かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

邪馬台国は別府温泉だった!

2020年08月03日 | Books



本書は、出たばかり。
本屋で見つけた。

何ちゃって本かと思って読み始めたが、なかなか面白い。
高木彬光氏が、宇佐神宮説を唱えていて、それは前に紹介したが、本書は、さらに先をいっている。
作者は、理系の方とのことで、論理的展開が、的を得ている。

まずは、伊都国や、松浦国の場所。
どうしても、今の地名と結びつけてしまうのは、新井白石以来なのだが、必ずしも、根拠がはっきりしている訳ではなく、他の情報も合わせると、もつと東だった可能性も高い。
そう考えると、他の距離方角情報が、より解釈しやすくなる。
魏志倭人伝の工程の後半現れる距離方角情報については、この部分の起点が違うと考えることにより、つじつまを合わせることができる。この考え方は、以前からも形は違えどあったところだ。

そして、魏志倭人伝に記される諸情報、特に朱や、真珠の話なども、別府温泉辺りであることを示唆する。
それでは、なぜ本設が唱えられたことがないかというと、遺跡が見つかっていないこと。

ここで面白いのは、別府温泉周辺の遺跡情報。
別府温泉当たりがぽっかり空白地帯になっている。
これは、人が住んでいなかったのではなく、噴火で、埋まってしまったからだと著者は推測する。
これも、ありえない話ではないのは、ポンペイや、雲仙の噴火を知っている我々であるから理解できる。
宇佐神宮で見つかった石棺は、卑弥呼の後継である台与のもので、台与は、宇佐神宮で、応神天皇、神功皇后と共に祀られている比売大神(ひめおおかみ)ではないかとも。

その他、様々な理系的分析を通して、論理を展開する本書は、邪馬台国論争に、さらに新たな展開を加える一書だと思う。
古代史ファンは是非。

コメント
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