一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

5月26日の大野金曜教室(後編)

2017-06-12 00:12:19 | 新・大野教室
スポーツ報知の6月13日から、渡部愛女流初段の女流名人戦・自戦記が掲載されるとのこと。
愛ファンは必読である。

   ◇


第5図以下の指し手。▲3九同金△同角成▲同玉△4八金(投了図)
まで、74手で一公の勝ち。

Kさんは▲3九同金と取ったが、△4八金でKさんが投了してしまった。

ということは▲3九同金が悪手で、▲1七玉と逃げればどうだったのだろう。以下△4四角▲2六歩は詰まないし、△3九銀も浮いてしまう。
後手は飛車取りが残っていて忙しく、受けに回っては勝てない。つまりその局面は後手負けである。
だが投了図も、私は詰みを読んでいなかった。以下▲2八玉△3八金▲同玉△5八飛成▲4八金△2八金▲同玉△4八竜▲3八金△3九銀▲1七玉で詰まないのではないか?
だが、「▲4八金に△2八金と捨てなくても、△4九銀でいいじゃないか」と、検討に加わってくれた佐藤氏。
なるほどそうで、△4九銀以下▲2八玉△4八竜▲1七玉(参考1図)。これなら持駒に金が3枚あるから簡単だ。

参考1図で△2六金!!(参考2図)が好手。

以下▲2六同玉(▲2六同歩は△2七金以下)△2五金!!▲1七玉△1六金!▲同玉△1五歩▲2六玉△3五金▲1七玉△1六歩(参考3図)まで綺麗に詰む。

参考1図まで進めば詰ませられたが、その前でつまづいているので、△4八金で投了されなかったら、勝敗はどうなったか分からなかった。

局面を前に戻し、私が第2図から▲5一馬を指摘すると、それは△同金で▲6一銀が助からないと思った、とKさん。しかしそこで▲7一飛と打てば先手優勢である。Kさんがこの順に気付かなかったとは不可解で、どういう錯覚をしたのだろう。
終盤も私に負けの順があったし、私は全然勝った気がしなかった。

3局目はTod氏と指す。私の二枚落ちである。Tod氏も最近力を付けてきたが、まだ二枚で負けるわけにはいかない。
序盤の▲3五歩に△2二銀を省いたら、Tod氏はすぐに▲3四歩ときた。大野八一雄七段の教えを守っているものだ。以下△2二銀▲3三歩成△同銀▲3四歩△2二銀となり、上手も1歩持ったが、金銀が完全に釘付けになったのが痛かった。

そこから私もよく戦い、第1図は私が△7八とと金を取った局面。ここでTod氏が▲5七金と上がったのが、氏の実力を示した一手だった。
ここで△6六金と角を取りたいが、▲同金で下手の飛車金が働いてくる。といって△6八金▲4八飛△6七金引はダサくて指せない。
結局△8九とと桂を補充したが、▲5四歩と取り込まれて上手がおもしろくない。もちろんこの後もむずかしい戦いだったのだが、以下もTod氏にうまく指され、投了を余儀なくされた。
本局はTod氏の快勝。次回は雪辱したいと思う。

4局目はTakai君と平手戦。Takai君とは最初、二枚落ちの手合いだった。これは1勝1敗で上手も怪しかったが、その後飛車落ちを経て、今日は平手である。まったく、チャイルドの伸びはすさまじい。
本局はTakai君の振り飛車となった。Takai君は振り飛車党のようだ。私は急戦で挑み、Tod君の受け損ねもあって、駒得した私が勝勢になった。
しかし私が緩んで、Takai君が▲6三金と張り付いたのが第1図。

第1図以下の指し手。△4六角▲4七銀△5七角成▲5二金(第2図)

ここで△6二歩でもよかったが、軟弱である。私は△4六角と飛びだし、▲4七銀に△5七角成と飛び込んだ。▲同金なら△同飛成で後手勝ち。
Takai君は▲5二金とゲタを預け、私は詰ましにいったが…。

第2図以下の指し手。△3九銀▲同玉△4八馬▲同玉(途中図)

△5七金▲3九玉△4九成香▲2八玉△3九角▲1八玉△2六桂▲同歩△2八金▲1七玉△3八金▲2七玉(投了図)
まで、Takai君の勝ち。

詰ますなら△3九銀しかない。以下▲4八同玉(途中図)で分岐点。最初△6六角を読んだが、▲3八玉△4七飛成▲同玉△5五桂は▲5六玉で詰まなそうで焦った。
私は秒読みに追われて△5七金と打ったが、これでは詰まない。未練がましく追い掛けたが、最後は▲2七玉で投げた。

まさかTakai君に平手で負けることはないと思ったから、さすがにショックだ。しかも感想戦でTakai君は、途中図で△4九成香を指摘する。以下▲3八玉△4八金▲2八玉△3九角▲1八玉△2六桂▲同歩△2八金▲1七玉△2九金▲2七玉△2八角成▲3六玉△4七飛成(参考図)とサラサラ並べ、自玉を詰ましてしまった。

私よりよほど終盤が強く、彼はこんなに棋力が伸びていたのかと、私は唸ってしまった。
ちなみに途中図では、△4七飛成▲同玉△5八角でも後手勝ちと大野七段。ああ、これも明快か。私は凹むばかりだった。
今日は4局指して1勝3敗。1勝できただけでも上出来だ。

時刻は10時を過ぎ、今夜はこれで終了。みなで軽食を摂りにでた。参加者は大野七段、W氏、Fuj氏、私に、今回はKさんも参加してくれた。
お店は例によって日高屋である。西口は5人が入れず、東口の店に入る。
私はタンメンを頼み、みなも適当なモノを頼んだ。
食事が終わったあとはそのままおしゃべりである。喫茶店じゃねえんだから食うもの食ったらさっさと出たいところだが、みなは構わずしゃべる。
Kさんは現在研修会員で、女流棋士を目指している。目標まであと一息、というところで現在足踏みしているが、女流棋士クリアに運の要素はなく、より勉強したものがなれる、というのが私の持論である。Kさんがいまのように真摯に将棋に取り組んでいれば、向こうから女流棋士の資格が転がり込んでくるだろう。
しばらくして、私は餃子を頼む。実は日高屋の餃子はまだ食べたことがなかったのだ。
これが美味かった!
日高屋はウチの最寄り駅にもあるから、今度お土産で買っていこうと思った。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする