80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

10連への思い断ち難く

2023-07-11 10:34:04 | 私鉄電車
「西武『赤電』への思い断ち難く」と題して投稿したのが3月。

新宿線の10両編成運転を再現すべく、zugのプラキットの改造を中心に411系、701系、551系の組み合わせを模索したものの、自分の好きな1970年代初頭の西武赤電スタイルでは無理があることが分かり、クモハ411の台車をFS40したり、10連をやめて8連とするために551系4連を451系2連に変更したりといったチューニングを行った結果、なんとか1973年の時代設定でうまく収まることになりました。

しかししかし、堂々たる10両編成運転への思いは断ち難く再度の方針変更を行うことにしました。

いまいちど西武新宿線の10両編成運転の開始についておさらいすると次のとおりです。(西武鉄道会社要覧2022 データ集「年譜」より)
・1975年6月2日 西武新宿~本川越間急行10両運転開始
・1975年12月8日 西武新宿~拝島・多摩湖間急行10両運転開始
・1977年12月19日 西武新宿~新所沢間準急10両運転開始

1975年6月に西武新宿~本川越間で急行が10両運転を開始したのがその始まりで、同年12月には拝島・多摩湖系統へも拡大し、2年後の1977年には準急の10両編成運転も始まっています。余談ですがこれに先立つ同年4月には待望の4扉2000系が落成しており、激増するラッシュ需要との戦いが本格化していくことになります。

一方で1975年の新宿線の車両配置をみてみると、今までは池袋線のヌシであった501系の一部が転属してきています(転属は1974年から開始された模様)。一時話題を集めたとされる2M4T編成も解消され純粋な4連の姿です。これはいいかも。。

(後藤文男著「西武の電車1 赤い電車編」より)


501系は独立2枚窓の湘南フェイスを持つ20m級釣り掛け車で、多摩湖線で最後まで活躍した17m級の351系(登場時は501系を名乗った)とルーツ的には同一とされます。最終的に20m級車が501系として整理されました。側面は片開き3ドアなので編成にアクセントをつける意味でも好ましい編成です。

(私鉄ガイドブック・シリーズ第2巻 小田急・京王帝都・西武[慶應義塾大学鉄道研究会編]より)


この電車を特徴づけるものとして忘れてはいけないのが「TR25A」という、小ぢんまりとしたエアベローズ式の空気バネ台車で前の写真にも写っています。いわゆる国鉄のDT12・13に相当する台車で板バネを改造すればそれらしいモノになりますが、幸運なことに旧フクシマ製品を受け継いだそのものズバリの台車がIMONから発売されていました。



大判小判の眩しいまでの輝きを放つロスト製台車です。2両分ともなればお財布には決して優しくありませんが買ってしまいました。もう後へは引けぬ・・・ 笑



ところがこの台車、WB31mmとされていたのですが31mmのギヤが入らない。測ってみると30mmだったのでIMONさんにお知らせし、今ではHPの記載も30mmに修正されています。実車はWB2,450mmなので短くてOKなのですが、ロストで再生産するに当たって設計変更する一方で表記の修正が漏れたということでした。ご丁寧なメールを頂きありがとうございました。



φ11.5・WB30mm・スポーク車輪というギヤは発売されておらず、どのみち31mmからのシャフト切りつめが必要なので“実害”はありませんが、今まで発覚しなかったのは単に購入者が少ないのか、無言で改造する猛者しか買わないのか。。ニッチな製品であることは確かなので、それをしっかり継承して製品化していただけるIMONさんには感謝しかありません。

が、もしかして私が知らないだけで西武501系はマニアの間では大人気なのでしょうか???


床下機器はサハ用を1両分だけクハ1411形に流用してしまったので新たに買い直しましたが、残りは既に買ってある551系用が流用できるのでOK。なんならサハ1501用よりサハ1551用の方がぴったりでした。おそらく前者は晩年のサハ1501をプロトタイプとしたのではないかと思われます。



ということで、実際にあったかは別にして411系、701系、501系の混成で1975年想定の新宿線10両編成が可能となるのですが、1点だけ難点があって、この年は既に行先サボからアンドン式方向幕へ移行してしまっており、サボ仕様の411系がダウトになってしまうのです。これを回避するため、411系を泣く泣くアンドン幕仕様に改造しま・・・・・・・・・・・・・せん!

701系(元々アンドン幕装備)と501系(アンドン幕改造後スタイル)でサンドイッチにして、しれっと運転することにします。笑

411系はなんとか完成しそうなので、これをバネにしてなんとか仕掛り品コーナー行にならないよう「赤電10連」頑張りたいと思います。10年かかっても・・・ え?




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11 コメント

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Unknown (東ウラ)
2023-07-11 13:16:46
西武の赤電時代・・また調べちゃったじゃないですか!どこかツッコめないかと^^;

10年先で良いなら、遺品譲渡先リストに載せておきますが?・・フクシマの501系^^
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Unknown (isao)
2023-07-11 19:38:14
東ウラさん突っ込まないで~
しおらしく10連に戻ってきたのでほめてください 笑
なおリスト掲載不要ですキリッ!どうかご長寿を♪
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Unknown (東ウラ)
2023-07-11 20:03:13
私の目の黒いうちに、よろしくお願いします
ちなみに「EN-22」1個、カートに入ってます。
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Unknown (相原言)
2023-07-11 20:39:10
杉並に住んでいた割には西武は詳しくないのですが、このクモハ501はカッコいいですね。若かりし頃、多摩湖線で見たような気がします。
isao様なら10連もそつのない工作で、ササッと仕上げられるのだろうと期待しております!
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Unknown (所長失格)
2023-07-11 21:19:07
ここしばらくROMに徹しておりましたが、愛する?西武赤電の話題に我慢ならずキーボードを叩いてしまいました(笑)
赤電西武501系のTR-25空気ばね台車ですが、種台車が国鉄DT-12のほかに旧西武200形由来の梅鉢製台車があり、こちらのWBが2450mmだったようです。(参考文献:とれいん2005年1月号)2450mmはFS-40と同じですから1/80ではWB30mmになり、WB30mmプレート車輪ならエンドウのFS-40用MPギアが使えますね。
601系以前系列のアンドン式方向幕仕様開始は1973~74年頃だったと思いますが、方向幕使用開始後の1974年初めの撮影で、方向板の枠が残っている写真を文献で見つけましたので、ごく少数ですが方向幕使用後も方向板枠が残る車両もあったみたいです。でも私ならそこまで時代考証に拘らなくてもいいのかな?とも思います。
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Unknown (isao)
2023-07-12 02:02:44
東ウラさん
>私の目の黒いうちに、よろしくお願いします
承知しました。黒々が末永く続きますように^^
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Unknown (isao)
2023-07-12 02:08:12
相原言さん
自分も、近くに走っていながら写真を撮ってないし詳しく調べてもいなかったなぁ、、と反省しきりです。
501系はペーパースクラッチの予定です。なんとか10連ゲットできるように頑張ります。
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Unknown (isao)
2023-07-12 02:32:05
所長失格さんご無沙汰しております。コメントありがとうございます。赤電いいですよね♪
私はWiki情報ぐらいしか見ていませんが501系の台車は4種類ぐらいあるようですね。今回は梅鉢のTR25を履く編成を予定しています。
エンドウのWB30mmも候補にはあったのですが、車輪の取り換えよりは安上がりなスポーク車輪付き31mmギヤのシャフト詰めの方を選択しました。
方向板枠については、1974、75年頃に撮影された写真を見ると残存したものや、取り外し跡が残った個体もあったようです。411系の平面顔も西武らしくて好きなので、おっしゃるようにあまり時代に縛られず、これを先頭に出して運転するのもアリかなと思っています。
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Unknown (所長失格)
2023-07-12 14:11:32
isao 様、さっそくのご返信ありがとうございます。
2Rが新宿寄りの頭に出た10Bも当時あったと思います。本川越から8Bで来て新所沢で新宿寄りに2R増結、とか少数ながらあったはずです。
ちなみに1980年代の本線赤電末期、遊園地発2Rに拝島発6R併結という8Bも1運用だったかあり、701系の冷房化が進んでいたので6Rはいつも451でした。
今は簡単に調べればなんでもわかりますが、交友社の「1970年代西武の電車1」という書籍には、クモハ501でTR-25ベースのTR-25エアサス台車でプレート車輪の写真が出ています。クハ1411のTR-11とか結構プレート車輪の個体もありました。
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大変失礼いたしました (所長失格)
2023-07-12 15:58:32
isao 様
記事本文をしっかり読まず、同じ書籍をご覧になっていることを知りませんでした。申し訳ありません。このコメント以降またROMに戻ります。
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