一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第72期王将戦第2局第2日目

2023-01-22 23:22:57 | 男性棋戦
第72期王将戦第2局の2日目である。羽生善治九段の封じ手は飛車打ちで、藤井聡太王将の玉上がりに呼応したもの。これは予想されたのではないか。
とはいえこの飛車打ちが妙に厳しく見える。それを承知で藤井王将が玉を上がったということは、見た目以上に後手が悪いような気がした。
藤井王将は自陣の受けを諦め、攻めに転じる。しかし成算あってのこととは思えず、これは羽生九段が正着を続ければ勝ちになると思った。
だけど、その正着を続けることが棋士といえども難しいわけで、それを常時遂行しているのが誰あろう藤井王将なのだ。
だが羽生九段は頑張った。飛車角3枚に包囲されながら、自陣の銀打ちがこの一手の受け。以下も藤井王将の猛攻を的確に受け、しっかり受け切ったところで、藤井王将の投了となった。
王手ラッシュを凌いで勝つ。私は、同じ王将戦の第59期第6局、羽生王将VS久保利明棋王戦の「トリプルルッツ」を思い出した。また藤井王将がらみでは、第91期棋聖戦の第1局・渡辺明棋聖VS藤井七段戦を思い出した。

藤井王将が先勝したときは防衛濃厚と見たが、第2局を羽生九段が制したことで、やや見方が変わった。
まず、現在の羽生九段が、藤井王将に勝つ力があると認識できたのが大きい。そして、羽生九段の研究が生半可でないことも分かった。
七番勝負の星も、●の次が○なら、次善の中の最善?であろう。第3局は1週間後の28日・29日だが、インターバルが短いのも、羽生九段への追い風に思われる。
第3局に羽生九段が勝てば、ちょっと周りの見る目も変わるのではあるまいか。
コメント (5)
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