今日は、藤本さん主催のトークイベント。
なかなかスケジュールが合わないのだが、できる限りつき合いたい。
ゲストは、朝日さんと、今回私は初めての野咲さん。
野咲さんは、ゲットバックやくざとのことで、ゲットバック音源の研究者として、元祖的な存在だそうだ。
まぁ、ディープ。
今回の、ピータージャクソン編のゲットバックストリーミングと、IMAX映画の話中心なのだが、出るわ出るわ。
そもそもIMAXの見た回数だけでも、あんぐり。
私も、リバイバルが決まったので、もう1回見たいと思っているが、1日に、4劇場もはしご?
1月に、日にちに合わせて、毎日見た人もいるとのこと(笑)
記憶に残るシーンとして、朝日さんは、チェーンでぶら下がりながら、遊ぶシーンと、ジョージがいなくなった時に、ハリクリシュナ信者が花を持ってくるシーンをあげていた。
確かに、音だけと、映像付とでは、天と地の差だ。
一部、粗い白黒画像は、流出していたようだが。
一方で、リンダとマイケルとの口論シーンや、隠し録りのシーンのジョンとポール以外の会話割愛等は、残念なところもあるとのこと。
3人が関係した5冊の本も紹介されていた。
最後のMLが網羅的かなと思っていたが、前に出た本で取り上げた部分で、映画で採用されなかった部分にも、オフレコ扱いになった貴重な情報が多数含まれているとのこと。
確かに、あえて公開したくな部分も多々あったろう。
野咲さんは、とにかく今回の公開はうれしい。
セッションで、曲がじょじょにできていくシーンなど、感涙ものとのこと。
ピータージャクソンはオタクの鏡?
笑いと史実のバランスが絶妙と。
確かに、名曲ができていくシーンが時系列的に見れるのだから奇跡だ。
この短期間で、14曲作ってライブという企画自体無茶で、その中でのストレスも相当なものになったのではないかとのこと。
映像と音が、かなり編集されており、順番も入れ替えられているとのことも初めて知った。
かなり時系列的には、忠実に編集されていると思っていたから。
映画を見ているだけでは、ドキュメンタリーに近いと見えるのだが。
セリフを差し替えたり、セッションのタイミングを入れ替えたり。
翻訳話になると、ヒートアップ。
ネットで、誤訳を指摘されているが、今指摘を受けている点は、字幕の方が正しいと。
例えば、テリーという単語は、Let It Be 映画では、テリーという人名になっていたが、今回の翻訳は、テレビと。
ところが、これはテレキャスターのこととネットで言われているそうで、当時の言葉の使い方を考えると、テレビのこととしか考えられないとのこと。
テーピングという言葉も、絆創膏のことだとネットで言われているそうだが、録音に使用しているテープのことで間違いないとのこと。
徹底的に議論する話でもないが、監修の藤本さんも、疑問点については、確認しているとのこと。
これ以上のチームは、ないだろう。
言葉については、今回の公開で、ビートルズの言葉使いのセンスのよさに改めて感動とのこと。
特にリンゴ。
Blas From The Pastという言葉使いも当時の流行りだったとのこと。
作詞についても、今のラップ間隔で、韻を踏むだけれはなく、頭の子音をそろえたり、歌詞途中で、同じ発音の言葉を並べたり。
Dig a Ponyなど典型だが、シェークスピアから、学んだのかもしれない。
元祖ラップ的な要素もある。
アンプのことを、補聴器と読んだりの言葉遊びも。
当時に戻ったつもりで行わないと、本当の翻訳できない。
4人が自分のことを、"俺"にするか、"僕"にするかなども、基本的な悩み。
深堀すれば、きりがない。
一番ショックだったのが、ジョージがバンドを抜けるといった後、残りの3人が肩を組むシーンがあったが、単にマイケル監督の悪口を言うシーンを、使っただけとのこと。
一番の感動シーンだったのに。
海外で気づいている人はいるのだろうか。
ヨーコがジョンの名を連呼して、ジョンがうるさいと言うシーンとか、問題シーンもかなりカットされている。
マイケルは、ストーンズのロックンロールサーカスや、ヘイジュードのMVで買われて、本ドキュメンタリーの監督に採用されたが、ストーンズは、とにかくまじめで、ビートルズのちゃらけた感じとは、全然異なり、その辺も勝手が違った可能性がある。
確かに、独特のキャラだが。
今回の公開バージョン中心の、四方山話満載の楽しい2時間だった。
ここまで来ると、せっかく残されたのだから、ゲットバックセッションの音源、映像、全て、オフィシャルリリースして欲しい。
元祖Let It Be の再リリースも。
かつ、今回の映像を使って?
新たな発見、研究が進むに違いない。
CDでは相当の長さの音源が流出してるが、100時間ほどで、ピータージャクソンの話では、150時間ほどあったというから、未公開音源もまだある。
ポールの北米ツアーのタイトルが、Got Back と名付けられたが、単に、Get Backを、強調したもので、特に、隠された意味はないとの見解。
そういえば、ゲットバックセッションは、かつて、Let It Be セッションと呼ばれており、いつからか、ゲットバックセッションになったとのこと。
そうだったっけか?
マニアックながら、たいへん面白いイベントだった。
次回は、3/20ということだが、ちょっと先約ありかな?