
滅びの美学とかなんとかではなく、物語は語り終えてナンボって話です。創作に対する意識とも言い換えられます。
考えてみれば、海外のドラマはいつ終わったのかはっきりしないものばかりですが、そのあたりにも意識の違いが現れているのかも知れません。
「ブンガクさんの書く素敵なお話があって、双星さんの描く素敵なイラストがあって、ボクの大好きな『かみたまっ』なんです」
ブンガクの作品が売れるのに大きな力となっているのは、モノクロ挿絵ですら手を抜かない双子の高校生イラストレイターのイラスト。しかし、その姉弟が絶縁宣言してしまい……。
ライトノベルにおけるイラストの役割とは、商品を生み出すプロとは何か、創作とは何か、そんなことを青臭くも熱く語り、言葉をぶつけ合いながらの第2巻。同じ作者の作品でもデビュー作あたりは読み進めるのが辛かった部分もありましたが、このシリーズは一気に読んでしまいます。
「なにかを得ることはとても難しいのに、なにかを失うのはあまりにも簡単だ。だが。私はあまりにも簡単にすべてを得すぎてしまったのかもしれない」
星峰天斗の言葉。
登場人物たちがみんな誤解はその場で解くようにし、1+1が2になることを理解するだけの頭がある話はちゃくちゃく進みます。不必要にどろどろしていないのはそのせいです。
【ラ・のべつまくなし】【ブンガクくんと腐思議の国】【壱月龍一】【裕龍ながれ】【温泉】【二次創作】【文学賞】【パーティー】【全然】