今日は、気温はまだ低いがいい天気。
搬入遅れで、遅れて始まったフェルメールと17世紀オランダ絵画展に行ってきた。
コロナのせいもあるのか、時間制チケットは、すぐ取れて、混み方もたいしたことなく、楽しめた。
珍しく昼頃行ったので(普通、朝か、夕方)、光がまぶしい。
さて、この展覧会、目玉は、何といってもキューピットの絵が現れた、フェルメールの窓辺で手紙を読む女。
1979年のエックス線調査で、キューピットの絵があることはわかっていたが、今回の修復調査で、キューピットが塗りつぶされたのは、フェルメールが亡くなった後であることがわかり、元の姿に戻すことになった。
2018年にドレスデンに行った時は、修復中で、見られなかったが、その前の来日の際、キューピットのない絵は見ていた。
かなり印象が変わるが、フェルメールは、他にも壁に架けられた絵を背景にした絵を多く描いている。
また、表面のニスも除かれたため、全体的に明るい印象になった。
その修復作業のビデオも流されているが、気の遠くなるような慎重な作業が要求された。
絵の雰囲気は変わったが、ひじょうにいい絵。
かつて何度も取り上げられたエッチング作成時には、フェルメールの絵とは思われておらず、それらのエッチング画も多数展示されている。
いずれも、キューピットが塗りつぶされた後のものだ。
当時、キューピットの存在は、完全に忘れ去られていた。
同時期の絵が多数展示されているが、肖像画、風景画、宗教画、静物画、複製版画と分野毎に展示されていて、当時の流行、技法などが、よくわかる。
他に有名な絵はないが、レンブラント、ハルス、ヤン・ステーンなど、代表的な画家の絵は、多く展示されていて、その保存状態のよいのにも、驚かされる。
まさに、目の保養になった。
美術館のレストランでランチ。
精養軒さんの経営で、いつも混んでいるのだが、コロナのおかげで、ゆっくりいただけた。
まだ始まったばかりだが、フェルメールに興味のある方は、是非。
修復後の初めての海外展示になる。
上野駅に戻ったら、小便小僧のアートが。
どこかでやっている個展の宣伝らしかったが、小型トラックに乗っているところがかわいい。