付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「リングワールド」 ラリー・ニーヴン

2013-07-01 | 宇宙探検・宇宙開発・土木
「名誉の問題とは、時間に左右されるものではないのだ」
 クジン人<話し手>の言葉。

 29世紀も半ば。
 宇宙の片隅で、奇妙な人工建造物が発見された。恒星をリング状に取り囲む巨大な「リングワールド」である。
 ルイス・ウーは200歳ながら若返り治療を受けて青年の肉体を保っている元冒険家。平穏な日常に飽き飽きし始めているルイスに、臆病で有名なパペッティア人のネサスがリングワールド探検への参加を持ちかけてくる。
 ネサスは探検隊のメンバーとして自分とルイス、それに人類の仇敵であったクジン人を加え、最後の4人目のメンバーとして“幸運の遺伝子”の持ち主を加えようとするが、なぜかいずれの候補者とも連絡が取れず……。

 ニーヴンの《ノウンスペース》シリーズの代表作というか、宇宙SFの代表作。
 恒星系内すべての惑星から小惑星までを原料として、恒星を取り巻くベルト状の人工世界を構築するというリングワールドというアイデアはSFファンの琴線をゆさぶり、さまざまな理論構築がされたという。でも、話の核となるアイデアは、ティーラ・ブラウンの幸運の遺伝子の方だよね。すべての物語の主人公補正に「ご都合主義」ではなく「幸運の遺伝子」という概念を持ち込んだわけですから。

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コメント
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