付け焼き刃の覚え書き

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「“藤壺”~ヒカルが地球にいたころ……(10)」 野村美月

2014-06-24 | 学園小説(ミステリ)
 たった1回ことばを交わしただけで死んでしまったプレイボーイの美少年と人相が悪くて友達が今までいなかった少年の物語もついに完結。

 もう少し早く出会って友達になっていたら、ヒカルと是光の運命も何か変わっていただろうか?
 それは今更どうにもならないことで、もうヒカルは死んで幽霊となった身だけれど、花のような女性たちには幸せになって欲しいと2人は最後の最後まで走り続ける。
「出会ってくれて、ありがとう。友達になってくれて、ありがとう」 

 大団円……というか、しあわせな結末でした。ストーリー的には後半はほぼエピローグ。ヒカルほど女性慣れていない是光でしたが、女性関係にすっぱりケリをつけました。めでたし。
 けれども、なまじヒカルが女性たちを心底徹底的に褒め続けるのを傍らで聞き続けていたばかりに、自分では控えめなつもりな是光の言葉が世間一般的には「女性を積極的に褒めすぎ」に近くなっていて、この先にちょっと不安がありますね。

【藤壺】【ヒカルが地球にいたころ……(10)】【野村美月】【竹岡美穂】【ファミ通文庫】【学園ロマンス】【目つき悪い主人公】
コメント
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