予想された事ですがアメリカ中間選挙の結果はオバマ民主党政権にとって無惨なものとなった。
一番問題となった日本の参議院に相当する上院での結果です。
改選前はどうにか民主党が10議席程上回って居たが、今回の中間選挙で逆転してしまった。
上院は僅か100議席ですが、オバマ政権は上院の優位でなんとか政権運営がやって来れたともいえます。
それが5日午後9時時点で共和党52議席民主党45議席で共和党が断然多い。
まだ未判明も少々あるがそれは微々たるもの。
又下院でも民主党は25議席も落とし174議席これに対して共和党現時点で9議席伸ばし242議席。
未判明も19議席残って居るが此れも共和党が強い様だ。
同時に行われた50の州知事選挙も共和党が断然多く共和31に対し民主15でした。
何故この様に民主党が惨敗したのか?
6年前Yes You Can CHENGEを叫び絶大な人気で当選を果たした黒人大統領オバマ氏でしたが
一向に変革が進まない事への国民の失望の怒りが今回の結果になったのではと云われて居る。
2期目からは特に失政が多く国民の信頼を失って行った。
財政関係では、政府資金が凍結され行政機能がマヒする事態も起きた。
これは共和党優勢の下院の拒否で起きた事です。
オバマ氏は医療保険改革や米経済回復等では良い結果を出して居たが、問題も多かった。
医療改革では何故自立性のない貧乏人の世話を我々がせねばならないかと富裕層からの反発。
確かに米国経済は改善され雇用も改善されたが、特定の人に限定され格差が生じた。
特にオバマ大統領の支持基盤であったヒスパニックの支持を失った事が一番の原因。
日本では、選挙で勝利した党から総理大臣を選出しますが、アメリカでは間接的ですが国民が
大統領を選びます。
従って国民に対しては絶対的で、議会に対しては拒否権発動が出来ます。
ただ議会の3分の2の評決で、此の大統領の拒否権も無力となります。
今回は共和党が3分の2に達してないので大統領は拒否権発動で対応するでしょう。
日本でつい最近まで起きていた政治の停滞が米国で起きる可能性があります。
もはやオバマ政権は何も決められない「死に体」となり政治停滞が懸念されます。
日本より成熟した米国議会政治ですの、そのようなバカはやらないと思いますが、判りませんね。
共和党優勢でオバマ政権弱体化は日本にとっても大きな関わりがありそうです。
まずTPP交渉では共和党の支持母体は農業関連が多く、日本への農産物規制緩和をより強く
要求して来るでしょう。
共和党議員の中には、TPP交渉で日本が関税ゼロを飲まないなら日本抜きで行うべきだと云う
強硬論があるとの事で益々日本の立場は厳しくなって来るでしょう。
また中国関係でも民主党がどちらかと云えば親中国政策をとって居るが共和党はその反対の
政策で、国益第一の強硬な政策で日本は大変苦しい立場に立たされそうです。
今後米国との付き合いは、相当変化が予想されそうですね。