江川卓・掛布雅之 2010年4月 角川oneテーマ21新書
最近でた本で、ジャイアンツのエース江川とタイガースの4番掛布の対談。
ふたりは同い年で、プロ野球入るのは江川のほうが遅かったんだけど、江川が入った1979年から、江川が引退した1987年まで対決してます。ちなみに掛布は、翌1988年のシーズンが最後、15年間で選手生活を終えてます。
私はタイガースファンで、かつピッチャー江川のファンだったりするんで、手にとってみた。
生まれも育ちも関東なのに、なぜかものごころついたときからタイガースファンだった私ですが、野球ファンとして最も多感(?)な時期に、この二人の対決をみてます。
んー、でも、ただねー、掛布は、当時タイガースの主軸だったんで、もちろん打席に立てば応援してたんだけど、その後あんまり好きぢゃないんですよ。
ひとつは、掛布の現役生活晩年のころから、バッティングとかに関して、私は違う意見を持ち始めたんで、あの打ち方があまり良くないような気がしてきたってのがある。
もうひとつは、掛布が引退してから、いわゆる評論家になって、テレビの野球中継に解説として出てくるんだけど、はっきり言って、何を言ってんだかわかんない、ってのがある
技術的な解説ぬきで、「リズムが~」みたいな言い方が目についちゃって。
私は、基本的に、野球は運動なんだから、運動理論というか物理的法則というか、そういうもんが大事だと思ってるんで。
前の回のツーアウトから四球だしたから次の回の攻撃にどうとか、「ピンチのあとにチャンスあり」みたいな言説は、ただの後づけのコジツケにすぎないと思ってる。
流れがどうのとか、心理面がどうのとか、そういうの聞くと、簡単にいうと、「そんなんでキューバに勝てっかよ!?」と思っちゃうんである。(まあ、それは私の若いころ、国際大会で最後の最後には勝てなかった時代があるからで、WBCで日本が勝っちゃう今は、ちょっと違うのかもしれないけど。)
えーと、掛布の解説に対する感じ方はどうでもいいか。本書の感想を語れってか。
面白い一節があります、
>江川に対する阪神のミーティングというのは、いつも一緒で、「高めのあのボールに手を出すな」と、この一点なんですよ。高めのストレート。そこのボールの見極めを、いかにするかということですよ。これは強烈に覚えているんだけど、そのミーティングが終わると監督の安藤統夫さんが僕を個人的に呼んで「でも、おまえは、その高めのボールを打ちたいんだろう?」と聞いてくる。「はい」と答えると、「おまえだけはそのボールを叩いて構わない」と言われるわけ。
チーム対チームぢゃなくて、阪神の4番が巨人のエースのウイニングショットを叩けば、それが勝負に勝つことだ、みたいなとこ、あったみたい。逆に投げるほうからいえば、敬遠しないで打ち取ることに価値があるみたいな。
そういうバックボーンがあると、スコアリングポジションにランナーがいても、カーブをさからわずにヒットするとかよりも、インハイの速球をライトに打ち返してホームランするのが、このゲームにおける自分の役目であり、勝負の分かれ目だみたいな思考になるってことなんだろう。
うーん、どうなんだろうな。
最近でた本で、ジャイアンツのエース江川とタイガースの4番掛布の対談。
ふたりは同い年で、プロ野球入るのは江川のほうが遅かったんだけど、江川が入った1979年から、江川が引退した1987年まで対決してます。ちなみに掛布は、翌1988年のシーズンが最後、15年間で選手生活を終えてます。
私はタイガースファンで、かつピッチャー江川のファンだったりするんで、手にとってみた。
生まれも育ちも関東なのに、なぜかものごころついたときからタイガースファンだった私ですが、野球ファンとして最も多感(?)な時期に、この二人の対決をみてます。
んー、でも、ただねー、掛布は、当時タイガースの主軸だったんで、もちろん打席に立てば応援してたんだけど、その後あんまり好きぢゃないんですよ。
ひとつは、掛布の現役生活晩年のころから、バッティングとかに関して、私は違う意見を持ち始めたんで、あの打ち方があまり良くないような気がしてきたってのがある。
もうひとつは、掛布が引退してから、いわゆる評論家になって、テレビの野球中継に解説として出てくるんだけど、はっきり言って、何を言ってんだかわかんない、ってのがある

技術的な解説ぬきで、「リズムが~」みたいな言い方が目についちゃって。
私は、基本的に、野球は運動なんだから、運動理論というか物理的法則というか、そういうもんが大事だと思ってるんで。
前の回のツーアウトから四球だしたから次の回の攻撃にどうとか、「ピンチのあとにチャンスあり」みたいな言説は、ただの後づけのコジツケにすぎないと思ってる。
流れがどうのとか、心理面がどうのとか、そういうの聞くと、簡単にいうと、「そんなんでキューバに勝てっかよ!?」と思っちゃうんである。(まあ、それは私の若いころ、国際大会で最後の最後には勝てなかった時代があるからで、WBCで日本が勝っちゃう今は、ちょっと違うのかもしれないけど。)
えーと、掛布の解説に対する感じ方はどうでもいいか。本書の感想を語れってか。
面白い一節があります、
>江川に対する阪神のミーティングというのは、いつも一緒で、「高めのあのボールに手を出すな」と、この一点なんですよ。高めのストレート。そこのボールの見極めを、いかにするかということですよ。これは強烈に覚えているんだけど、そのミーティングが終わると監督の安藤統夫さんが僕を個人的に呼んで「でも、おまえは、その高めのボールを打ちたいんだろう?」と聞いてくる。「はい」と答えると、「おまえだけはそのボールを叩いて構わない」と言われるわけ。
チーム対チームぢゃなくて、阪神の4番が巨人のエースのウイニングショットを叩けば、それが勝負に勝つことだ、みたいなとこ、あったみたい。逆に投げるほうからいえば、敬遠しないで打ち取ることに価値があるみたいな。
そういうバックボーンがあると、スコアリングポジションにランナーがいても、カーブをさからわずにヒットするとかよりも、インハイの速球をライトに打ち返してホームランするのが、このゲームにおける自分の役目であり、勝負の分かれ目だみたいな思考になるってことなんだろう。
うーん、どうなんだろうな。
