Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

チューブラータイヤの メンテナンス

2015-10-15 20:23:22 | ロード
リムに接着剤を使って装着するチューブラータイヤは定期的なメンテナンスが必要です
特に難しい事をする訳では有りませんが 安全に走行する為に点検整備を行います





先日から整備をしている National のロードレーサーです 何時でも乗れる様に
整備はしていますがほとんど乗る事無く保管しています この自転車に使っている
チューブラータイヤは走行の有無に限らず、定期的なタイヤの張り替えは必要です




私はリムセメントを使っていますが 時間の経過と共に
その接着力が低下します その状態はとても危険なので
タイヤの張り替えを行います






使ているタイヤは Panaracer パナレーサーの 270g程度の
廉価な物です 張り替える前に現状を観察します この
サイドに見えるフンドシと呼ばれる布がタイヤから剥がれ
かけています




このリムとタイヤの間に有る布は本来タイヤに接着
された物です 最近のタイヤはパナレーサーに限らず
多くのメーカーの物で同じ症状が出ます 
高級タイヤの買い置きはしていませんが今回クラスの
ものは 新品未使用でも保管していると捲れて来ます
ちょっと困ったものですね




一ヶ所トレッドに傷が付いています 以前に小さな
ガラス片を拾いパンクをした所ですが パンクを
直した時に内側からパッチを貼っています 傷も
大きくなっていないのでまだ大丈夫でしょう






タイヤを剥しましょう バルブから空気を抜きます






空気を抜きバルブの反対側からタイヤを剥します
リムとタイヤはセメントで接着していますので タイヤの
サイドをリムから摘み上げる様にリムから剥していきます
あら、タイヤからフンドシが剥がれリムに残ってしまいます
これはいけません




本来はこの様にタイヤとフンドシが一緒になった状態で
リムから剥すものです






タイヤから全部のフンドシが剥がれるともう使えません
ドライバーに助けて貰います リムとフンドシの間に
双方に傷を付けない様にドライバーを差し込みます




ドライバーの先は反対側へ出ています






ドライバーでタイヤの両サイドを交互に持ち上げながら
ドライバーを移動して行きます 慌てずゆっくりと進めます






有る程度手先が入るくらい剥がれたら 手でタイヤを
上に持ち上げる様に剥して行けば良いですね タイヤを
張ってから時間が経っているのでセメンが風邪をひいて
います




タイヤを外しました この様な状態のリムセメントは
一応タイヤは引っ付いていますが 一旦外れると一気に
剥がれてしまいます 日常に使用する自転車はこの様な
事が無い様 少なくとも半年に一度はセメンの塗り替えを
行った方が良いですよ






風邪をひいてしまうとこの上に新しいセメンを塗っても
古い物は生き返らないので この後でセメントの除去も
行いましょう








さて取り外したタイヤです フンドシの両サイドが
ほとんど剥がれています






これは保管している新しい予備タイヤです 本来は
フンドシとタイヤは強固に接着しているものです




フンドシの中心はまだタイヤに接着しているので
両サイドの補修をしてやります 私が乗る程度なら
それで充分持ちます






フンドシとタイヤの接着にはボンド G17 を使います
古くから有る接着剤ですが今でも色々な所で使われて
います 歯ブラシも有った方が良いですね






ボンドを適量、タイヤとフンドシに塗り拡げます
あまりボンドが多いとサイドの硬いタイヤになって
しまうので やっと引っ付いている・・ そんな程度が
良いと思います






一度に長い距離は難しいので出来る範囲で塗っては
接着を繰り返して行きます






両サイドの補修が終わりました それ程時間は
掛かっていません 1本 30分程度です






他にも同様のタイヤが有ったのでついでにやって
しまいました ご覧の様に他のメーカーのタイヤも
同じ症状です Panaracer Vittoria LION がここに
吊ってあります 幾ら下位グレードの商品であっても
捨てられないです・・ 最後まで使ってやりますよ






今回のフンドシが剥離する問題はちょっと悩ましい
事柄ですね この写真は同じ日にタイヤを剥した
Vittoria RALLY ビットリアのラリー 決して粗探し
では有りませんが実際に有った事例なので紹介
致します 保管期間は長くタイヤ装着後は 300km
程度の走行です トレッドも充分残っています




何時も走行時は 7キロ位の空気圧で使っています
空気を抜いてタイヤを外します リムセメントの
塗り替えが目的です






リムと黒いタイヤのあいだに見えているのがフンドシです
タイヤを外す方向へ力を入れるとリムにフンドシが残り
タイヤだけが外れて行きます フンドシのタイヤ面には
黒い接着剤が使われています






このタイヤもドライバーを使い丁寧に剥しました
この後ボンドを使い先程のパナレーサーの物と
同様にフンドシの貼り付けを完了させました





六甲山に日が沈んで行きます 綺麗な夕暮れでした

走行距離の多い人ならこうなる前にタイヤの摩耗で寿命が来るのだと思います
でも走行距離の少ない人は注意して点検した方が良いですね そしてリムセメントも
半年に一度塗り替えれば セメントの溶剤で古いセメントも生き返り掃除までする
必要も有りません

今回のタイヤは一晩置けば使えますがホイールの古いリムセメントの除去と、新たな
ベッド作りをしないといけませんね 次回もお付き合い下さい

コメント (19)
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