CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】鮫言

2024-09-30 21:03:06 | 読書感想文とか読み物レビウー
鮫言  著:大沢在昌

週刊プレイボーイで連載していたものをまとめたのと
氏の小説に関するあれこれの短編コラムをまとめた一冊
時代といっていいのか、こういうジャンルの人、この時代の人、
そういう特有の空気があるなと、楽しんで読んだのである
悪いとかそういうことではなくて、それぞれ切り口が違うけど
結局、モテたかった話しと、未だにモテたい話しとに繋がってくるという
この感じ、文章というのが、嫌いじゃないなと
読んでほのぼのしてしまうのである、ほのぼのする話しじゃないんだけどもさ

学生の頃どうであったかというところや、
自身の哲学とまではいわない、色々なこだわりや、
やっていることなんていうのをまとめているだけで、
高所に立ってぶった文章というわけでないので、ともかく読みやすくてよい
それでいて、侘しさではないのだが、どことなく寂しいと思わせるところもあったりして
これはモテるために、わざとやってるのではないか
などとうがってみてしまうのだが、そうだとしても、あるいは、そうじゃなくても
どちらにせよ魅力的だと思うばかりである

結構若いころにやんちゃをしていた時もあったようだし、
なんだかんだお姉ちゃんとの振った降られた話しも数多く持っていて
それが、いい感じに熟成されていると伺わせる内容が
自慢ではなく、また、直接的には語られず
なんとなし、クラブでそこのおねーちゃんと話をしているときの会話のなかに
ちらちらと見えたり、見えなかったりするというのがいいなと思うのであった
そういうのはまるで縁がない世界なので、憧れというほどでもないというか、
自分がやりたい、なりたいかというと、そんなことはないんだが
自分にはないもので、強くよい個性というか
いいなーと思うものが光っていると思うばかりであった

夏に海で遊ぶということに対しての
徹底した遊び、仕事を持ち込まない
その姿勢のすばらしさはさることながら、そうしなくては生きていけない
オンオフであったり、色々なところに折り合いをつけるための
一種の暴言めいたものですらあるのかもと
そう思えるような感じが、氏の小説家たる部分なんだろうなと思いつつ読んで
そうかと思うと、男として、ある時ふと夏が終わったと感じるのと
まったく同じ感覚で、何かが終わったと感じた話しが
物凄く迫ってくるというか、自分にもいつかあったような気すらすると
記憶にないが、理解できてしまうそれに強く惹かれたのでありました

まぁ、そうかと思うと、ユーミンに関するあれこれが、
まさに自分が、氏に感じているそれと似ているようにも思えて
色々とつながるなぁと思って読んだわけだが
ともかく、ハードボイルド作家であること、作品のそれこれを裏切ることなく
それでいて楽しく、軽く読めるのが大変よかったとメモっておく

光る君へ  波紋

2024-09-29 21:11:56 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「光る君へ」
視聴完了しました
割とおとなしいというか、凄く期待してた清少納言とのシーンが
まさかの引きのシーンとは、
あんなの予告詐欺じゃんとか思ってしまったわけだけども
そこに至るまでも、それなりに楽しめたのでよいとするのである

結局、本妻にどのように伝わっているのか、
娘に帝の寵愛をもたらした女だから仕方ないといった感じなのかと
中国の宮廷ドラマだったら、生きてられない経歴だよなと思ってしまうのだが
そのあたり、日本の宮中というか、女性闘争は割と柔らかい方なのかと
思ったりしてしまうのである

しかし、さらっと伊周が大出世してて、なんかすぐに退場すると思ってたら
随分立派なものじゃないかと思ったりするところ
この頃には、道長一等というか、それ以外はさしたるものでなしと
そんな感じかしらと思っていたけど、まぁ、
もとをただせば同族なわけだからいいのか、
このあたりの加減がよくわからんのだが、立派なものだよなと思うのである
むしろ、何をしたらあんなに出世できるのか
呪いかけてるだけじゃんと思ってしまうのが
ドラマの惜しいところというか、仕方ないかもしれん話しであった

まひろの実家の方は、
娘が残念がるのもよくわかるくらいの狂態だったわけだが、
久しぶりに実家に帰ってという身分だと
あんな感じも、わからんでもないかなと現代人的に見てしまうのである
とはいえ、娘との確執は埋めようもないくらいになってるように思うが
大丈夫なのかしらね

源氏物語もとてつもなく立派な装丁になって、
作家冥利につきるところであろうと思うのだが
明るくなった中宮様が、割とぐいぐいいくようになって
なんかいい感じに見えるところ
清少納言がどういうかが、もう、楽しみで仕方ない
早く来週が見たいと思うばかりである

春の台北で遊ぶ 19 寧夏夜市に寄ってから帰国

2024-09-26 21:05:14 | 春の台北で遊ぶ(2024)
さて、最後である
前回の龍山寺からちょっと遠回りして帰ろうと
寧夏夜市を経由してからホテルへ向かう





途中有名豆花店に寄ろうと思ったが、満席で断念
仕方ないのでジュース屋さんでしぼりたてを買うことにする
マンゴージュースと、パパイヤミルクで130元
大カップなのでの見ごたえ抜群である



ねむの木の花みたいな草が生えてたんだが、
撫子の仲間だろうか、よくわからんが綺麗なので撮影しつつ
寝しなに甘い物をとっていいのかと思いながらホテルで飲み干したのであった
凄い上手かった、やっぱりしぼりたてはよいね

というわけで、翌朝は早めなので
またささっと起床してあとは帰るだけ、別に何がというわけでもないのであっさりと




Y区にある壁画の数々、何度見返してもテイストが違いすぎると思うのだが
あんまりそういうの意識しないというか、
ある種の往年のジャンプ作家の集合イラスト感あるからいいのかもしれない



桃園空港へ始発のMRTで向かい、最後の食事とばかりに
フードコートでお粥を食べられたのでラッキーとばかりに食べ納めする
お粥の横のが、割包っぽいけど、ただの肉まん的なものだったと思うのだが
あわせて135元でありました
お粥はピータン入りで、思いのほかうまくてすごくよかった
空港のチェック通る前の空港下の方にあるフードコートで、他はバーガー屋とかしかやってないんだが
いい感じで据わって食べられたのでよかったのである


そして日本人が必ず撮っていくと訝しがられている壁画も撮りつつ


そして変わらずタイガーエアで、黄色シートにて帰国
予約してなかったのでラッキーである




そして、無事帰国、あっという間の3泊4日であった
セントレアの一番遠いところに着陸させられたのでずいぶん歩かされたのだが
楽しく過ごせたのであった

とりあえず父親を連れていくのはこれが最後になるだろうことから、
次回からは一人旅かと、以前の調子を戻してどこへ行こうか
今から楽しみにしつつ、とりあえず今回も大変楽しく過ごしたのであった
願わくば、円がもう少し強くなりますようにと書きつつ
筆をおいておく

前の
18 夜の龍山寺とランタン

【読書】とんこつQ&A

2024-09-25 21:00:29 | 読書感想文とか読み物レビウー
とんこつQ&A  作:今村夏子

相変わらずとんがった短編集だと思いつつ
凄く楽しく読み終えた、読み終えてから少し怖がっている
そんな終わってからくる不気味さがたっぷりの、いい小説だった

恐怖とは異なると思うのだけど、読み終わって、ごく普通の話しだったという余韻のまま、
絶対普通の話しちがうじゃないかという部分を徹底的に無視している
そういう状態が浮かぶような感覚が、実に素晴らしくて
一見すると結構いい話しだったり、ちょっとした嘘をごまかしていただけだったり
どこにでもありそうな、居心地の悪さといったらいいか、
未必の故意に近い悪意といえばいいか、なんか、うしろめたいものを隠し続けて
そのまま過ぎ去る、その感触、感覚をトレースするような寒さがあって
大変面白いのでありました

表題作は、ひょんなことから働き始めた中華料理屋で、
おかみさんのようなことをしていたら、第二のおかみさんのような人がやってきて、
そのコントみたいなんだけど、グロテスクな関係性が見事で
また、そのスイッチみたいなのが、メモを読まされたということで
すかっと解決するとか、
そういう、なんかひょんなきっかけで、できないことができるようになると同じ感覚が
秀逸すぎるというか、誰でも覚えがありそうなそれを、
そんな不気味なスイッチに使うのかよという、作者のグロテスクさ(褒めてる)が
まぁ見事すぎて素晴らしいと感激して読み終えたのである
なんとなく、いい話しだったっぽい終わりだけど、全然よくないだろと思わせるところが
実にすばらしい

この他も、よかれと思って子供におやつをあげていたら、
なんか怪我をさせてしまう事態になってその場から逃げて鳥繕いのあげく
梯子外したというか、子供に最低のことをしてしまう
でも、それはなんとなくふわっとなかったことというか、うまいこと
その間違ったままで処理されておとがめなしでしたみたいなのが
まぁ、なんというか、凄いな
悪いと思っていながら、その重さがないというか、
申し訳ないと思っているけど、その事態のひどさと釣り合ってない感じ
これもまた見事でありました

人間観察からくるものではないと思いたいのだが、
物凄く人間を描写している、こういう感覚、感じ、瞬間があるなと思わされる
その切り取りが、軽妙にされているけど、重い事実として書かれていて
本当、読むと面白いんだけど、落ち込みそうになる加減が見事で
大変よかった

【アニメ】『キン肉マン』完璧超人始祖編

2024-09-24 21:10:32 | ドラマ映画テレビ感想
『キン肉マン』完璧超人始祖編
原作漫画の方も、この時代にキン肉マンかよと思いつつも
当時の楽しさを思い出して、がっつり引き入れられてしまっていた中、
まかり間違ったのか、一部の猛烈なファンの後押しによるのか
わからんけども、なんとアニメ化してしまって
先日まで放映されていたのである
おまけに、ちゃんとシーズン2も予告されて、
タイトル通り、始祖が出てくるまではやってくれるらしく
やたら楽しみになったのでありました

さておき、あまりにも楽しみになりすぎて、
日頃日曜日の夜とか、だいたいすぐ寝てるのに、NHKの海外ドラマ枠と被ってる都合とかもあって
リアタイ視聴をずっとして、無事、先日見終えたので
とりあえずここまでの所感をメモっておこうという内容である

丁寧に本シリーズの最初からスタートしていて、
また、声優業界のことはさっぱりわからんのだが、
似た感じの印象の声優さんが、キン肉マンはじめ、それぞれの超人をやってる
何よりも動きが昨今のアニメだから迫力が凄いと
感激しきりの内容であった
そうか、キン肉マンて、こんなに凄いアクションアニメだったのか

どっちかというとギャグアニメ、しかも、子供向けのという印象だったなと
ここで、キン肉マンというコンテンツが、漫画とアニメで客層が違っただろうと
そんなことにもたどり着いてしまったというか、
自分が、アニメから入ったくちだったなと、キン肉マン世代からすると
若い方の部類になることも思い出されたわけだが、
それはそれとして、さくさくと闘いが進むのもよろしく
悪魔超人がやってきて、ああ、ここは漫画で盛り上がったなと
再確認しながらみたいな感じであった

しかし、逆にというか、やっぱりかと思うところもあって、
テンポがここまで早くされているけども、
話しの都合上仕方ない部分もアニメだと露骨に見えてしまって、
例えば、同時に試合があっちこっちで行われるという
キン肉マンらしい展開なわけだが、一つの試合の最中にちょっとだけ他の試合の様子も出たりと
漫画だとごく当たり前に見ていた、けど、何週間ピークに踏まれてんだキン肉マンと
危ぶんだりしたところが、アニメで見てスピードアップしたにも関わらず
やっぱり同じようにというか、より明確に可視化されて、まぁ仕方ないと思ったのだが
はたして、昨今の目の肥えた若いアニメ好きがこれを受け入れるであろうかと
いらん心配を抱えたのも間違いないのである
やりようもあったような気がするけど、キン肉マンというコンテンツがそもそも
色々おかしいところも含めて面白さになるから
そういう部分には目をつむるというか、それこそ、プロレス見ているように見るべきだろうと
勝手に思っていたところが、これもまた、老害的なそれだっただろうか
なんだろう、不思議な魅力の前提が説明されないので仕方ないといってしまえばいいのか

と、考えつつも、キン肉マンという漫画そのものが、
割と長く読まないとその面白さ、あるいは、楽しみ方がわかりづらい
そういうものなんではないかと哲学的に考えてしまったのだが
考えすぎというか、味わい深い漫画である

さておいて、アニメの方はそのあたりが気になったけど
ずっと踏まれていたキン肉マンの試合がようやくとなってから
かなりいいペースでさらっと流して、かつ、カメハメとの思い出がマシマシになってたと思うんだが
それを含めつつ、風林火山という技によるフィニッシュのかっこよさが
原作以上に際立っていて、なんだかんだ、生かし方というか
演出と媒体の違いって大きいんだなと
これまた、妙な感想を抱いてしまったのである、単純に面白かっただけでいいんだが
あれこれ考えてしまう

というわけで、なんだかんだ楽しく見たし、
思った以上に動くとかっこいいアクション漫画だったと認識して、
年明けがやたら楽しみになってきたと思いつつ
見終えたことをメモっておくのである
ネメシスvsキン肉マン戦が楽しみで仕方ないが
いつごろになるやら

【読書】日台万華鏡 台湾と日本のあいだで考えた

2024-09-23 20:54:09 | 読書感想文とか読み物レビウー
日台万華鏡 台湾と日本のあいだで考えた  著:栖来ひかり

台湾在住の著者が、台湾で暮らして得る感覚、文化、人間、様々なものを紹介しながら
日本との関係や、思想よりも柔らかい哲学のように難しいわけではないそれを
昨今の問題に照らし合わせながら語ったエッセー集でありました

現代台湾がわかるといっては言い過ぎだろうが
ジェンダーの問題に早くかた取組、現段階でのこたえを出しているところや、
二二八事件の結果どうなったかという政治へのかかわり方、
お年寄りと妊婦へのいたわりなどという、ごく近しい部分だとかで
台湾がどうあるかという実際のお話と、
日本との違いのようなものが浮き彫りになって、
いいところはとてもよく、学ぶべきところがわかりやすくと
そんな感じで紹介されていてよかった

日本と台湾だけではなく、
そもそも台湾という国そのものが複雑な歴史をたどっている
そのうえで今、この台湾があるということが基本なので
なるほどなと思うところも多く、
ある種の多様性が、歴史の結果必然であるような部分もあったり、
その帰結としてか、今こそ台湾というアイデンティティーが
映画をはじめ、文化の面で大きく影響を及ぼすようになっていることなど
なんとなく知っていたことが、生活している著者だからこその手触りとともに語られていて、
これもまた、文章上のある種形而上のそれだけども、
知ったような、触れられたような気分になって、よくよく学べる内容だった

難しい話しばかりではなく、ちょっと前に私も気になっていた「山本頭」のことやら、
意外にフグを食べるということの共通点など、妙な文化交流というか、
交錯している部分も面白くて
より身近に感じられるようなものも楽しめた

ほのぼのいい気分で読み終えて
また行きたいなと思うばかりである

光る君へ  待ち望まれた日

2024-09-22 21:30:29 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「光る君へ」
視聴完了していました
何もかもが上手くいきすぎて、望月となったと
そんな回にも見られたんだが
そのせいでか、しょーもないことから、不倫疑惑が本妻にばれるという
ろくでもない展開になったと
週刊誌みたいな感じで見てしまったんだが
もうちょっと高尚であっただろうか、あるいは
平安時代はだいたいあんな感じというだけだろうかしら

中宮の懐妊から子を産むまでというのが
ダイジェストでなかなか大変だったなと見て思ったわけだが
あれこそが、紫式部の大きな仕事の一つであった
紫式部日記のそれだろうと思うと、それをわずか一話で終わらせたというのは
ちょっともったいないとも思わなくもないわけだが、
あの乱痴気騒ぎとってしまいたくなるような、
産まれるまでの呪詛祈祷の数々と、
産まれた後の乱交騒ぎのあれこれと、まぁ見どころが多すぎて
面白くて仕方なかった

結局のところ、まひろがなんか口説かれているところを見て
道長的に、それは俺のだからやめとけよと
悪い彼氏的なムーブしたせいで、本妻にばれたとかいう
ろくでもない展開だったように思ってしまったわけだけど
次週以降も楽しみが増えすぎていて、大変よいと思うばかりである

それはそうとして、中宮のまひろ依存が大分甚だしくなっていて
すっかり青も着るし、生き生きしてきた中宮の指南役というか
もはや、占い師みたいなポジションになってるのが
衝撃的なわけだけども、案外世の中、平安時代から今にいたるまで
さほど変わらないものかと、メンターという言葉を覚えたりしたのでありました

まだまだ色々と続くということのようだけど
紫式部という人においては、おおよそ終わったのではないかと
勝手に思ってしまっているわけだが、
ここから藤原道長という人の終盤を見せていくのか
そこに、まひろという女の影が、資料にはうつらないものとして
オリジナルで描かれていくのかが楽しみなわけだが
とりあえず、宮中であの感じは、やばすぎるだろうと思いつつ
清少納言との絡みもどうなるか、楽しみが増えていくばかりでありましたとさ

しかし、伊周なかなか死なないな

春の台北で遊ぶ 18 夜の龍山寺とランタン

2024-09-19 21:06:58 | 春の台北で遊ぶ(2024)

さて、戻って再度龍山寺である
いい感じで光り輝いている、胸躍らせてさっそく近づく




実に素晴らしい、昼に撮っておいたのも正解であったと思うくらい
光り輝くランタン(でいいのか)が見事で非常に見ごたえたっぷり




龍モチーフが多い、龍山寺だから?と思わなくもないが、モチーフは正月飾りだったりするのだろう、
にぎやかで、観光客もばしばし写真撮ってて大層にぎやかである




さて、本堂の方も夜になると荘厳さが増す
何回見ても、とてもよいものであります
金ぴかの大仏さんも夜だと、より神々しさが増すように見えて大変ありがたい
仏に神々しいが合ってるのかと思わなくもないが、金ぴか仏像の真価が発揮されていると思う
これがろうそく明かりならさらによいのであろうな





最初華佗先生だと思ってたんだが、どうやら、月下老人だったらしいそれと孔子様
ゆるキャラもいい感じで、よろしく参拝できたのでありました



さて、せっかくだからといつものように夜市の方もそぞろ歩きをすることに
観光夜市であるが、どちらかというと商店街のような様相が素敵なところで
マッサージ店や、普通の商店ばかりで食べるところがそんなにないのだが
見て歩くには非常に楽しい




前回は途中で折り返してしまったので、北側の先までぐるっと見てまわる
だからといって何があったというわけでもないのだが、
相変わらず、少し怖いとすら思うような雰囲気が
いわゆるバンカのそれなんだろうと、楽しめるのである
ピンクの店があるという界隈は、流石にヤクザ屋さんがいっぱいいそうなので
このあたりでターンしてメインの通りへと戻る




メインの方も、よくよく見てみると未だにこんな店あるのかという
実にあやしいDVDを売る店とか、大変楽しいのである
これは多分昭和から続いて、平成遺物となったそれの残滓であろう
台湾において、平成もないだろうと思うのだが、「一発」でIPPATSUの読み仮名という男らしさ
扱ってるのも日本の古いAVだったりするんだが、現地のもある様子で、
いずれにせよ、ロマンポルノ的な好事家向けのそれよなと思うばかりである



さて、珍しく土産を買ったところの写真を載せておく
年老いた母親がプーアル茶好きなので、それは台湾茶じゃないと言っているのだが、
龍山寺のここでいつも安く手に入るのでついつい買ってしまうのである
なんか、凄いいっぱい入ってるので得した気分になるのである
おっちゃんから代替わりしたのか、お姉ちゃんからおばちゃんの間くらいの人になってたんだが
多分同じ店なんだよな、思いつつ、買い求めたのでありました
さて、そろそろ終わりである、帰ろう

つづく
19 寧夏夜市に寄ってから帰国

前の
17 臨江街觀光夜市

【読書】さくら日和

2024-09-18 21:05:11 | 読書感想文とか読み物レビウー
さくら日和  著:さくらももこ

さくらももこのエッセー本
中学生くらいの時に「〇〇の〇〇〇〇」シリーズをよく読んでいたが
そのあとくらいに出たもので、著者であるさくらももこさんが離婚した頃だそうで
そこも笑いにしつつ、相変わらずの語り口で、なんということもない日常が描かれている
まんま、ちびまる子ちゃんの世界だよなと思うのである

どの話しも面白いのだが、やはり、父ヒロシをはじめ
家族を描いたものががぜん面白くて、ちびまる子ちゃんのリアル版といっていいのか
内容が劇画タッチみたいな感じで楽しかった
熱が入ってるのか入ってないのかわからない、珍妙な語り口が素晴らしいので
久しぶりに読みながら笑わされてしまった、凄い力だ

息子に自分がさくらももこであることを隠して過ごしているという話しが頻繁に出てきて、
その息子とも対決が大変面白いのだが、その息子のダメなところというか
きかん坊なところが、完全に子供のころの自分と一致していることに慄いていたり、
そのきかん坊がおばあちゃん、つまり、ももこの母と喧嘩しているという様が
完全に自分が通った道だという発見があるとか
そういう話しはいいから、さっさとなんとかしろよという
どっからつっこんだらいいかわからないが、気づいたら、自分もさくら家に飲み込まれてしまうような
不思議な家族の力が感じられて大変よい

これを書いたのはまだ若かりし頃ながら、自分に何かあったときのためにという話しが
これまた面白おかしく書かれていたんだが、
先日まだ若いのにお亡くなりになられたという事実が
なんともしんみりさせるなと思ったのである
とはいえ、この時心配していた息子氏のことも、いくら若くして亡くなったとはいえ
しっかりと成長してからのことであろうと思えば、心配は取り越し苦労であったのかと
しんみりしてしまった

姉も含めて、しかし、辛辣な口喧嘩をする家族だなと思いながら
ヒロシの偉大さを改めて感じる、おっさんになった自分である
家族内でこういうおおらかに構えてられるというか、
何も考えていないようで、ちゃんと気を遣えているヒロシという存在の偉大さが
ちょっとわかるような気がしてしまうのである

【ドラマ】Shrink シュリンク―精神科医ヨワイ―

2024-09-17 20:52:12 | ドラマ映画テレビ感想
NHK土曜ドラマでありました
精神科医のお話で、そのクランケのことをシュリンクと呼ぶのが
タイトルの由来なんだそうだが、なるほど、医療というのは
医者がどうしたよりも、患者がどうしたというところに
物凄く多くの物語があるんだなと思わされたのである

うつ病、双極性障害、パーソナリティ症のみっつの事例で
それぞれの患者の戸惑いと治療の行方というのがドラマで見られるわけだけど
どれもこれも、患者役の人の演技が素晴らしすぎて、
ああこういう感じの人いるわと、精神疾患の一般化というか、
割とどこにでもある話しだなというのが、ひしひし伝わってくるようでよかった

個人的には双極性障害の話しがいたく面白くて、
ラーメン屋の店長をしていて、仕事のノルマに押しつぶされて、
障害を発症してしまったというのが、まさに、現代社会に最も多い事例だろうと
思ったり考えたりしたのであった
また、これが、双極性というやつで、鬱になったり、躁になったりという繰り返し
これが、薬によって増幅させられてしまっているとか
随分難しい病気なんだろうなと改めて思い知る次第である
描かれていたとおり、ゆっくりと見極めていかないと正しい診断はできないようだし
でも、うつ病を発症している場合は、とりあえず薬でなんとかした方がよさそうだけど
それがまた、違う病気をというのが苦しくて仕方ない毎日であろうと
想像するだけで恐ろしいと思ったのであった

結局、精神病棟に入院させられて、
その場で、自分だけは違うと思っているという気づきのシーンが
自分がいきなり放り込まれたら、同じことを考えるし
そういう風にしてしまうだろうなというのを、あまりにもリアルに演技していたので
自分もそうなのではないかと思うほど、ひっぱられてしまったのである
なんかきらいがあるというか、危ないなと思ったりしてしまう

どれも時間をかけて、少しずつよくしていくというのが大切というか
その進歩というものが見られると
なんとも安心してしまうんだなと、ドラマとしてよくできていると思いつつも
大きなお話で、先生の過去になんかあったくさいところを
匂わせだけで終わらせていて続きやるつもりがあるのか
いや、それだとしても、基本は今回と同じやつだろうと思ったりしつつ
とりあえず、久しぶりに土屋太鳳が見られて満足だったのである
アクションしなくてもよい女優さんだなと改めて思う

【読書】花の文化立国日本 お花の歳時記

2024-09-16 20:45:50 | 読書感想文とか読み物レビウー
花の文化立国日本 お花の歳時記  著:永田晶彦

歳時記ってこういうことだったかしら、
各月に咲いている、あるいはまつわる花を紹介しつつ、
その花から、日本におけるなりたちや来歴、文化との交わりといったことを
簡単に紹介した本
花にまつわる蘊蓄が読みどころで、新聞のコラムのような風情で
さくさく読めるのがよい本だった

どうやら、地方の県民だより的なものに連載されていたコラムだそうで、
なるほどその匂いがあるなと思いつつ、
ほどよく楽しめる花蘊蓄と、花の名所紹介、花の見所といったものが
網羅的に紹介されているので、一通り読むとそこらの公園に遊びにいきたくなる感じだった
愛知県の人だからか、その近辺の花の名所とともに紹介されていて
ガイドブックっぽさもあってよかった

日本の文化との繋がりというテーマがあるからか、
昨今大河ドラマで教養授業を育んでいる内容ともリンクしていて、
短歌や随筆などに登場する花としての紹介、
特に和歌にうたわれる花が、実際は違っていた話しや、
現在のこれであるといったところの話しが蘊蓄として面白くて
なるほどとうなずきながら読んでしまう
中国との関わりへの言及も多くて、よもやま話し的な内容ではあるものの、
漢字のアテ間違いとか、よく知られたそれこれも紹介されていて
紫陽花のくだりとかも感心というか、
これもそうかと思いつつ読んだのでありました

息抜きにさらっと花について学べる本といった感じで
肩ひじ張らずに読めてよかった

光る君へ  中宮の涙

2024-09-15 22:28:00 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「光る君へ」
視聴完了しました
なんと形容したものか、こてこての恋愛ドラマというのを間近に見ている作家先生を見る
そういう感じの、輻輳した第三者視点で見る感じで
大変面白くてよかったと思うばかりであった

とりあえずは、奈良行きの果てしない旅の壮絶さがなかなかで
烏帽子が脱げちゃったのはちょっとまずいんじゃないのと思いつつも
どう見ていても「ファイト一発」のそれにしかみえないやりとりが
実に素晴らしく、でも、あのシーンをあそこまでクローズアップする必要があったのかと
疑問がなくもないわけだが、ともあれ
一行の大変な旅というのがよくよくわかって凄く面白かったのである
また、何気に経塚となるそれの原形といっていいのか
経筒の錆びる前の姿というのが見えたというのが
ちょっと興奮ポイントだったんだが、なかなか凄いものだなと改めて感動するのである
あれが掘り返されて、今じゃ重文や国宝になってるとか
罰当たりとか、あれこれあるんだが
ともかく凄いことだなとまじまじ見入ってしまったのであった

伊周の悪だくみがそのまま、敗死みたいな感じになるかと
ひやひやしながら見ていたけども
ある意味で兄貴思いの弟の活躍で難を逃れて
さりとて、その恨みの深さは消えないという暗黒面が強調されていて
これもまた、行く末が楽しみでならないのである

一方といっていいのか、宮中方面も大変楽しくて
すっかり源氏物語にはまってしまっている帝と中宮が
頻繁に作者へ直接、続きの展開を聞くとか
それは読者としてずるすぎないかと思うところも
まぁえらい人だからなぁ、うらやましいなぁと
なんか違う価値観で見てしまっていたんだが
大変楽しそうで何よりであった

それでありながら、唐突にラブ波動が高まる展開に度肝を抜かれて
いきなり、うすら涙を浮かべて「お慕い申しております」は
ちょっと破壊力が高すぎるだろうと、あの瞬間のあの間と各人の表情が
なんと形容すべきか、見事すぎて本当
素晴らしいものをみたと感動したのであった
感情がないまぜになる、なんて文章表現があるがそれだ
ああいう感じなんだなとたたきつけられたみたいで大変よかった

その後の展開も、なんというか、美しく書いてるけど
なかなかエロい展開だよなと思ったりしつつ
それをよかったと思っている親と不倫相手と
ああそういや、不義の子についてとか結構あれこれ攻めてたなと
思い出したというか、もう、いっぱいありすぎて
あのサイドも大変面白いなと改めて思い知らされた回でありました

いよいよ本妻にもバレるというか
どういう展開となっていくか、楽しみでならんのである

【読書】京都東山美術館と夜のアート

2024-09-14 21:05:35 | 読書感想文とか読み物レビウー
京都東山美術館と夜のアート  作:高井忍

以前に、柳生十兵衛ものの小説で面白かったので
別作品をと読んだ本作であります
現代劇ながら、美術館の警備員というややマニアックな職種が主人公で、
美術館あるあるを交えながらのミステリ小説になってて
楽しく読むことができたのでありました
キャラクタが華やかといったらいいか、警備員の物語だけど
女性の登場人物が多くて、それでいてアートや、美術館の話しもあるから、
なんとも素敵で、明るい気分というか、ハレな気持ちで読める作品でありました

メインは美術史なぞなぞというでもないが、
贋作仕掛けやら、美術館を悪質利用したお話やらと
ややきな臭いものがあるけど、実被害が出るというわけでなく、
その事前に、あるいは、以前にこんなことがあったという感じを
さて、どうしてでしょうとみんなで謎解きするみたいな感じで
いい気分で読み終えることができたのであります

蘊蓄が日本刀と浮世絵に絞られていたけども、
こんな感じで、茶道具、日本画とかでも、何かしらやってくれそうだなと思うのだが
美術に関わりあいたいけど、という色々な選択のなかで、
美術館の警備員という、近いのかそうでもないのかという仕事についたという
主人公の行く末が、この一冊では特に見いだされないまでも、
その選択が間違いとはいえないという気持ちよさで〆られているので
続編あったら読みたいかもと思いつつも
余韻よろしく読み終える小説で大変よかった

刀について、昭和の刀狩りの時に焼かれてしまった名刀の数々というのに
結構衝撃を受けてしまったのだが、
てっきり接収されて、ずさんに扱われただけかと思ってたら、
それくらいなら焼くみたいな決断だったり、ただ武器だからという理由でざっくり焼きだされたりしたようで
なんとも悲しいことだなと思い知ったりでありました
どれだけの名刀がこの時に消えたのかと思うと
本当、憤懣やるかたない、刀の年齢100歳じゃきかないんだぞと思うのである
メリケン建国より前からあるものだったろうにな
さておき、そういう怪しい素性を利用しての詐欺みたいなことも
本当にあるんだろうなというリアリティが楽しく、美術品の怖いところ、そういう世界だよなと思わされたのである

また、同じようにして浮世絵でも色々と怪しいことはできてしまうようで、
ことに、写楽についての蘊蓄が面白く、
ここですでに否定されているといわれている、写楽謎の名人説というのが
未だ、自分のようなにわかものには通じるところがあるんだなというのに
結構衝撃を受けたわけである
結局好きな人しか知らない世界で、それをうまく利用するとか
昨今、そういう嘘歴史めいたものが、色々騒がれているからこそ
結構危ないものだなと改めて思い知るのでありました

そんな骨董詐欺めいたお話で、美術館からちょっと離れてしまっても
なかなか楽しい短編になりそうじゃないかしらと思うのだが
それは別の話しとして、華やかなキャラクタの楽し気なやりとりとともに
日本美術蘊蓄が楽しめる一冊でありました

春の台北で遊ぶ 17 臨江街觀光夜市

2024-09-12 21:05:13 | 春の台北で遊ぶ(2024)
龍山寺に夜に再度戻ろうというわけで、
せっかくだから、超絶久しぶりの観光夜市へいこうとMRTで移動移動
たどり着いたのが、臨江街觀光夜市
まずは、近くのおそらくは主催であろうお寺拝観から


実によい雰囲気である

お寺発見、多分このあたりの主催であろうと勝手に解釈してお参り



ちょっと調べたけど、夜市のどのあたりにあったのか、地図で見つけられないのだが
そこそこ大きくて立派な寺院でありました
感じからすると、お寺というより道教寺ではないかと思われる
有識者にテケトーすぎると怒られそうだけども、多分そうだろう




高楼も見事で、上がるほど立派な神像があちこちにあって、
かなり見ごたえもあって、実によい、なによりしつらえが古いので歴史を感じるというか
雰囲気がともかく素晴らしい




お金にまつわるそれこれも祀られていたので
そういう神様の場所であったのだろうと推測しつつ、
貧乏親子が、一攫千金といわなくとも、お金に不自由しませんようにと
拝拝して帰ってきたのである、なかなかよいものを見た


さて、気を取り直して、いよいよ夜市の方へと入っていく


このあたり、あまり写真撮ってなくて、ぐるっと一周回ったくらいなのだが

とりあえず一本通り抜けたら、そちらにも夜市の看板があり



戻りすがら、夕飯に何か食べようというわけで、
腎臓悪い父親によかろうと、どう見ても割包の店だけど冬粉を発見してそこに入る

名物の冬粉を頼んで90元、個人的にはすごく旨かったのだが
塩分節制している父親からすると、塩辛すぎるとのことで
せっかく選んだのだがあんまりよろしくなかったのであった、反省である
色々入ってて、そこそこ食べごたえもあったし、何よりヘルシーに見えるので
よい食べ物だと思うのである、せっかくだから割包も食べればよかったんだが失敗したわ



そんなことをしてから、遊戯の方で遊ぶことはないのでスルーして
また、別のお寺を見つけてそっちをちょっと見てくる
写真撮ってるけども、中が開いていたわけではなく、窓越しに撮影したのだが
結構立派で素敵でありました

まずまず、時間も潰せてほどよく日も落ちたというわけで
再度龍山寺の方へと戻るのであります

つづく
18 夜の龍山寺とランタン

前の
16 華山1914文創園区と昼間の龍山寺

【読書】新訳 ロミオとジュリエット

2024-09-11 21:05:46 | 読書感想文とか読み物レビウー
新訳 ロミオとジュリエット  作:シェイクスピア

新訳とあるが、本当の意味での新訳といったらいいか、
アレンジはおそらくない、原作を訳しなおしたものだそうで、
2004年にヒガシと瀬戸朝香で上演された脚本と同じだそうな

ふわっとした情報というか、もはや古典なので
おおよそのあらすじみたいなのは、いくつか知る機会があったけども
ちゃんと本作を読んだことがないので、これが初読みでありました

当然ながら脚本なので、キャラクタのセリフと簡単な情景説明があるだけ、
驚いたのは、割とテイストが軽いというか、
軽妙な軽口の叩き合いで話しが進むというところで、
このダジャレめいたものが、セリフのテンポと劇の進行を司っているそうで
深読みしていくと、とんでもない世界であるというのは
もろもろ、これまた聞きかじりで知っていたところながら
なるほどと思いつつ読んだのでありました

話しは、やっぱり知っている通りだけども、
思った以上にスピーディーで、ロミオが恋に落ちるところ、
その前にもなんか恋煩いをしていたとか、
なんか軽い男だなというイメージなんだが、その軽さとスピードが
情熱の裏返しでもあるのか、些細な行き違いといっていいのか
運命のそれによって狂ってしまう二人の生末というのが
なるほどというか、まぁ、読んでいてこういうものかと思うばかりでありました

実際のところ、敵同士の家というのがあって、
その閥によって、結構簡単に殺し合いに発展してしまう
この早急さというのが、時代性なのかとも感じたりしたわけだが、
あとがきに補完されていたとおり、古典という部類なのだから
もろもろ、今の価値観で考えてはいけないものだろうなと思いつつ
だからといって、これが世界中で読まれているほどの何かを秘めているのか
それがわかるかといえば、さっぱりだったので
読み込みが足らないのだろうか
この訳を丸暗記できるようになると、何かしら教養が身につくのかしらとか
いらんことを考えつつ、キャピュレットという発音しづらい氏を初めて知ったので
メモっておくのである、すぐ忘れてしまいそうだ
モンタギューの方はまだ、聞いたことあるなと思ってたが、
キャピュレットは日本人向けではないよなと感じたら、
日本訳では、カプレットとかもっとわかりやすいのがありそうだったけど
そっちは薬の名前とかに使われているようで、それはそれでここからとったんだろうかと
また、考えさせられるのである
毒薬なのか?

と、教養があがったかわからんが、ともかく、読み終えたので
満足しておくのでありました