一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第49期女流名人戦第2局

2023-01-24 19:03:39 | 女流棋戦
次期女流王将戦の予選がいつの間にか始まっていた。当ブログでは毎年勝敗予想を行っていたが、間に合わず。23日の結果を見ると、上位女流棋士がほぼ勝ったようである。

   ◇

王将戦七番勝負の陰に隠れてしまったが、22日(日)は第49期女流名人戦第2局が行われた。
第1局は西山朋佳女王・女流王将の先勝。2014年、奨励会を女流1級で退会した伊藤沙恵女流名人と、2021年、奨励会を三段で退会した西山女流二冠とでは、西山女流二冠に勝利期待値が高い。よって、伊藤女流名人はもう負けられないところだった。
第2局の対局場は島根県出雲市「出雲文化伝承館」。里見香奈女流五冠は昨年女流名人を失冠したが、同所が誘致を継続したのは素晴らしい。
将棋は西山女流二冠の先番で、三間飛車に振った。▲4八玉~▲3八銀と進んで次は▲3九玉と思いきや、西山女流二冠は桂を跳ねて木村美濃に発展させた。その間、玉の移動はなかった。
昭和の振り飛車では何はともあれ玉を2八に収め、▲3八銀と締まって話はそれからだった。しかし西山女流二冠のそれは独特で、なんだかひとり相振り飛車のようである。
もっとも奨励会三段リーグでは、1期で14勝も挙げたのだから、作戦に否定はできない。
伊藤女流名人は穴熊に組み、万全の態勢。しかし西山女流二冠も▲6八角から▲2四歩を実現し、十分。ただ自陣が薄いので、アマでは指しこなせない。伊藤女流名人も果敢に攻めたが、西山女流二冠の頑強な受けに、竜の撤退を余儀なくされた。
頃はよしと西山女流二冠は敵頭に猛攻をかけ、優勢。最終▲5五飛に、伊藤女流名人が投了した。
終わってみれば、西山女流二冠の快勝だった。ことに、崩れた美濃囲いからの玉の耐久性が素晴らしく、藤井聡太竜王の玉さばきを思わせた。
伊藤女流名人、大豪相手にここから3連勝は厳しい。西山女流二冠の振り飛車はある種力戦のところがあり、研究しいくいということもある。これは西山女流二冠の奪取が濃厚になった感があるが、私は一番でも多く番勝負を見たいが。第3局は2月5日(日)。さて、どうなるか。
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