
「意味なく泥を啜って生きて」
「だが意義あってカッコよく、くたばる--上等じゃねぇか」
「それ以上の自由なんてあるのか、ボス?」
唯一神テトは路地裏で行き倒れていた。
そういや、人間の身体になったときは、物を食べたり寝なくちゃ生きていけないんだっけ?
たまたま、初瀬いづなに拾われた創造神は、そのまま彼女とチェス勝負を始めるのだが……。
獣娘に唯一神が語る「最も新しき神話」につながる「最初の神話」であり、つまり誰も語らなかった、『大戦』がいかに終わったかの顛末、今まで何度も疑問が投げかけられていた、何の力も持たない人間が世界を破壊するほどの戦争でどうやって生き残ったかへの回答、『 』を超えるプレイヤーの物語でした。
冒頭は、今回は何か地味で鬱な終末SFになるかと思いましたが、厳しくて辛くて悲しいながら(それでも)爽快なゲーム小説でした。で、結局、ジブリールが悪いということに……。
今回登場するのは機凱種(エクスマキナ)と龍精種(ドラゴニア)、それにほとんど名前だけで地精種(ドワーフ)。機凱種はアレですな、最初から生身の部分が無いボーグですね。なので機凱種との駆け引きにはフレッド・セイバーヘーゲンの『バーサーカー』みたいな雰囲気もあって面白いです。あいかわらず文章に傍点が多くて気になりますが、そろそろ慣れました。
【ノーゲーム・ノーライフ】【NO GAME NO LIFE】【ゲーマー夫婦は世界に挑んだそうです】【榎宮祐】【MF文庫J】【異世界ファンタジー】【チェス】【ボーイ・ミーツ・ガール】