第37期竜王戦第2局の2日目である(主催:読売新聞社、日本将棋連盟)。佐々木勇気八段の封じ手は、端に角を上がる手だった。あ、そっち!? 全然気が付かなかった。
なんかこの角、端を攻められて悪そうだが、その前に捌けるからいいのか。果たして藤井聡太竜王は、角交換を迫った。その狭間に佐々木八段は6筋に歩を利かす。これが結構キツイ手で、佐々木八段が一本取ったように見えた。
角交換が済んで一段落。すると、ABEMA AIの評価値は、一瞬「佐々木68:32藤井」となった。すぐに「佐々木56:44藤井」と訂正されたが、先に進めば、佐々木八段がさらに良くなるということではないか? だがもとはといえば藤井竜王が角頭に歩を叩いたのだから、このあたりまでは竜王自身の読み筋だったはずだ。だが、それほどでかしていない。どこかに誤算があったのだろうか。
とはいえ先手は現状、8筋の歩成を防がなければならない。が、佐々木八段は左桂を跳ねた。これが本局一の名手だった。
私がプロの将棋を鑑賞していて、読みが数手同じになることがある。だがその一方で、まったく読みにない手が出現することがあり、本局でいえばこの桂跳ねや封じ手の角上がりになるのだが、私はそのたびにプロの読みの凄さ、構想力に感心するのである。
佐々木八段は桂を交換し、銀桂交換の駒得を果たし、「佐々木73:27藤井」となり、ここで佐々木八段の優勢がハッキリした。佐々木八段、あとは自身がしっかり指せば勝てると見たはずで、このあたりは考えていて楽しかったと思う。
佐々木八段、好点に角を打って、勝勢となった。自玉は一手右に上がっていたのが大きく、藤井竜王の反撃を受けるも、3筋に逃げて捕まらない。
藤井竜王、やむない歩受けに、佐々木八段が上から銀をかぶせ、藤井竜王が投了した。佐々木八段は持ち時間も1時間以上余し、余裕の快勝劇だった。
投了図を見ると、佐々木八段が相手の猛攻を受け流し、鋭い攻めで相手玉を受けなしにしている。まるで藤井竜王の将棋を見ているようだった。
さて、2局が終わってイーブンになってみると、佐々木八段に急に視界が開けた感じだ。先手番なら矢倉でいけるメドが立ったのも大きい。局後の談話は「これで第5局までいける」だったが、この謙虚さも微笑ましかった。
いっぽう藤井竜王は「完敗でした」とサバサバしたもの。藤井竜王はたまに完敗することがあり、今後の将棋にまったく心配はない。
第3局は25日、26日。間が短いのは佐々木八段に有利な気がするが、どうなるか。
なんかこの角、端を攻められて悪そうだが、その前に捌けるからいいのか。果たして藤井聡太竜王は、角交換を迫った。その狭間に佐々木八段は6筋に歩を利かす。これが結構キツイ手で、佐々木八段が一本取ったように見えた。
角交換が済んで一段落。すると、ABEMA AIの評価値は、一瞬「佐々木68:32藤井」となった。すぐに「佐々木56:44藤井」と訂正されたが、先に進めば、佐々木八段がさらに良くなるということではないか? だがもとはといえば藤井竜王が角頭に歩を叩いたのだから、このあたりまでは竜王自身の読み筋だったはずだ。だが、それほどでかしていない。どこかに誤算があったのだろうか。
とはいえ先手は現状、8筋の歩成を防がなければならない。が、佐々木八段は左桂を跳ねた。これが本局一の名手だった。
私がプロの将棋を鑑賞していて、読みが数手同じになることがある。だがその一方で、まったく読みにない手が出現することがあり、本局でいえばこの桂跳ねや封じ手の角上がりになるのだが、私はそのたびにプロの読みの凄さ、構想力に感心するのである。
佐々木八段は桂を交換し、銀桂交換の駒得を果たし、「佐々木73:27藤井」となり、ここで佐々木八段の優勢がハッキリした。佐々木八段、あとは自身がしっかり指せば勝てると見たはずで、このあたりは考えていて楽しかったと思う。
佐々木八段、好点に角を打って、勝勢となった。自玉は一手右に上がっていたのが大きく、藤井竜王の反撃を受けるも、3筋に逃げて捕まらない。
藤井竜王、やむない歩受けに、佐々木八段が上から銀をかぶせ、藤井竜王が投了した。佐々木八段は持ち時間も1時間以上余し、余裕の快勝劇だった。
投了図を見ると、佐々木八段が相手の猛攻を受け流し、鋭い攻めで相手玉を受けなしにしている。まるで藤井竜王の将棋を見ているようだった。
さて、2局が終わってイーブンになってみると、佐々木八段に急に視界が開けた感じだ。先手番なら矢倉でいけるメドが立ったのも大きい。局後の談話は「これで第5局までいける」だったが、この謙虚さも微笑ましかった。
いっぽう藤井竜王は「完敗でした」とサバサバしたもの。藤井竜王はたまに完敗することがあり、今後の将棋にまったく心配はない。
第3局は25日、26日。間が短いのは佐々木八段に有利な気がするが、どうなるか。