35年間も無人島に島流し。奇跡の生還を遂げ、その間にブラジルに持っていた農園の権利が膨らんで財産家に。素敵な奥さんを見つけてイギリスで結婚して7年、2人の子供に恵まれて早61歳。農園経営も順調というロビンソン・クルーソー。
平均寿命が30代前半という17世紀末のイギリスの話です。私だったら「そろそろ足ることを知ってもいいんでない?」と言いたくなりますが、ダメなんですね。この男は……。
「神様が行けとあなたにお命じになっておられるのでしたら、わたしにも一緒に行けとお命じになっておられると思います」
そんなことを言う“できた”妻が死んでしまったものだから存在意義を見失ってしまいます。まだ上の子が5歳かそこらという2人の子供は人に預けて財産を信託し、またふらふらと航海に……って、酷い親だよなあ……。碇ゲンドウって、絶対こういうタイプですよね。
そんなロビンソンが今度はアフリカ・アジア方面にふらふら航海する旅の物語で、彼の残してきた無人島の後日譚が半分くらい。
物語の展開そのものよりもキャラクターの描写や会話に紙幅が費やされるのが昨今のライトノベル的小説。物語の展開そのものやキャラクターの描写よりも見慣れぬ世界での風習や博物学的関心事に紙幅が費やされるのがベルヌの小説。そしてこの話は、物語の展開そのものよりも宗教的命題に関する言及と経済取引に関する克明な記録に紙幅が費やされています。これが第2部。ちなみに第3部『ロビンソン・クルーソー反省録』は文学史か経済史の研究者しか読まない、信仰と倫理と社会問題の思索ばかりなんだとか。
キリスト教的寓話だそうだけれど、「産めよ増やせよ地に満ちよ、後は野となれ山となれ」でいいんですか? それとも反面教師? 確かに、いわゆる名作文学には『小公女』とか『秘密の花園』など「金持ちの両親に放置された少年少女の物語」が目立つ気がします。少なくとも、お金持ちの両親が子供の傍にいる名作って読んだことがないな。そういう時代だったのでしょうか?
【ロビンソン・クルーソー】【ロビンソン・クルーソーのその後の冒険】【ダニエル・デフォー】【海賊】【餓死】【宣教師】【放浪癖】
平均寿命が30代前半という17世紀末のイギリスの話です。私だったら「そろそろ足ることを知ってもいいんでない?」と言いたくなりますが、ダメなんですね。この男は……。
「神様が行けとあなたにお命じになっておられるのでしたら、わたしにも一緒に行けとお命じになっておられると思います」
そんなことを言う“できた”妻が死んでしまったものだから存在意義を見失ってしまいます。まだ上の子が5歳かそこらという2人の子供は人に預けて財産を信託し、またふらふらと航海に……って、酷い親だよなあ……。碇ゲンドウって、絶対こういうタイプですよね。
そんなロビンソンが今度はアフリカ・アジア方面にふらふら航海する旅の物語で、彼の残してきた無人島の後日譚が半分くらい。
物語の展開そのものよりもキャラクターの描写や会話に紙幅が費やされるのが昨今のライトノベル的小説。物語の展開そのものやキャラクターの描写よりも見慣れぬ世界での風習や博物学的関心事に紙幅が費やされるのがベルヌの小説。そしてこの話は、物語の展開そのものよりも宗教的命題に関する言及と経済取引に関する克明な記録に紙幅が費やされています。これが第2部。ちなみに第3部『ロビンソン・クルーソー反省録』は文学史か経済史の研究者しか読まない、信仰と倫理と社会問題の思索ばかりなんだとか。
キリスト教的寓話だそうだけれど、「産めよ増やせよ地に満ちよ、後は野となれ山となれ」でいいんですか? それとも反面教師? 確かに、いわゆる名作文学には『小公女』とか『秘密の花園』など「金持ちの両親に放置された少年少女の物語」が目立つ気がします。少なくとも、お金持ちの両親が子供の傍にいる名作って読んだことがないな。そういう時代だったのでしょうか?
【ロビンソン・クルーソー】【ロビンソン・クルーソーのその後の冒険】【ダニエル・デフォー】【海賊】【餓死】【宣教師】【放浪癖】