ!! グオワーーーッ!!

(きのうのつづき)
1両だけの車内は、座席がほとんど埋まり、高校生らは立っていた。私も島原鉄道には何度か乗ったが、こんな光景は初めてである。たぶんみな、「島鉄フリーパス」を使っているのだろう。
私は列車の前方に移動する。ここから前面の景色が眺められ、ここが特等スペースともいえる。島原外港行きの急行は、定刻の14時46分に発車した。
タイム3分で、本諫早に着く。すぐに発車して、幸駅を過ぎた。オシャレな駅名で、時間があれば各駅停車の列車に乗って下車したいところだが、時間がない。
15時ちょうど、愛野に着く。ここはさっきのバスでも通ったところだ。
愛野からはかつて、小浜まで雲仙鉄道が通じていたが、1938年に廃止された。廃線探訪マニアには垂涎のルートではあるが、痕跡は残っていないだろう。
15時06分、吾妻着。先の幸、愛野とロマンチックな駅名が続く。しかし私には無縁の単語だ。
列車は走る。左手には有明海がチラチラ見えるが、立っていては落ち着いて鑑賞できない。右手のドア付近にいる女性は景色に興味がないようで、スマホの操作に余念がない。
15時22分、多比良町に着き、かなりの乗客が降りた。みな、手には「島鉄フリーパス」を持っており、フリーパスさまさまである。
ここ多比良町は多比良港の最寄り駅で、熊本県長洲港にフェリーが通じている。昨年は逆のルートでこちらへ来たが、今回は島原ルートを利用する。
15時28分、大三東(おおみさき)着。ここは海に近い駅として有名で、有明海が鼻先に見える。ここも下車したいところだが、やはり時間がない。
15時36分、島原着。ここでも大勢の乗客が降りた。島原城、武家屋敷、温泉など見どころがいっぱいあってもっともな行動だが、私は先を急がざるを得ない。ただしここで座ることができた。
15時40分、南島原に着いた。ここで数分の待ち合わせとなる。
駅構内にはいくつもの車両が留め置かれ、沿線の主要駅であることが分かる。駅舎は瀟洒で挨拶したいが、万が一乗り遅れても面倒なので、動かなかった(もっとも南島原駅舎は今年6月に建て替えられたらしい。それはそれで見るべきだったが)。
15時46分発。タイム2分で終点島原外港に着いた。ホームに下りると、さらにレールが伸びていた。島原鉄道はここから35.3キロ先の加津佐まで、鉄路が通じていたのだ。しかし2008年3月をもって廃止された。1991年の雲仙普賢岳の噴火の際、レールが埋もれて休止を余儀なくされたが、1997年に全線復旧。奇跡の復活を果たしただけに残念だが、赤字対策のためにはやむを得なかった。
島原外港のホームにはシャレた駅舎があるが、これは4年前に新築されたもので、旧駅舎は2010年に火災によって消失した。
島鉄フリーパスの利用はここまでで、乗車料金1,000円は安かった。しかし島原鉄道の売り上げには貢献できなかったので、複雑な思いもある。
島原港まではここから近い。港の向かいの建物内では焼きうどんを食べたことがあり美味かったが、今回は入る時間がない。
島原港構内にはおっちゃんが多く怪訝に思ったが、何と競艇券売り場を併設していたのだった。
九商フェリーを利用する。次の便は16時25分発だ。窓口で切符を買いデッキに出ると、「フェリーくまもと」が入港してきた。
モデルの「すみれ」のポスターがあったのでカメラを構えると、傍らにいたおばちゃんに、「ダメ!」と怒鳴られた。何がいけないのか分からないが、こんなケースは初めてである。
お土産コーナーに行くと、くまモンのデザインのものが多く売られていた。ここは長崎県だが、すでに熊本県の趣だ。
何も買わず、「フェリーくまもと」に乗り込む。客室は意外に人が少なかったが徐々に増え、けっこうな数になった。大部分がクルマで来たようだ。
私はデッキに出る。ここではウミネコがエサのほどこしを待っていた。売店にはかっぱえびせんが売られていて、早くも乗客がそれを投げ始めた。
しかしこれは微妙なところで、こういうエサやりが生態系を壊すという見解もある。この航路はOKだったが、私は見るだけに留めた。
「フェリーくまもと」は定刻に出港した。ウミネコは客が投げたかっぱえびせんを器用にキャッチする。広大な有明海は美しく、時の経つのを忘れる。40分ほど経ち、山の向こう側に陽が落ちようとしていた。夕焼けが幻想的で、これで780円なら安いと思った。
定刻の17時25分、熊本港に入港した。熊本市内行きの連絡バスは港から出ていて、次は17時40分発である。この接続時間が絶妙だ。ここまでバス、列車、フェリーと利用したが、ほとんどダイヤ通りに動いていた。日本の乗り物の正確さは世界一だと実感した。
ああそれなのに、ここでのバス待ちも、数人だった。日本の公共交通機関は、これからどうなるのだろう。
(26日につづく)
コメント
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