一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

内藤九段の詰将棋はまだまだつづく

2023-01-16 23:42:14 | 将棋雑記
内藤國雄九段の神戸新聞での「詰将棋コーナーを引退」のニュースが流れたのが昨年末。55年の長きに渡っての連載だったらしい。内藤先生、お疲れ様でございました。
でも、デイリースポーツでの詰将棋は続いている。
下図は1月14日出題。ヒントは「出だしが難しい7手詰め」。10分で初段である。内藤九段の詰将棋には珍しく、手数が記されていた。

まず、▲7一竜が邪魔駒っぽいので、▲6二竜とか▲7二竜と捨ててみる。が、いずれも△同飛でダメ。▲8二竜もまず詰まない。▲8二角成も同様である。
残るは▲8一竜だが、△同玉▲7三桂不成△9二玉に、▲8四桂が打てず、ダメ。
いや△9二玉のときに▲9三馬が利けば詰むわけで、最初に▲9三角を消去してしまえばよい。すなわち、▲8二角成△同飛に▲8一竜である。△同玉に▲7三桂打△9二玉▲9三馬、で詰み。なお6手目△7一玉は▲6一馬までである。
「▲8二角成△同飛▲8一竜△同玉▲7三桂打△7一玉▲6一馬 まで、7手詰」

続いて15日出題。ヒントは「大駒で詰ます」。10分で初段。

初手▲1三金が浮かぶが、△同玉▲1一飛成に△2四玉で不詰め。
次に初手▲2二金に、△同玉は▲3一角成で詰むが、△1三玉と上がられて詰まない。
さらに初手▲2一銀は全然ダメ。また初手▲1一飛成△同玉にも、▲1三香でも▲3三角成でも詰まない形である。
いやまったく分からない。そもそも、ヒントの「大駒で詰ます」になっていない。それと、▲2六歩の存在はどういう意味か。△2五の地点は金が守っているし、△2四玉~△1五玉と抜けられる形ではないか。
ヤケクソで、▲1三金△同玉▲2二銀とやってみようか。
……あれ? これに△2四玉は▲3三角成で詰む。これか! じゃあ▲2二銀は△同玉だが、これは前述の通り▲3一角成で簡単である。
「▲1三金△同玉▲2二銀△同玉▲3一角成△1二玉▲4二飛成 まで、7手詰」
確かに、大駒の威力であった。

内藤九段の詰将棋には実戦形も多く、派手さはないが、味わい深い妙手がある。塚田正夫名誉十段に似た味だと思う。
これからも楽しめる詰将棋を期待しています。
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