
カール・ザンペンドルフの言葉。
2010年7月12日にアイルランドで亡くなった、ロンドン生まれのアメリカの作家、J・P・ホーガンの作品で、続編『造物主の選択』と合わせて「造物主(ライフメーカー)」シリーズとなっています。
ホーガンは『星を継ぐもの』から始まるガニメアン・シリーズ、『未来の二つの顔』、『断絶への航海』あたりまで読めば十分だと思うし、読まなければ人生の損だと思いますが、さらに何か読みたいと思ったら『造物主の掟』か『プロテウス・オペレーション』だと人には勧める……、自分にとってはそんな位置づけの作品です。
内容的には、遙か太古に土星の衛星に送り込まれた地球外文明の作業機械が、長い歳月の間に変異と淘汰を繰り返して「進化」してしまい、その結果として人格と意志を兼ね備えた機械文明を築いてしまうのだけれど、21世紀になって地球の調査団が接触し……というファーストコンタクト・テーマであり、機械による進化のシミュレーションであり、コン・ゲーム。
主人公が科学者とか軍人ではなく、心霊術師ザンベンドルフと仲間たち……という設定がポイント。いかにもいかがわしい名前ですが、その通りのいかさま師。オカルトに懐疑的な科学者たちを手玉にとり、熱心な信者をちょろまかしてきた詐欺師チームが、2つの世界を手玉にとって奇跡を巻き起こせるかというか!?という話です。
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