北海道の中央部を走る、JR札沼線の北海道医療大学~新十津川駅間47.6㎞が、この18日に廃止された。
当初の最終運行予定は5月6日だったが、新型コロナウイルス拡大の影響で、4月24日に前倒しされていた。
だがその期間さえ、コロナウイルスは許さなかった。JR北海道はさらに廃止日を前倒しし、急遽17日が最終運行となったのだ。
JR北海道は、廃止区間を5月2日から全席指定にするなど、それなりに対策を講じてきた。でもそれでもダメだった。
当ブログの読者なら承知だろうが、私は全国の路線の中で札沼線が最も好きだった。始発の札幌からは列車がふんだんに出ているのに、北海道医療大学を境に本数が激減し、浦臼から先は1日1本のみ。通勤・通学列車から大ローカル線への落差が激しく、そんなところが私は好きだった。
私は毎年2月に北海道を訪れているが、時間をやりくりしては札沼線に乗車した。10数回乗ったと思う。浦臼~新十津川がまだ1日3本の時代、私は新十津川からの最終に乗ったことがある。2両編成で乗客は私ひとり。すこぶる贅沢な旅ではあったが、これじゃあ廃線も時間の問題だと思ったものだ。
そして昨年私は、冒頭区間の最終運行が今年の5月6日と知る。ついに来るときが来たのだ。
そして私は今年の2月、札沼線に乗車した。ついにこれが最後である。石狩月形での上りと下りの待ち合わせの風景は、例年以上に気合を入れて撮影した。
ところが、帰宅してPCに画像を取り込んで愕然とした。札沼線の景色が真っ白けで、壊滅状態だったからだ。
私はいつもプログラムオートで撮っているのだが、今回気分を変えて、絞り優先で撮ったのだ。そのため開放状態になり、白い車体と真っ白な雪が反映されて、真っ白になってしまったというわけだった。
なぜに撮影中に、モニターで確認しなかったかなあ。最後の最後にやっちまった。私の落胆ぶりは、相当なものだった。
では、石狩月形の列車交換風景を掲げよう。
▲2009年
▲2012年
▲2013年
▲2014年
▲2016年
▲2017年
▲2018年
▲2019年
▲2020年……
トホホの2020年である。
1日1本でも健気に走る札沼線に、私は元気をもらってきた。今回の廃止で、私は呆けてしまった。
国鉄日中線のように、最終運行日が大雨でダイヤが乱れたり、廃止予定だった蒲原鉄道が半年生き延びたりした例はあるが、2度も廃止日を早め、慌ただしく廃止にした例を私は知らない。でも何となく、そこが札沼線らしい気がする。
書き遅れたが、札沼線の「沼」は、留萌本線・石狩沼田駅の沼である。1972年6月18日までは、そこまで路線が通じていたのだ。つまり今回で2度目の部分廃止で、これも非常に珍しい。
札沼線には、1991年から学園都市線の愛称が付いている。JR北海道はその利用実態に合わせ、こちらの愛称を積極的に使ってきた。今回、札沼線の名称も事実上廃止になった。
札沼線全通から85年。長い間、お疲れ様でした。ありがとう。
当初の最終運行予定は5月6日だったが、新型コロナウイルス拡大の影響で、4月24日に前倒しされていた。
だがその期間さえ、コロナウイルスは許さなかった。JR北海道はさらに廃止日を前倒しし、急遽17日が最終運行となったのだ。
JR北海道は、廃止区間を5月2日から全席指定にするなど、それなりに対策を講じてきた。でもそれでもダメだった。
当ブログの読者なら承知だろうが、私は全国の路線の中で札沼線が最も好きだった。始発の札幌からは列車がふんだんに出ているのに、北海道医療大学を境に本数が激減し、浦臼から先は1日1本のみ。通勤・通学列車から大ローカル線への落差が激しく、そんなところが私は好きだった。
私は毎年2月に北海道を訪れているが、時間をやりくりしては札沼線に乗車した。10数回乗ったと思う。浦臼~新十津川がまだ1日3本の時代、私は新十津川からの最終に乗ったことがある。2両編成で乗客は私ひとり。すこぶる贅沢な旅ではあったが、これじゃあ廃線も時間の問題だと思ったものだ。
そして昨年私は、冒頭区間の最終運行が今年の5月6日と知る。ついに来るときが来たのだ。
そして私は今年の2月、札沼線に乗車した。ついにこれが最後である。石狩月形での上りと下りの待ち合わせの風景は、例年以上に気合を入れて撮影した。
ところが、帰宅してPCに画像を取り込んで愕然とした。札沼線の景色が真っ白けで、壊滅状態だったからだ。
私はいつもプログラムオートで撮っているのだが、今回気分を変えて、絞り優先で撮ったのだ。そのため開放状態になり、白い車体と真っ白な雪が反映されて、真っ白になってしまったというわけだった。
なぜに撮影中に、モニターで確認しなかったかなあ。最後の最後にやっちまった。私の落胆ぶりは、相当なものだった。
では、石狩月形の列車交換風景を掲げよう。
▲2009年
▲2012年
▲2013年
▲2014年
▲2016年
▲2017年
▲2018年
▲2019年
▲2020年……
トホホの2020年である。
1日1本でも健気に走る札沼線に、私は元気をもらってきた。今回の廃止で、私は呆けてしまった。
国鉄日中線のように、最終運行日が大雨でダイヤが乱れたり、廃止予定だった蒲原鉄道が半年生き延びたりした例はあるが、2度も廃止日を早め、慌ただしく廃止にした例を私は知らない。でも何となく、そこが札沼線らしい気がする。
書き遅れたが、札沼線の「沼」は、留萌本線・石狩沼田駅の沼である。1972年6月18日までは、そこまで路線が通じていたのだ。つまり今回で2度目の部分廃止で、これも非常に珍しい。
札沼線には、1991年から学園都市線の愛称が付いている。JR北海道はその利用実態に合わせ、こちらの愛称を積極的に使ってきた。今回、札沼線の名称も事実上廃止になった。
札沼線全通から85年。長い間、お疲れ様でした。ありがとう。