付け焼き刃の覚え書き

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「連帯惑星ピザンの危機~クラッシャー・ジョウ」 高千穂遥

2013-07-14 | 宇宙・スペースオペラ
 宇宙開拓の初期に惑星改造の職能集団として誕生し、やがて「宇宙のなんでも屋」として活躍するようになった、クラッシャーの少年を主人公とした国産スペースオペラの第1作。

 依頼があれば、航路の整備から惑星改造にいたるまで、危険な任務を請け負うクラッシャー。その中でもトップクラスの腕利きであるジョウが新たに引き受けた依頼は、反乱の起こった連帯惑星ピザンを救うことだった……。

 発売当時のソノラマ文庫は薄かった。
 やがて再版されたときに厚さが倍になったのだけれど、購入して確認したら中身は変わっていなかった。ページ数もそのまま。単に紙質の違いらしい。その後、表紙を変えて再版し、ソノラマ文庫なき後はハヤカワ文庫JAからやはり表紙を変えて再スタート。
 昔だったら全バージョンをそろえていただろう。同じ頃の栗本薫の『豹頭の仮面』なんか、初版と、謝罪の注釈文付きと、改訂版と3種類そろえていたけれど、今はそれをやっていたら家が本であふれてしまうので自粛している。それに表紙にガンビーノ爺さんが出てない『連帯惑星ピザンの危機』なんて、寂しいじゃないですか。
 当時は『スターウォーズ』の公開事前情報で煽られ続けていた時代で、本当にスペースオペラに餓えていたので、今風でスタイリッシュなアクションSFは本当に面白かった。宇宙船やレーザーガンでドンパチやって、アートフラッシュであたり一面焼け野原という派手な見せ場の連続に、共に銃を取って戦うヒロインの姿に「こういうのが読みたかったんだ」と感涙したものです。
 ただ、今でも「クラッシャー」と聞いて自動的に連想するのは「クラッシャー・ジョウ」ではなく、「クラッシャー・バンバン・ビガロ」の方。発売前の「月刊OUT」での著者インタビューで、その名前が出たのがインプリンティングされてしまって消えないのです。バンバン・ビガロ自身にはほとんど思い入れがなく、むしろブルーザー・ブロディの方が慣れ親しんだもんですけれど。「ぶっちらばったる」って、これもジョウか……。

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コメント
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