一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

西山朋佳白玲誕生

2021-10-17 01:38:39 | 女流棋戦
第1期白玲戦第4局が16日(土)に行われ、西山朋佳女流三冠が渡部愛女流三段を130手で破り、ストレートの4連勝。初代白玲の座に就いた。
後手・西山女流三冠の三間飛車で始まった本局。渡部女流三段は銀冠に囲いじっくりした戦いになり、中盤は面白い形勢になった。だがそこから西山女流三冠が盛り返し、以後は徐々に差を拡げ、最後は西山女流三冠が快勝という形になった。私見では渡部女流三段の銀冠と▲4七銀のバランスがどうかと思ったが、それはまあ、素人考えであろう。
話題いっぱいで開幕した本棋戦、当然西山女流三冠が本命だったが、何が起こるか分からないのが勝負の世界。事実リーグ戦では山口恵梨子女流二段に屈し、けっこう際どいところもあった。しかしそこから七番勝負に辿りつき、下馬評通り優勝したのだから、やはり西山新白玲は強かったということだ。
優勝賞金は1500万円。棋士四段になれなかった悔しさが、多少は晴れたのではなかろうか。
そして渡部女流三段である。私は今回彼女のほうを応援していたから、残念無念だ。
まあ七番勝負敗退は覚悟していたからアレだが、1勝くらいはあると思っていた。だが西山女流三冠の豪腕は、それさえ許してくれなかった。さすがに奨励会三段リーグで14勝しただけのことはある。頭がひとつもふたつも抜けていた。
でも渡部女流三段は悲嘆にくれることはない。第1期の七番勝負に出場したことがすでに勲章だ。タイトル戦も回を重ねてくるとその期の優勝者しか頭に浮かばないが、第1期だけは別。勝者も敗者も、将棋ファンの記憶に必ず残る。今回はそれで佳しとしよう。また来期、この場に戻ってくればいのだ。
そして
  「西山朋佳白玲」
である。うむ、なかなかいい響きだ。
里見香奈女流四冠とタイトル数が同じになったが、白玲獲得により、西山白玲が女流棋界の第一人者になったといっていいだろう。
西山先生、おめでとうございます。
コメント
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