まず、昨年、一昨年と楽しんだ「さっぽろ雪まつり」内の「ジモステLIVE!チアダンス編」は、今年は6日(木)に終わっていた。密かに楽しみにしていたので、ガッカリである。
恒例のNatsuki&ブライトサッポロゴスベルクワイアのステージは、9日(日)の15時30分からだった。
また「旭川冬まつり」8日(土)12時からのTOSHIBAスノーステージは、今年はりんごちゃんがゲストだった。私はりんごちゃんのファンではないが、いまいちばん勢いのある人だから、それにあやかりたい思いはある。
このほか、名寄の「なよろ雪質日本一フェスティバル」の鑑賞も組み込まなければならない。さらにJRバス深名線の乗車、せいわ温泉ルオントの入湯もある。
それと今回は、札沼線の乗り納めがある。北海道医療大学前―新十津川間が、今年の5月6日をもって運行終了となるのだ。私は毎年乗車していただけに、残念でならない。
これはメインイベントとして旅行の後半にしたいが、どう考えても明朝に組み込むのがベストだ。週末なので人が多くなりそうだが。
よって、今年はNatsuki&ブライトを断念し、8日・札沼線→旭川冬まつり、9日・JRバス深名線→せいわ温泉ルオント→なよろ雪質日本一フェスティバル、11日・さっぽろ雪まつり……と決めた。
それで横になったが、もうひとつ忘れていた。さっぽろ雪まつりの、陸上自衛隊第11音楽隊のステージだ。調べると、9日の14時からだった。となれば、9日の札幌が絶対か。
いや、参った。しかし8日と9日に旭川と札幌を組み入れると、名寄近辺の観光がすべて飛んでしまう。
また行程の組み直しになり、眠れなくなってしまった。
8日(土)朝になった。ネットカフェは室内がざわざわしていて、なかなか眠れない。どこかでアラームが鳴っているのだが、止まらない。ブースの住人は、どれだけ熟睡しているのだ。
私は6時前にチェックアウトした。これでナイト9時間パックが適用され、1,700円+税(+シャワー代)となる。PCも使い放題だったし、改めて、かなり格安である。
きょうの予定は、札沼線と旭川冬まつりである。
まずは札沼線。札幌発は57本もあるのに、新十津川着はたった1本となる。この落差が凄まじい。
新十津川行きの始発駅は石狩当別07時45分である。この一駅先の北海道医療大学前まで電化区間なので、石狩当別で気動車に乗り換えなければならないのだ。
これは札幌発06時58分でも石狩当別着07時38分なので乗り継ぎ可能だが、それではほかの乗客に遅れて、ボックス席手前のシートに座れない可能性がある。よって、1本前の06時39分発で行く必要があるのだ。
だが、それも多くの旅行者が考えているのではないか?
というわけで、06時21分の列車に乗った。何と、札沼線の始発である。ふだんは寝坊三昧なのに、なぜ旅先ではハードなのだ。
車両は、快速エアポートでおなじみの721系だった。クロスシートなので、ゆったりくつろげる。私はコンビニで買ったおにぎりを頬張り、つかの間のリラックスタイムである。
石狩当別06時59分着。新十津川行き車両は、向かいのホームにいた。その先にも気動車が1両停まっている。07時02分発の浦臼行きだった。浦臼までは上下6本が出ているのだ。札沼線に乗る、という意味ではこれに乗ってもよく、はるかに空いてもいるだろう。だが鉄道マニアとしては、あくまで「新十津川行き」に乗りたいところである。
浦臼行きは発車し、新十津川行きの扉が開いた。幸い、同好の士は適度な数だった。
私はボックス席の手前窓際に座れ、まずは一安心である。私は、残り3席に人が座るのはウェルカムだが、自分からこの席に座る気はしない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/94/8cb62996e318f96163cd85fff5a1d9c3.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/e9/681a1c41c3f6e8abc58b042edbaa9cc1.jpg)
07時18分着の列車で来た客が乗車し、私のナナメ前に男性が座った。これでよい。ボックス席の独り占めは、何かと肩身が狭い。逆の立場にならなかった分だけ、早い列車に乗った甲斐があった。
さらに07時38分着の客を乗せ、我が列車は定刻に出発した。乗車率は60%というところか。いつもこのくらい乗っていれば、札沼線の寿命ももう少し延びたのだが、地元住民がふだん乗らないのだからしょうがない。
乗客はほぼ全員、鉄道マニアである。向こうの親子は、親は車窓を凝視しているのに、息子は眠っている。あっちの青年は、ありったけの荷物をシートに置き、他者の侵入を防いでいる。運転席後方では、ビデオを回す男。いろいろいる。
私の斜め前の彼は、マスク着用で、瞑想している。私もマスクは携行しているが、いまのところ、する気はない。
08時18分、石狩月形着。ここで列車の行き違いのため、22分の待ち合わせである。
駅舎に入ると、「ありがとう札沼線 ラストラン令和2年5月6日」の幟があった。
今年は多くの旅行者がホームに出ている。しばらくすると、上り列車が見えた。みんなカメラを構え、ちょっとした撮影会である。日本でいちばんホットな路線、それがこの札沼線なのだ。
列車はシュルシュルと雪道を滑り、入線した。私は上下線が揃った列車を撮る。このカットを撮るのも今日が最後である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/73/3d631485647b8be9a7fbf9c736862625.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/c5/91f66a0764bd9711458d42443eb0edc3.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/93/89b1ac3e2e0a7f0108e5bb26aacf50d3.jpg)
上り列車を見送り、我が列車も出発した。
列車は広い大地を淡々と走る。左手の山脈は、何か名前がついているのだろうか。
右手には国道275号が並走している。これはオホーツク海の浜頓別町まで通じている。我が列車は、時折自動車に抜かれていくが、それでいい。
小駅に停まる。遠くの男性が立ち上がったので下車するのかと思いきや、ホームの写真を撮って戻ってきた。そのパターンを繰り返すので、かなりせわしない。最初からデッキにいればいいのに。
09時05分、浦臼着。ここで何人か乗ってきた。07時02分に石狩当別を出た列車は08時00分に浦臼に着いているが、その客も含んでいるだろうか。
そしてひとりの客が、例の男性がいた席に座ってしまった。こういうことになるから、あまり離席してはいけないのだ。
09時28分、列車は新十津川に着いた。懐かしき駅舎は健在である。そしてここにもさっきの幟がはためいていた。
駅舎内では例によって窓口が営業し、グッズを売っていた。一番人気は、於札内・南下徳富・下徳富・新十津川の記念入場券。4枚が連なって印刷されており、入場券として使えるのは新十津川駅のみ。というわけで価格も200円で、良心的といえよう。
ほかに硬券も売っていた。これらを1枚ずつ買う。さらに、終着駅到達書が無料でもらえた。これなど、ほかの駅なら100円か200円を取るところである。
駅舎の賑わいは相当なものだ。駅舎を出れば、左奥にプレハブの土産物屋も出ていた。これは5月6日までの限定営業だろうか。
上りの発車は10時00分である。私は滝川行きの09時56分のバスに乗るので、もう行かねばならない。私の札沼線の旅は、これにてフィニッシュである。
いままでありがとう。
私は札沼線に礼をいい、新十津川駅をあとにした。
(つづく)
恒例のNatsuki&ブライトサッポロゴスベルクワイアのステージは、9日(日)の15時30分からだった。
また「旭川冬まつり」8日(土)12時からのTOSHIBAスノーステージは、今年はりんごちゃんがゲストだった。私はりんごちゃんのファンではないが、いまいちばん勢いのある人だから、それにあやかりたい思いはある。
このほか、名寄の「なよろ雪質日本一フェスティバル」の鑑賞も組み込まなければならない。さらにJRバス深名線の乗車、せいわ温泉ルオントの入湯もある。
それと今回は、札沼線の乗り納めがある。北海道医療大学前―新十津川間が、今年の5月6日をもって運行終了となるのだ。私は毎年乗車していただけに、残念でならない。
これはメインイベントとして旅行の後半にしたいが、どう考えても明朝に組み込むのがベストだ。週末なので人が多くなりそうだが。
よって、今年はNatsuki&ブライトを断念し、8日・札沼線→旭川冬まつり、9日・JRバス深名線→せいわ温泉ルオント→なよろ雪質日本一フェスティバル、11日・さっぽろ雪まつり……と決めた。
それで横になったが、もうひとつ忘れていた。さっぽろ雪まつりの、陸上自衛隊第11音楽隊のステージだ。調べると、9日の14時からだった。となれば、9日の札幌が絶対か。
いや、参った。しかし8日と9日に旭川と札幌を組み入れると、名寄近辺の観光がすべて飛んでしまう。
また行程の組み直しになり、眠れなくなってしまった。
8日(土)朝になった。ネットカフェは室内がざわざわしていて、なかなか眠れない。どこかでアラームが鳴っているのだが、止まらない。ブースの住人は、どれだけ熟睡しているのだ。
私は6時前にチェックアウトした。これでナイト9時間パックが適用され、1,700円+税(+シャワー代)となる。PCも使い放題だったし、改めて、かなり格安である。
きょうの予定は、札沼線と旭川冬まつりである。
まずは札沼線。札幌発は57本もあるのに、新十津川着はたった1本となる。この落差が凄まじい。
新十津川行きの始発駅は石狩当別07時45分である。この一駅先の北海道医療大学前まで電化区間なので、石狩当別で気動車に乗り換えなければならないのだ。
これは札幌発06時58分でも石狩当別着07時38分なので乗り継ぎ可能だが、それではほかの乗客に遅れて、ボックス席手前のシートに座れない可能性がある。よって、1本前の06時39分発で行く必要があるのだ。
だが、それも多くの旅行者が考えているのではないか?
というわけで、06時21分の列車に乗った。何と、札沼線の始発である。ふだんは寝坊三昧なのに、なぜ旅先ではハードなのだ。
車両は、快速エアポートでおなじみの721系だった。クロスシートなので、ゆったりくつろげる。私はコンビニで買ったおにぎりを頬張り、つかの間のリラックスタイムである。
石狩当別06時59分着。新十津川行き車両は、向かいのホームにいた。その先にも気動車が1両停まっている。07時02分発の浦臼行きだった。浦臼までは上下6本が出ているのだ。札沼線に乗る、という意味ではこれに乗ってもよく、はるかに空いてもいるだろう。だが鉄道マニアとしては、あくまで「新十津川行き」に乗りたいところである。
浦臼行きは発車し、新十津川行きの扉が開いた。幸い、同好の士は適度な数だった。
私はボックス席の手前窓際に座れ、まずは一安心である。私は、残り3席に人が座るのはウェルカムだが、自分からこの席に座る気はしない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/94/8cb62996e318f96163cd85fff5a1d9c3.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/e9/681a1c41c3f6e8abc58b042edbaa9cc1.jpg)
07時18分着の列車で来た客が乗車し、私のナナメ前に男性が座った。これでよい。ボックス席の独り占めは、何かと肩身が狭い。逆の立場にならなかった分だけ、早い列車に乗った甲斐があった。
さらに07時38分着の客を乗せ、我が列車は定刻に出発した。乗車率は60%というところか。いつもこのくらい乗っていれば、札沼線の寿命ももう少し延びたのだが、地元住民がふだん乗らないのだからしょうがない。
乗客はほぼ全員、鉄道マニアである。向こうの親子は、親は車窓を凝視しているのに、息子は眠っている。あっちの青年は、ありったけの荷物をシートに置き、他者の侵入を防いでいる。運転席後方では、ビデオを回す男。いろいろいる。
私の斜め前の彼は、マスク着用で、瞑想している。私もマスクは携行しているが、いまのところ、する気はない。
08時18分、石狩月形着。ここで列車の行き違いのため、22分の待ち合わせである。
駅舎に入ると、「ありがとう札沼線 ラストラン令和2年5月6日」の幟があった。
今年は多くの旅行者がホームに出ている。しばらくすると、上り列車が見えた。みんなカメラを構え、ちょっとした撮影会である。日本でいちばんホットな路線、それがこの札沼線なのだ。
列車はシュルシュルと雪道を滑り、入線した。私は上下線が揃った列車を撮る。このカットを撮るのも今日が最後である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/73/3d631485647b8be9a7fbf9c736862625.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/c5/91f66a0764bd9711458d42443eb0edc3.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/93/89b1ac3e2e0a7f0108e5bb26aacf50d3.jpg)
上り列車を見送り、我が列車も出発した。
列車は広い大地を淡々と走る。左手の山脈は、何か名前がついているのだろうか。
右手には国道275号が並走している。これはオホーツク海の浜頓別町まで通じている。我が列車は、時折自動車に抜かれていくが、それでいい。
小駅に停まる。遠くの男性が立ち上がったので下車するのかと思いきや、ホームの写真を撮って戻ってきた。そのパターンを繰り返すので、かなりせわしない。最初からデッキにいればいいのに。
09時05分、浦臼着。ここで何人か乗ってきた。07時02分に石狩当別を出た列車は08時00分に浦臼に着いているが、その客も含んでいるだろうか。
そしてひとりの客が、例の男性がいた席に座ってしまった。こういうことになるから、あまり離席してはいけないのだ。
09時28分、列車は新十津川に着いた。懐かしき駅舎は健在である。そしてここにもさっきの幟がはためいていた。
駅舎内では例によって窓口が営業し、グッズを売っていた。一番人気は、於札内・南下徳富・下徳富・新十津川の記念入場券。4枚が連なって印刷されており、入場券として使えるのは新十津川駅のみ。というわけで価格も200円で、良心的といえよう。
ほかに硬券も売っていた。これらを1枚ずつ買う。さらに、終着駅到達書が無料でもらえた。これなど、ほかの駅なら100円か200円を取るところである。
駅舎の賑わいは相当なものだ。駅舎を出れば、左奥にプレハブの土産物屋も出ていた。これは5月6日までの限定営業だろうか。
上りの発車は10時00分である。私は滝川行きの09時56分のバスに乗るので、もう行かねばならない。私の札沼線の旅は、これにてフィニッシュである。
いままでありがとう。
私は札沼線に礼をいい、新十津川駅をあとにした。
(つづく)