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刑事事件の供述調書や実況見分調書など訴訟記録を閲覧する権利を、私たちは有するか。

2014-06-06 12:38:02 | シチズンシップ教育

 憲法の趣旨からすると、刑事事件の裁判記録も原則公開・開示できます。
 憲法を受け、刑事訴訟法も53条で公開・開示を規定しています。

<憲法>

第二十一条  集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
○2  検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。


第八十二条  裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。
○2  裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行ふことができる。但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第三章で保障する国民の権利が問題となつてゐる事件の対審は、常にこれを公開しなければならない。


<刑事訴訟法>
第五十三条  何人も、被告事件の終結後、訴訟記録を閲覧することができる。但し、訴訟記録の保存又は裁判所若しくは検察庁の事務に支障のあるときは、この限りでない。
○2  弁論の公開を禁止した事件の訴訟記録又は一般の閲覧に適しないものとしてその閲覧が禁止された訴訟記録は、前項の規定にかかわらず、訴訟関係人又は閲覧につき正当な理由があつて特に訴訟記録の保管者の許可を受けた者でなければ、これを閲覧することができない。
○3  日本国憲法第八十二条第二項但書に掲げる事件については、閲覧を禁止することはできない。
○4  訴訟記録の保管及びその閲覧の手数料については、別に法律でこれを定める。


 また、さらに刑事確定訴訟記録法が、さらに記録の開示(閲覧させない場合も含め)を規定しています。

<刑事確定訴訟記録法4条2項>
(保管記録の閲覧)
第四条  保管検察官は、請求があつたときは、保管記録(刑事訴訟法第五十三条第一項 の訴訟記録に限る。次項において同じ。)を閲覧させなければならない。ただし、同条第一項 ただし書に規定する事由がある場合は、この限りでない。
2  保管検察官は、保管記録が刑事訴訟法第五十三条第三項 に規定する事件のものである場合を除き、次に掲げる場合には、保管記録(第二号の場合にあつては、終局裁判の裁判書を除く。)を閲覧させないものとする。ただし、訴訟関係人又は閲覧につき正当な理由があると認められる者から閲覧の請求があつた場合については、この限りでない。
一  保管記録が弁論の公開を禁止した事件のものであるとき。
二  保管記録に係る被告事件が終結した後三年を経過したとき。
三  保管記録を閲覧させることが公の秩序又は善良の風俗を害することとなるおそれがあると認められるとき。
四  保管記録を閲覧させることが犯人の改善及び更生を著しく妨げることとなるおそれがあると認められるとき。
五  保管記録を閲覧させることが関係人の名誉又は生活の平穏を著しく害することとなるおそれがあると認められるとき。
六  保管記録を閲覧させることが裁判員、補充裁判員、選任予定裁判員又は裁判員候補者の個人を特定させることとなるおそれがあると認められるとき。
3  第一項の規定は、刑事訴訟法第五十三条第一項 の訴訟記録以外の保管記録について、訴訟関係人又は閲覧につき正当な理由があると認められる者から閲覧の請求があつた場合に準用する。
4  保管検察官は、保管記録を閲覧させる場合において、その保存のため適当と認めるときは、原本の閲覧が必要である場合を除き、その謄本を閲覧させることができる。


 刑事確定訴訟法が閲覧できない場合を定めたことが、違憲であるかを、争われた訴訟で、合憲であるとされています。
 以下、判決文全文。


******最高裁ホームページ******
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0010Back.action
主    文
     本件抗告を棄却する。

         理    由
 本件抗告の趣意のうち、刑事確定訴訟記録法四条二項が憲法二一条、八二条に違
反しないとした原決定は憲法の解釈を誤っているという点は、憲法の右の各規定が
刑事確定訴訟記録の閲覧を権利として要求できることまでを認めたものでないこと
は、当裁判所大法廷判例(昭和二九年(秩ち)第一号同三三年二月一七日決定・刑
集一二巻二号二五三頁、昭和六三年(オ)第四三六号平成元年三月八日判決・民集
四三巻二号八九頁)の趣旨に徴して明らかであるから、所論は理由がなく、判例違
反をいう点は、所論引用の各判例はすべて本件とは事案を異にするので適切でなく、
刑訴法四三三条の抗告理由に当たらない。
 よって、同法四三四条、四二六条一項により、裁判官全員一致の意見で、主文の
とおり決定する。

  平成二年二月一六日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    安   岡   滿   彦
            裁判官    坂   上   壽   夫
            裁判官    貞   家   克   己
            裁判官    園   部   逸   夫


http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=57904&hanreiKbn=02
事件番号

 平成1(し)147



事件名

 検察官のした保管記録閲覧不許可処分に対する準抗告申立事件について地方裁判所がした準抗告棄却決定に対する特別抗告



裁判年月日

 平成2年02月16日



法廷名

 最高裁判所第三小法廷



裁判種別

 決定



結果

 棄却



判例集等巻・号・頁

 集刑 第254号113頁




原審裁判所名

 静岡地方裁判所 沼津支部



原審事件番号





原審裁判年月日

 平成1年12月07日




判示事項

 刑事確定訴訟記録法4条2項の規定と憲法21条・82条




裁判要旨






参照法条

 憲法21条,憲法82条,刑事確定訴訟記録法4条2項
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