付け焼き刃の覚え書き

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「生徒会探偵キリカ(4)」 杉井光

2013-07-09 | 学園小説(ミステリ)
「それでは、これから閉会式にかえて、ええとなんだっけ……戦死者をヴァルハラに見送るエターナル・ヴォイド・レクイエムの儀式とかいうものを執り行う」
 その後、生徒会長の舞いは1時間ほど続いたらしい……。

 中高一貫の巨大学園「白樹台学園」に君臨する天王寺会長だが、唯一彼女が一度も勝利できていない相手があった。
 学園はいよいよ体育祭シーズン。校内を紅白に二分しての激戦が繰り広げられるが、体育科だけで占められた紅組とそれ以外による白組では常に紅組の優勝が続いており、3000万円にものぼる体育祭予算は体育会系団体の手に握られ続けていた。
 この雪辱を果たさんと、普段は敵対している生徒会、中央議会、監査委員会が一団となって臨むが、紅組が総大将に押し立ててきたのは邪気眼の中二病患者、ルイーナ・アクアドラコこと瀧沢瑠威那だった……。

 今、シリーズもので楽しみにしている学園ミステリはこれとにわか高校生探偵団の事件簿シリーズで双璧。
 事前の諜報戦から始まり電波の入った外交交渉を経由して、華やかな応援合戦あり、怒濤の騎馬戦あり、隠された企みありで、ちゃんと巨大学園もので、学園ミステリで、体育祭をテーマにした青春小説でした。

「戦いに善悪はない。勝つか負けるか、それだけだ」

 巨大学園の生徒会・中央議会・監査委員会を仕切るのはいずれも才媛の美少女たちだけれど、中身はいろいろ残念な人たちばかりで、主人公である牧村ひかげがツッコミを入れっぱなしなんだけれど、そのひかげからして「何か悪巧みがおこなわれていたら彼の仕業」という定評が定まってしまって残念。もうキャラクター紹介が「詐欺師」ですよ。
 でも、体育祭は全員が愉しめてナンボという姿勢は素晴らしいと思いました。

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