現在北京でASEAN首脳会議が開催されて居ますが同時にアジア太平洋経済協力会議APEC
閣僚会議が開催されて居ます。
この席では中国が示したアジア太平洋自由貿易圏構想FTAAPが重要課題として討議される。
このFTAAP構想は12ケ国参加の環太平洋連携協定TPPに対して中国が対抗して示したアジア
太平洋自由貿易構想FTAAPでASEAN等中心に21ケ国が参加します。
この構想は米国主導のTPPに対し、世界全体のGDPの6割を占めるAPEC内で関税・投資ルール
等の障害を除き一大貿易圏を中国主導で作ると言う構想です。
中国は議長国としてAPEC会議の首脳宣言に具体的目標年次を盛り込み早期実現にしたい意向。
是に対して日本は飽くまでTPP優先の立場を変えて居ません。
APEC会議でも関係12ケ国のTPP協定に関する協議は行われるものと思われる。
是とは別にASEAN主導の16ケ国の東アジア地域包括的経済連携RCEPがあります。
是にはASEAN10ケ国と日本・韓国・インド・中国・ニュージーランド・オーストラリアの6ケ国が
加入して居ます。
現在TPPにもRCEPにも加盟して居ない台湾が経済孤立の危機にあるとTPPやRCEP加盟を
検討して居るらしい。
台湾はTPP交渉国との貿易は総額35%・RCEP加盟国との貿易は60%に達して居るので
これに加わるか如何で相当の影響が出てきます。
ただ台湾の場合中国との関係があるので大変厳しい立場にある様です。
経済活動は一国だけでは出来ません。
其処には関税問題や色々のルールの問題が存在しそれを取っ払おうとする動きがTPPであり
RCEPであり中国主導のFTAAP構想です。
各国の国益を賭けてそれぞれの経済連携を進めて行く事になるが、日本はどのグループからも
取り残される事がない様にして頂きたいですね。
PS
APEC会議ではFTAAPについては戦略的研究は始めるが目標年次の設定には至たらなかった。
是はTPP優先させたい日米の意向が強く働いたためと思われます。