早いもので、きょう8日から第34期竜王戦七番勝負が始まる。対局者は、3連覇を目指す豊島将之竜王と、史上最年少三冠王の藤井聡太王位・叡王・棋聖である。
ふたりの対戦成績は豊島竜王9勝、藤井三冠8勝だが、タイトル戦に限ると藤井三冠の2-0(王位、叡王)となる。もはや藤井三冠に豊島竜王への相性の悪さはまったくなく、この七番勝負を心から楽しみにしていることだろう。
いっぽうの豊島竜王はどうか。王位戦と叡王戦で痛い目に遭わされて、藤井三冠の顔も見たくない、ということはないだろうか。そうなると気持ちのうえで負けているわけで、防衛に黄信号がともる。
竜王戦の優勝賞金は4400万円。私などは「我が年収の何年分だろう」と下世話なことを考えるが、両者には優勝賞金のことなど眼中にないだろう。ただいい将棋を指したい、と望んでいるわけで、この七番勝負も持ち時間を湯水のごとく使い、濃密な将棋が展開されることだろう。
とはいえ私の予想を書くと、藤井三冠の奪取である。まあ、負けても2敗までだと思う。だって通算勝率が8割以上なのに、七番勝負で3つも負けるわけがない。
ただ個人的には、豊島竜王に防衛してもらいたいのだ。それは藤井三冠が竜王を奪取してしまうと、「竜王ランキング戦6期連続優勝」が叶わなくなるからだ。
まあそれは冗談としても、藤井三冠が序列1位の竜王を獲れば、タイトル数でも渡辺明名人を抜き、名実ともにNo.1となってしまう。だがほかの棋士はそれでいいのか?
羽生善治九段が1995年に七冠を達成したとき、森下卓九段は「棋士にとって屈辱です」と
気概のあるところを見せた。だが現在の将棋界は、棋士でさえ藤井三冠を応援している、いや脱帽しているところがある。仮にも同じプロだったら、少しは藤井三冠に対抗心を見せるべきである。
豊島竜王はもはや最後の砦である。豊島竜王だって、タイトルでの肩書が当然のようになってきたのに、ここで「九段」は名乗れまい。
この七番勝負、豊島竜王はとにかく、先勝すること。第1局を負けると、残り6局を4勝2敗で乗り切らねばならず、相当苦しくなる。よって、第1局を最終局と思って指すしかない。
いい将棋を期待しております。
ふたりの対戦成績は豊島竜王9勝、藤井三冠8勝だが、タイトル戦に限ると藤井三冠の2-0(王位、叡王)となる。もはや藤井三冠に豊島竜王への相性の悪さはまったくなく、この七番勝負を心から楽しみにしていることだろう。
いっぽうの豊島竜王はどうか。王位戦と叡王戦で痛い目に遭わされて、藤井三冠の顔も見たくない、ということはないだろうか。そうなると気持ちのうえで負けているわけで、防衛に黄信号がともる。
竜王戦の優勝賞金は4400万円。私などは「我が年収の何年分だろう」と下世話なことを考えるが、両者には優勝賞金のことなど眼中にないだろう。ただいい将棋を指したい、と望んでいるわけで、この七番勝負も持ち時間を湯水のごとく使い、濃密な将棋が展開されることだろう。
とはいえ私の予想を書くと、藤井三冠の奪取である。まあ、負けても2敗までだと思う。だって通算勝率が8割以上なのに、七番勝負で3つも負けるわけがない。
ただ個人的には、豊島竜王に防衛してもらいたいのだ。それは藤井三冠が竜王を奪取してしまうと、「竜王ランキング戦6期連続優勝」が叶わなくなるからだ。
まあそれは冗談としても、藤井三冠が序列1位の竜王を獲れば、タイトル数でも渡辺明名人を抜き、名実ともにNo.1となってしまう。だがほかの棋士はそれでいいのか?
羽生善治九段が1995年に七冠を達成したとき、森下卓九段は「棋士にとって屈辱です」と
気概のあるところを見せた。だが現在の将棋界は、棋士でさえ藤井三冠を応援している、いや脱帽しているところがある。仮にも同じプロだったら、少しは藤井三冠に対抗心を見せるべきである。
豊島竜王はもはや最後の砦である。豊島竜王だって、タイトルでの肩書が当然のようになってきたのに、ここで「九段」は名乗れまい。
この七番勝負、豊島竜王はとにかく、先勝すること。第1局を負けると、残り6局を4勝2敗で乗り切らねばならず、相当苦しくなる。よって、第1局を最終局と思って指すしかない。
いい将棋を期待しております。