Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

アルミフレームの塗装 研磨 足付け

2021-07-19 20:50:25 | 自転車 塗装
自転車のロード用アルミフレームの塗装を行います 塗装業者に依頼するのではなく
自分で行う自家塗装という奴です まずは塗装前の下地作りから始めます その作業風景をご覧下さい





後輩から塗装依頼が有り預かって来たロード用のアルミフレームです
フレームに小傷も多く今回も白色に塗り直して下さいとの希望です




依頼を請けたのはカーボンフォークとのセットでしたが
フォークの方は既に塗り替えは終わらせています




フレームを塗装する時には今までの汚れや付着した
油脂類は洗剤を使い良く洗います






現在のフレームの状態を確認すると チェーンステーには
チェーンに叩かれたと想像出来る小傷が沢山有ります






チェーンステーの小傷以外にも汚れが多く確認出来ます
内蔵ワイヤー用の穴の周りには腐食に依る塗装の浮き上がりが
有ります ここは塗料が乗せ難い所ですから 次に塗る時には
留意します



さて



塗り替え作業を始めます 洗浄剤で洗浄は済ませていますが
有機溶剤を使い更に油脂が使われていた部分を洗います
これは塗装をする時は作業中も 出来るだけ油脂を付着
させたくないと言う私の考え方です






フレーム全体に有る小傷の研磨と塗装前の足付けを行います
過去の経験からこの作業では電動工具のオーピタルサンダーを
使います






研磨には 240番の空研ぎ用のペーパーを使います






試しにどの程度の塗装か擦ってみます 表面は結構硬いです




機械で全体を荒らして行きます 特に傷の有る所は塗装の
底まで削る必要が有ります そこから周りへと研磨の範囲を
拡げて行き 段差を感じない様に進めます






機械で全てが終わるものでは無く 機械が入らない所は
手作業で研磨して行きます




概ね全体の研磨、足付けが終わりました






傷と腐食が有った部分です




小傷の多かったチェーンステーです ここはもう少し
手作業で全体を滑らかに均した方が良いでしょう




全体の切削粉をエアブロワで飛ばします




直ぐに次の作業に掛かります アルミは鉄以上に酸化が早い
素材だと聞きます






ペイントうすめ液で隅々まで脱脂します 油脂分は絶対
残してはいけません






整備台に帰ってきました 塗料を乗せたくない部分に
マスキングをします






エンド小物のクイックレリーズが当る部分と リプレースエンドの
取り付け部です




ハンガーシェル内のネジ部分にも内側からマスキングをしました






ヘッドチューブ内部 片方にはボールレースも打ち込んで
有りました そこは重要です




もう一度屋外に出て 塗装はここで行います
簡易塗装台にセットしました






足付けとマスキングが終わったヘッド部分 ボトルケージ用の
メスネジには 5mm のボルトをねじ込み養生しています




始めます まずは塗料の食い付きを良くするプライマー
ミッチャクロンを全体にスプレーします






スプレーはフレームを裏返し 塗料が入り難い所から
始めます ミッチャクロンは薄く 2回吹きました




15分程度時間を置き 次はプラサフをスプレーします
プライマーとサフェーサーを兼ねた塗料です 
今回の塗色は白色なので塗り忘れが無い様に グレーを
使います






それ程扱いが難しい塗料では有りませんが 塗り忘れが無い様に
やはりフレームの裏側の入り組んだ所から始めています




薄く何度か重ね塗りをします 下地が透けて見えなくなれば
それで大丈夫です 上塗り前の下地塗装はここまでです





塗装下地のプラサフまで吹いて今日はここ迄で終えます 一旦乾燥させて
手直しが有るか確認してから上塗りへと進めます 今回は白一色の塗装なので
問題が無ければ次回で完了します





近くの川原で見かけた植物です この暑い時期は鮮やかな草花が少ないですね
フレーム塗装 丸いパイプで構成された物への塗装は結構難しいです
でも凄く楽しい作業です 次回もどうぞお付き合い下さい

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自転車用 ラチェットレンチ 14×15mm

2021-07-17 20:35:15 | 自転車 工具
自転車整備で使う工具は様々な物が有りますが 今回は一般車の自転車で使う為に
14mm と 15mm のラチェットレンチを購入しました どの様な物かご覧下さい





このラチェットレンチは主に一般車のハブナットに使います フロントが 14mm リアが 15mm の
ナットが使われています






このラチェットレンチは日本の工具メーカー HOZAN ホーザンも
C-160 と言う品番で出していますが 価格が 7194円(税込)と言う
高価な物です
今回モノタロウと言う net ショップで 2200円と言う価格のものが
有ったので購入しました






肝心なヘッド部分は深型のソケットです 一般車ではこの長さが
無いと使い難い工具になってしまいます






14mm と 15mm の表示です 工具全体にメッキがして有りますが
大丈夫なの? と言うくらい雑な仕上げです






工具本体の端末はこの様な形状ですが 建築工事で使うシノです
番線などを締め込む為の形状です 私も建築用のラチェットは
10個以上用意していますが やはり先端はこの形状です
しかし14mm×15mmと言うサイズは無く自転車特有の組み合わせ
なんだと思います




今回の工具と自転車専用工具のブランド RUNWELL の工具と
並べてみました NEZILE 1415 と言う商品ですが、やはり
一般車のハブナット用に作られた工具だと思います






RUNWELL ランウェルの工具の素晴らしさはその仕上げの美しさと
確かな精度です





今回のモノタロウブランドの工具 価格が安いので試しに買ってみましたがこれは
一般車で一度使ってみます 奥まった所に有るハブナットにラチェット機能は有れば
便利に違い有りません この価格で問題なく使えれば儲け物ですね

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シマノ ローラーブレーキ用 グリス

2021-07-16 20:09:51 | メンテ 用品
自転車には様々なグリスを使いますが一般車のローラーブレーキに使う Shimano シマノの
ローラーブレーキ用グリスを紹介させて頂きます これは競技用自転車に使う事は有りません





私は競技用自転車の整備をする事が多いのですがたまに一般車も触る事が有ります
その様な自転車のローラーブレーキが音鳴りをした時に使うグリスです




少し見てみましょう 樹脂製の容器が使われています
何か容器が膨らんでいる様に見えますが この様な形状を
しています






シマノ ローラーブレーキグリス 容量は 100g 品番 Y04120400
実勢価格は 1000円程度です






先端のキャップを外すと穴は開いていません 自分でカット
してから使います




先端のパーツを外すと内部にキャップがしてありました





何ヶ国語かの取扱い説明書が付いています これ読むと
使い方が理解出来ます 私がこのグリスを必要と感じるのは
数年に 1度程度です それでも無ければ困るので新たに
購入しました





新しいグリスが届き 保管箱に入れようと引き出しを開けると 新しい物が入っていました
これ、少し前に買った奴でした このグリスが 2つもどうすれば良いんだ? いやそれより
買った事を忘れていた自分が恐いです





ブレーキの音鳴りなどの症状が出れば ブレーキ本体の小さなキャップを外しその中に
先端を 12mm 差込みグリスを注入します これから出来るだけ使う様にしなきゃ絶対に
使いきれないですね(笑)

コメント (2)
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カーボンフォークの塗装 仕上げ

2021-07-15 20:09:19 | 自転車 塗装
自転車のロード用カーボンフォークの塗装を行っています 素人が行う自家塗装ですが
その作業風景をご覧下さい





ロードフレームとフォークセットの塗装を頼まれ作業を進めています 前回までに
古いクリア塗装と文字などを研磨し塗装前の足付けは終わっています 今回は新たな
色を吹き付け 完成まで進めます

始めて読まれる方は前回の記事はこちらです 宜しければご覧下さい
【 カーボンフォークの塗装 研磨 】




前回に行った塗装面の状態を確かめています
段差は無くなっているのでこれで大丈夫です






フォークの表面をペイントうすめ液で脱脂します
これは塗装前では大切な作業です






フォーク全体を丁寧に拭きました






塗料を乗せたく無い部分にマスキングを行います
まずはこの剣先 フォークエンドのクイックレリーズの
コニカルナットとシャフトのロックナットが当る部分です






ナットの形状に合わせてマスキングテープを丸く切りました
一旦傷が付いたエンド小物ですから刃が滑らず結構難しいです






少しでも上手く出来る様に エンドの形状に合せワッシャーを
加工しこれを定規にしました






もう一つはフォーククラウン上部の ヘッド小物とフォークコラムです
ヘッド小物の方は少し細かな作業が必要でした






ここでもう一度脱脂をしておきます 油分が残っていると
塗料が弾き悲しくなります






塗装は屋外でやります まずは塗料の食い付きを良くする
プライマー ミッチャクロンをスプレーします 薄めに2回
行いました






今回使っている簡易塗装台は 脚立に鉄筋を結束線で縛っています
フレーム本体を塗装する時も 自分が使い易い様に工夫して使います






次は塗装の下地 プラサフを吹きます
プライマーとサフェーサーを兼ねたスプレーです




もう一度エアブロワーで埃を飛ばします 油分と同じくらい
気を使うのが埃やゴミです 不思議と良く虫にも絡まれます




最初は砂吹き程度に薄く全体にスプレーします ここから
徐々に塗り重ねます




プラサフが終わりました 30分程度乾燥させてから
上塗りの色を吹きます




依頼者の希望は白色 白は案外選択が難しいので 2色買っています
最終的な色を選び 片方は下塗りに使います






左のトヨタ系 T-13 を下塗り 右のマツダ系 M-60 を上塗りに
使う事にします M-60 の方がスッキリ感じます




サフェーサーの上に下塗りに選んだ色を吹きます






下塗りを重ねた上に仕上げ用の色を吹きます これで
色が決まるので丁寧に作業を進めます




仕上げ色を少し厚く塗ってしまいました そんな時は
塗料が下がる方向を考えフォークを保持します






少し時間を置き艶を稼ぐ為にクリア塗料を吹きます ソリッド色では
要らないのかも分りませんがこれで艶を出す方が 塗装完了後の研磨を
する必要が無いので私はこうしています




クリアは結構厚塗りしています 塗料が垂れる寸前が
綺麗に仕上がります このまま少し乾燥させます
午後3時です




今日中にしておきたい事が有ったのでやってしまいます
クリアを吹いてから 7時間置きました 午後10時です






マスキングテープを剥がします 塗料が乾燥してしまうとテープに
塗料が付いて来る確率が高くなります ただフォークを触れないと
作業が出来ないので頃合いを見て こんな時間になりました








マスキングテープを剥がす時は何時も緊張します
何とか上手く剥がれました まだ塗料が柔らかいです








フォークコラムとクラウン上部のテープも上手く行きました




フォーククラウンの裏にシリアル № が有ったのでこれは
残しておきました




これで塗装が完全に乾燥すればフォークの塗装は完了です





夜 10時過ぎの自転車小屋 流石に人の気配も無く静かです
塗装の依頼を請けてから少し時間が経ってしまいました 何時でも良いですと言っていても
早く欲しいのが人情です フレーム本体も続けてやります そちらの方も又お付き合い下さい

前回の記事 下地作りはこちらです
OGPイメージ

カーボンフォークの塗装 研磨 - Kinoの自転車日記

自転車のフレームの塗装を頼まれましたアルミフレームとカーボンフォークのセットです今回はフォークの塗装前の下準備と足付けを行います作業風景を是...

カーボンフォークの塗装 研磨 - Kinoの自転車日記

 


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カーボンフォークの塗装 研磨

2021-07-13 20:07:22 | 自転車 塗装
自転車のフレームの塗装を頼まれました アルミフレームとカーボンフォークのセットです
今回はフォークの塗装前の下準備と足付けを行います 作業風景を是非ご覧下さい





後輩が室内トレーニング用に使うので塗装をして下さいと言うので 承知し預かって来ました
フレームの詳細は分りませんが 自転車に対する造詣も深く全国大会でも通用する選手ですから
変な出処の物では無いと思います






私は塗装の仕事に従事した事もなく日曜大工に毛が生えた程度の
知識しか有りませんが 塗装が目的のフレームはまず洗剤で良く
洗い 付着した油脂類を出来るだけ落とす様にしています






やや濃い目の洗剤で洗い 多くの水で洗剤も洗い流しました





自転車小屋へ戻って来ました 時間の都合で両方を一緒に進められないので
先にカーボンフォークの塗装を済ます事にします




着手前に今の状態を良く観察します






これはどう言う事なんでしょう・・ 多分カーボンの表層の
上に塗装されたクリア塗装だと思いますが 凄く広い範囲で
剥がれています




文字部分の段差を指で感じています 希望している色は
白色です 文字や古い塗装は新しい塗装で消せますが
段差が有ると塗装に表れます 段差は研磨し 無くして
やらないといけません




古いクリア塗装の剥離とフォーク全体の表面を粗す為に
ペーパーを使います






古いクリアの段差が大きいので 240番の空研ぎ用を使います




ペーパーブロックを使い試しにペーパーを当ててみます






古い塗装を全て剥がす必要は有りません 段差の有った所は
指先で感じないまで滑らかに均していきます






ペーパーブロックを使ったり アールの有る所や狭い所は
指先で作業を進めていきます 文字はどの様な工法なのか
分りませんが 色を消しても文字の形は残っています
しかしこれ以上研磨しなくても 新しい塗装には影響が
なさそうです






ウエスで切削粉を拭き取ってみます フォーククラウンの
肩にも大きな段差が有りましたがこれだけ均しておけば良い
でしょう






フォーク全体の研磨をしました 出来るだけカーボンは削らない様に
しましたが 結構色々な物を私も吸い込んでいるでしょう






全体を指先で確認しています 下地処理は大切ですが
あまりツルツルにする必要も有りません これ以上番手は
上げずこの位の粗さで行きます




フォークの剣先も処理します






クイックレリーズのコニカルナットが当る所も磨きましたが
最終的にこの部分はマスキングし塗料は乗せない様にしましょう






チェックしていて気が付きましたが クラウンに圧入された
ベアリング受けとの隙間に古い油脂が残っていました
ペイント薄め液を使い洗浄しました






カーボンに溶剤を付着させたままにしておくのは良く無いでしょう
中性洗剤を使い良く洗いました





今回の作業はここまでにします 天候が悪く雨脚が強いのでシャッターを締め切っての研磨作業でした
塗装は天気の回復を待ってから進めたいと思います 今回は丁度 2時間の作業でした、次回の塗装も
是非お付き合い下さい

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