同年代の福井の知人から4年ぶりに手紙が届いた。
越後、北陸路を歩き続けた商売人である、知的でエレガントな人物、達筆で味わいある筆字は「もらってうれしい年賀状」でも紹介した。
内容は廃業の知らせだった、コロナで往来と商売がママならなくなり休業していたが、その間に腎不全や脳梗塞などいくつかの数値が悪化していることがわかり、精密検査で脳動脈瘤も発見されたとのこと。
ようやく商売再開という気運になった頃、長距離運転が不可能になり、さらに悪化した動脈瘤の手術、それで廃業を決めたという
年齢も70代、きっぱりとあきらめたらしい。
毎年楽しみにしていた年賀状が4年間途絶えていたのは、このような事情だったらしい
こうして内情の知らせが届いたことで彼の義理固さが再び蘇った
私も70代半ばで大腸がんが発見された、これまで何一つ不自由がない健康体だったのに、急に私も彼も、同級生も次々と大病を患うようになった
団塊世代は競争世代で、今振り返れば随分と肉体的にも精神的にも無理と我慢をしてきたと思う
40代は我慢の人生から一気に解放されて、毎晩のように飲みに出て梯子酒の御前様それが20年以上も続いた
きっと、その時のツケが今回って来たのだろう
同級生の女友達たちの夫は、私より少し年上の75から80歳前後が多いが、数年前から数人亡くなった。
また60代以後、私のようにガンを患った旅行会メンバーも20人近い仲間の三分の一いる、幸いに再発せず今も元気に暮らしているが
夫婦でガンになったメンバーもいる、ガンが日本人の二人に一人時代と言うが、どうも団塊世代から上が、この数字を押し上げている気がする。

有難や節 - 守屋浩