Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

パーツクリーナーと言うもの

2014-02-17 21:00:25 | メンテ 用品
先日ピスト用のホイールのメンテナンスをしている時 SPIN スピンの
パーツクリーナーが思いの外その威力を発揮しない事が有りました
パーツクリーナーとはどう言う物なんでしょうか そんな事に触れて
みたいと思います




先日ハブのメンテナンスの為に回転部を分解し
高性能を誇る SPIN のパーツクリーナーを使っても
落ちない物が有りました 少し不思議な気持ちです






自転車のメンテナンスの為に開発された SPIN の
商品 これがどの様な洗浄力を発揮するかまずは
見て頂きましょう ステンレス容器にクリーナーを
小分けにしました 綺麗なピンク色です






私が何時も使っているハブスパナです これには薄く
オイルを引いています






これを先程のスピンのパーツクリーナーの中へ
浸けます その時間は数秒








スパナを引上げ 3 秒程度の間隔で写真を撮っています
時間と共に乾いて行きます






ほぼ乾燥した処がこの状態 表裏共この様に油脂が
落ちています






私が工具に塗るオイルは特別な物ではなく 手近に
有る物を使うのでこの様なチェーンオイルが多いかも
分りません






そんな強い洗浄力を持つ SPIN のパーツクリーナー
今迄使っていて乾燥時間のタイミングも良く大変
気に入っていました この青いものは Microlon
マイクロロンのルブリカント 私が良く使う優れた
潤滑剤です






これはルブリカントを使ったペダルの回転部ですが
グリスアップ後 4年程保管していると変質して
潤滑剤が硬化しました 今回のハブもこの症状が
出ていた為のグリスの入れ換えです

この状態のスチールボールを洗浄する為 SPIN の
パーツクリーナーを使いましたが 洗浄しきれなく
ボールが曇ったままでした 私にすれば凄く意外で
SPIN の営業担当者の方へ電話で状況を報告しました






するとその日の深夜に SPIN の社長からメールを頂きました
それは大変分り易いもので 是非それをご紹介しましょう

全てをご紹介出来ないので抜粋します

社長: 商品開発とか商品作りとかそんなカッコイイことではなくて
   Kinoさんといっしょでそこで遭遇する、どうしてこうなの?
   落ちないのこの汚れ。そんなことの繰り返しで商品が出来ています。
   選手に使って頂くのはその疑問と着想のずっとずっと後の事です。
   ですから木下さんが仰る事や遭遇した事はとても良くわかります。

この事は上の写真の様に 私も部品を分解した時古いグリスを
指先に取って何かを感じようとします その様な事を仰っている
のだと思います ただ社長はもっと高度な事を考えていらっしゃる
でしょう




そして

社長: まず、残念なんですよね。すべてに万能なモノが無い。
    それが良いのかもしれません、その繰り返しで進化もしています。

そうなんだ 万能な物は無いんだ SPIN のパーツクリーナーの
洗浄力の高さにどの様な物でも洗い落とせると思っていたのは
確かに有ります






このペダルは古いカンパのピーナツグリスが使われて
いましたがご覧の様に綺麗になっています

社長: ちょっと面白い話で、意外にもパーツクリーナーと言う名の
    付いたものはお台所の油汚れには向きませんね。
    少々発想はずれるかもしれませんが、お台所汚れに効く洗剤では
    接着剤のようなものは落ちません。セロテープのノリですら・・

社長: 私たちのクリーナーにも不得意があったりします
    それを Kinoさんがお感じになったのでしょう。

なる程、台所洗剤ではセロテープなどのノリは広がるばかりで綺麗には
ならないですよね これにはシンナーやペイントうすめ液を使ったりします
う~ん とても納得してしまいます




今回の硬化したマイクロロンのルブリカントには
この写真の エンジントリートメント(左)
メタルトリートメントスプレー(右)で綺麗になります

これらは液体の中にマイクロロン(フッ素樹脂)が
添加された物でクリーナーでは有りませんが 
トリートメントと言う名の通り洗浄し綺麗にする
効果が有ってもおかしくは有りません

実際試してみるとこの商品達は凄い洗浄力が有ります
ただこの様な高価な物はとてもクリーナーとしては
使えません




私が洗車時に良く使う WAKO'S のフィルタークリーナー
これも機械油に対しては威力を発揮しますが 台所の
換気扇等の汚れには無力です






塗装の汚れやテープの糊を落すのにはシンナーなどの
溶剤が良いですよね でもこれも塗料の種類に依って
使い分ける必要が有り 違った物を使い希釈すると
塗料が固まってしまう事も有ります





今回の件は素晴らしい洗浄力を持った SPIN スピンのパーツクリーナーで
何故汚れが落ちないんだ?と言う疑問から始まったのですが 
その様な優秀な商品でも得意、不得意が有り万能では無いと言う事なんですよね
とても解り易く説明をして頂きました

今回ご紹介したのは頂いたメールの一部ですが商品開発に対しては使用者の事まで
考慮し とても熱い気持ちを持って取り組んでいらっしゃいます
ただの 1エンドユーザーの疑問に対し夜中にメールを下さる真摯な取り組み方に
とても信頼を覚えます SPIN と言う会社、何時までもお付き合いがしたいですね
最初に電話を受けて頂いた営業担当の方にも有り難くお礼を申し上げます

コメント (2)
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ピスト用軽量ホイール グリスアップ

2014-02-15 20:24:15 | ホイール
私のプライベート自転車工房には何ペアかホイールを保管しています
そんなホイールの中から組んでからまだ使っていない軽量ホイールの
グリスアップを行いましょう




ロードやピスト用のホイール まだ使っていない
新しいリムもいくらか置いています






マビックの赤いホイールバックを降しました
私が競技場で使うつもりで組んだピスト用ホイールですが 
使わずそのまま保管しています






どの様なホイールか見てみましょう ハブは DURA-ACE
HB-7600 の 28穴 リアは片切りです ハブは ARAYA ADX-5
すでに生産は終了しています カタログデータ 280gの軽量で 
とても弾きの良いリムです






タイヤを保管する為にホイールに入れていますが
リムにはまだベッドも作っていません






組み方はタンジェント イタリアンの 4本組
スポークの交点にソルダリングをして しっかり感を
出しています 






ニップルはアルミを使い スポークもニップル端から
1mm 程度奥で綺麗に収まっています





ARAYA ADX-5 リムの高さが 15.3mm 巾がタイヤ側 17.5mm ニップル側が細い台形を
したリムです 中野浩一もこれの 36穴を使っていましたね





元々 28穴のホイールで 8本組は出来ません これを 4本組にしたのはスポークを
短くし軽いホイールを作りたかったからです これは私の好みで強度を犠牲にしてでも
軽いホイールが好きです






組んでから一度も使っていませんがハブのグリスを
入れ換えましょう マイクロロンを使い最高の状態に
調整していましたがマイクロロンが硬化し回転が渋く
なっています






左右のハブボルトを外します






玉押しにはハブスパナを使います このフロントは
13mm です






玉押しにハブスパナ ロックナットにモンキーを
使います 玉押しを保持しロックナットを緩めます








ロックナット、舌付ワッシャー、玉押しの順に外します




これで反対側からシャフトが抜けますが 中のスチール
ボールを無くさない様に パレット等の上で作業を
進めると良いですね




回転部分のパーツを全て分解しました






本来青い色をしたマイクロロンのルブリカントが
この様に茶色く変色し硬くなっています しかし
シャフトのネジ部に塗布した物は 青い色が残って
います これの理由は私にも分りません






ハブ本体に装着されたダストキャップを外します
樹脂製で内部から力を加えると簡単に外れます




ハブ本体の玉受けです ベージュの部分に茶色く
見える部分が有るのですが それが硬化した部分
ですね




古いルブリカントの洗浄に最初 SPIN スピンの
パーツクリーナーを使ったのですが どうも
マイクロロンと相性が良くない様で 何時もの
洗浄力が発揮出来ません

本来この様な使い方はしませんが Microlon
ENGINE TREATNENT エンジントリートメントを
デグリーザー代りに使います これは凄い洗浄力も
有るんですよ・・・






SPIN スピンでは落ちなかったルブリカントが
瞬く間に綺麗になりました

※ この後、変質していない新しいマイクロロンの
 ルブリカントで SPIN の洗浄力を試して見ましたが
  通常通りの強い効果が有りました どうも硬化した
  マイクロロンだけが上手く行かない様です








このハブには新品の箱から出して直ぐにマイクロロン処理を
行っていますが今回もう一度行っておきます






ハブ本体の玉受けに併せ 玉押しやスチール
ボールにもマイクロロンを定着させました




さてこれからグリスアップを行いますが 使う
グリスに少し迷いました






ここはもう一度マイクロロンを使う事にします 
B.B 小物や他のハブの手入れをした時 2年近く経ち
3500km程度の距離を走った物でも まだ新しい色を
保っていました 

硬化と言う不具合が無ければやはり捨て難い性能を
発揮してくれます






回転部を組み立てる前にボールレースに薄く
マイクロロンを塗布しておきます ここから
グリスアップの開始です






低粘度の潤滑剤を使い スチールボールを並べるのは
少しコツと技術が要ります 分解時とは逆に組立て作業を
進めました Microlon やはり良い状態を作ってくれます

反響の大きかった過去記事です
【 マイクロロンの 不具合 】





この後リアハブもグリスの入れ換えを行い良い状態になりました
この DURA-ACE HB7600 とても良いハブですね この様な部品なら
カンパニョーロに拘る必要もないのかも分りません

※ 今回 SPIN のパーツクリーナーが威力を発揮しなかった事を
  スピンの営業担当の方に電話で報告をさせ頂きました
  すると社長よりメールを頂戴し そこには我々に分り易い様に
  パーツクリーナーの事を書いて頂いていました これは又改めて
  ご紹介させて頂きます

前記ご紹介記事 【 パーツクリーナーと言うもの 】 

コメント (12)
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SILCA シリカと カンパ ポンプアダプター

2014-02-13 20:20:59 | 自転車部品・用品
フロアポンプやインフレ―ターで有名な SILCA シリカ そんなインフレ―ターに使う
カンパニョーロのポンプアダプターが有りました






最近はボトルゲージの横に取り付ける小さな
インフレ―ターが多数を占めていますが 
以前はこの様なシートチューブ一杯の長さの物が
主流でした このシリカのポンプの先、ハンガー側に
取り付けているのがカンパのアダプターです






このシリカのインフレ―ターはフレームサイズに
合う物を選ぶ為 1cm 刻みで用意されていたと記憶
しています






こちらが SILCA シリカの純正のアダプターで
樹脂製ですこれでも充分用は足します ただ
耐久性や操作性を求め カンパの物へ交換する
選手が多く居ました








こちらが Campagnolo カンパニョーロのアダプターで
金属製です バルブへの脱着も容易に出来ます
そしてエアーが漏れる事はまず有りません




こちらはインフレ―ターのハンドル側でシートチューブの
上部附近にポンプペグやホルダーで保持します






このポンプホルダーもカンパニョーロです
先の尖ったペグとは又違い 急いでパンク修理を
する時でもインフレ―ターの脱着が素早く出来ます






ポンプアダプターの装着部です 樹脂の本体に
アルミのケースを取り付けアダプターで締め込みます






アダプターを取り付ける際に必要なゴムパッキンですが
これもカンパの補修部品です





カンパニョーロのポンプアダプター シリカの純正と比べると全く別物です
自分でスペアタイヤを持ってロードレースを走っていた時代も有りました 
レース現場から発展して来たカンパニョーロならではの部品では無いでしょうか

カンパニョーロのアダプター 角付きと呼んでいます 美しいですね

コメント (4)
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沖縄のお土産 島とうがらし

2014-02-12 20:11:29 | よもやま話
最近は寒い日が続きますね 仕事に追われ皆さんにご紹介出来る程
自転車が触れません そんな仕事で疲れた日、沖縄のお土産を頂きました





小さな小瓶に入ったお土産です 70gと書いて有ります 瓶のラベルには
沖縄産 島とうがらしと書かれいます いかにも辛そうに見えます






瓶の裏の名称には 泡盛入り島とうがらし と書かれています 
これはコーレーグスとも呼ぶらしいですね ラベルの横には
液が少なくなれば 泡盛か焼酎をつぎ足して下さいと・・・

瓶の 1/3 位が小さくて可愛い唐辛子です 
さてさてどんなお味なんでしょう





これを貰った時サラダが目の前に有ったのでそれに使ってみました 泡盛の独特の
匂いがキツクてちょっと参りました 知人がソーキソバに使うと言っていたので
ラーメンに入れてみると 何とも言えない辛さで中々良いじゃないですか

この香辛料は冷たい料理より暖かいお料理の方が良さそうですね それ以降
食事の時には何時も私の前に置かれています

コメント (1)
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JCF 公認審判員 継続申請

2014-02-10 20:55:08 | 自転車競技
自転車競技をする者は避けて通れない選手登録 審判員にも登録と言う制度が有ります






兵庫県自転車競技連盟から一通の封書が
届きました 現在連盟の所在は兵庫県立
兵庫工業高等学校内に置いてあります
色々と大変な仕事を有難うございます

これは事務関係の仕事で謀殺されるので
主となって仕事をして下さる人の元が良い
ですね 私も何年か事務局をしましたが
期限に迫った書類の処理が大変でした




今回の書類は公認審判員の申請書類
今の登録証の期限が今年迄なので
ぼちぼちだとは思っていました






申請用紙の下部に広くスペースを設け
誓約書と個人情報、肖像権(しょうぞうけん)の管理
と言う欄が増えています。 君達の氏名、生年月日、所属
競技成績、競技歴、写真、などの情報を必要な時に使いますよ
競技会や行事に参加した際の肖像権の権利は一切主張出来ないよ
なんて事が書かれています

上記については私が要約して書いていますが 申請するにあたり
これに対する同意は必要なのかと JCF の事務局に問い合わせた処
同意は必要ですとの回答でした






前記記述は前回までは無かったのですが 今回の
継続申請も 2年に一度から毎年に変わっています
継続申請料 2000円





今迄の審判登録証です 残していると結構な枚数になりました
後何年お手伝い出来るか分りませんが今回も手続きはさせて頂きましょう

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