今日は、午前中雑用で、今新幹線で、関西へ移動中。
なかなか、暇にならんなぁ。
本書は、本屋で見つけた。
アビーロード・ネイキッド的な内容。
ひじょうに丹念に、時系列的に、かつ、過去の話や、サイドストーリーもうまく取り込みながら、まとめられている。
当然、聴いたことのある話も多いのだが、EMIスタジオの技術的な話、製作者サイドから見た話などに、初めての話も多く、楽しみながら読むことができた。
B面のメドレーは、曲が完成させられず、メドレーにしてつないだという説を読んだことがあったが、本書によれば、最初から意図されていたとあり、50周年記念セットの音源を見ても、そのように思われる。
1989年のポールのコンサートで生で初めて聞いたわけだが、今もコンサートのエンディングの定番になっており、ポール自慢のメドレーということかと思う。
アルバムの選曲の経緯、並べ方の経緯も、細かく分析されており、興味深かった。
サブタイトルが、ソリッドステート革命とあるが、これは、EMIの機材が真空管から、トランジスタに変わり、これが、レコーディングに革命的な変革を起こしたというところからつけられている。
ソリッドは、強固、ステートは、国という意味だから、強固な国が崩壊していく中で、アビーロードは最後の輝きであったという意味が込められているようだ。
ぐちゃぐちゃのゲット・バックセッションから、奇跡的にアビーロードで、最後の大作を完成させた4人。
しかしその後、本当に崩壊してしまった。
ジョンが引き金を引いたが、それを表に出したのは、ポール。
そして、しばらくはポールが悪者になったのだが、本書を読むと、それも必然だったのかもしれないと思わせる。
ビートルズの歴史に関心のある人は、一読をお勧めする。
翻訳も丁寧で、好感が持てる。