かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

ウルトラマンの伝言

2022年02月05日 | Books


今日は、ゴルフ。
朝は、かなりの寒さだったが、日中陽も出てまずまず。



空気も澄んで、伊豆大島、利島もよく見えた。



江の島、横浜みなとみらいもよく見える。
景色見過ぎて、スコアいまいち。



本書は、題名を見て即ゲット。
ウルトラマン研究序説を数十年前に買ってから、この手の本には、ちょくちょく手を出している。
ウルトラマンという番組を、頓智も効かせながら、おもしろおかしく分析する本だ。

本書は、読み手が本書に何を求めるかによって、評価が分かれるだろう。
私は、ウルトラマンにかかるトリビアを、面白おかしく突っ込んでいて、ちょっと
真面目な話も挟んでというところで面白かったが、どちらかのテーマに対して、もっとディープにと考える向きには、突っ込み不足ということになるかもしれない。

まず、序説で、ゴジラ、ウルトラQにも触れ、初代から、メビウスまで、網羅。
ウルトラマンタロウが、極めて異色だが、その前と、その後で、流れは、大きく変わるという。
円谷プロの経営状態により、ウルトラマンシリーズ、関連シリーズが、左右された話は、最近よく見るようになったが、本書は、日本の防衛政策が、ウルトラマンに出てくる科学特捜隊から始まるチームのカラー、戦い方に影響しているという。
言われてみるとそうだというよりは、たまたまでは?と思いたくなるが。

ただ、沖縄問題が脚本に反映していることは、間違いないし、それが、ウルトラマンや、地球防衛軍の、宇宙人との戦いに対する考え方に影響している。
沖縄の離島では、本島が、そういう立場にあるというコメントも興味深い。

ストーリーを子どもよりにするか、シリアスな内容にするかも、大きくぶれており、徹底的に子供よりにしたのがウルトラマンタロウだという。
私は、流石にタロウになると、ほとんど見ていないが、亡くなられた坂口良子さんが、怪獣とバレーボールを打ち合う姿は鮮明に覚えている。
そのようなシーンが普通にあり、視聴率カムバックにつながったという。
そこに、ウルトラマン時代の鬼気迫る迫力はない。

私は、ウルトラマン、ウルトラセブンまではど真ん中だが、本書でもまさに指摘されているが、その後、スャRンもののアニメに流れていった。
仮面ライダーには流れなかったが。
その間、円谷プロが、視聴率低迷に悪戦苦闘していた番組には目もくれなかった。
ウルトラファイトが、意外に人気が出て(夕方家に帰ると、5分間やっていた)、ウルトラマンを再びということになったのだが、その時の視聴者層のターゲット、そのターゲットが見てもらうような造り込みが、できなかったのが、長い低迷の原因と説く。
それは、予算がなかったことと裏腹だと思うのだが。

本書は、『ウェストファリア体制 天才グロテウスに学ぶ「人殺し」と平和の法』、『ウッドロー・ウィルソン』に続く作で、3部作というが、そこまでの深堀りはないし、そもそも本当の歴史を考察した本と、子供向け番組を考察した本を、同列で論じるのは、無理がある(前2作を読んでいないのでわからないが)。
ただ、ウルトラマンファンとしては、そこここに、小気味よく、茶化しが入っており、トリビアも散りばめてあり、大いに楽しめた。
ウルトラマンファンにはお勧めできる。


コメント
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