「ほっとプラザはるみ」の温浴施設の存続問題。
初めての住民説明会が開催されました。
区は、丁寧に地元に説明をしていくということでしたが、どれだけの住民の皆様が納得されたか、疑問が残る幕切れでした。
多くのかたは、あきらめで、帰られたのではないでしょうか。
お聞きしていて、「温浴施設」がどれだけ今まで区民の皆様の生活に貢献してきたかを再認識できました。
<説明会で出された声>
・温浴施設で、子どもから高齢者まで多世代が交流する場所となっていた。
・温浴施設があるからこそ、差別化したここしかない施設となっている。
・温浴施設で、腰の痛いのが治った。
・温浴施設で、リハビリし歩けるようになった。
歴史的にも、清掃工場ができることに対する地元貢献の施設としてできたこともあり、その地元との約束を反故にする施策とも受け取れないでもないとお伺いをしていて感じました。
新たな機能をスペースを有効活用することで生み出し、晴海4丁目区施設、晴海五丁目新設小中学校、そして、「ほっとプラザはるみ」の役割分担をすることで、新たな機能も付加し、なおかつ、温浴施設も存続することが大いに可能であると考えます。
知恵を絞っていきましょう!
<ほっとプラザはるみの温浴施設存続問題における最大の問題点と第二の問題点>
●最大の問題点:清掃工場を受け入れるにあたり地元貢献施設として整備した温浴施設でありながら、その歴史的経緯を踏まえることなく、「温浴施設廃止」の方向性を、中央区は、住民不在のまま打ち出し、「温浴施設廃止」ありきで今まで検討を続けてきたこと。
住民にとっては、清掃工場を受け入れる際の地元との約束が反故にされたのと等しいと多くのかたがお感じになられているのではないでしょうか。
住民不在、廃止ありきというきつい書き方をした根拠は、
①方向性を打ち出すにあたり、温浴施設利用者アンケートなど実態調査を怠っていること、
②「ほっとプラザはるみ」ワークショップを開かれた検討会にしなかったこと
③「ほっとプラザはるみ」ワークショップの検討経過資料から、廃止ありきの姿勢が読み取れること
④「ほっとプラザはるみ」ワークショップの進行役の中立性を担保
などに由来します。
●第二の問題点:上記問題点を有しながら、住民説明会などを通じて、説明責任を果たす姿勢を、中央区は示されなかったこと。
説明責任を果たしていないときつい書き方をした根拠は、
例えば、
①最低限の落としてはならない内容の配布資料をつくること、
②ⅰ)ほっとプラザはるみの歴史的経緯、ⅱ)「ほっとプラザはるみ」ワークショップでの検討経過、ⅲ)晴海まちづくり協議会における検討経過など最低限の落してはならない内容を冒頭説明に入れること(質問されてから答えるのではなく)、
③3年間の改修工事に伴う代替施設の内容がよくわからない、利用できるか不安という質問に対し、「築地社会教育会館に自分で聞いて下さい。」「自分で調べて下さい。」「自分で60分歩いて浜町体育館に行って下さい。歩くことで健康にも叶います。」「今わかっている予定をお示ししました。」という回答で終わらせるのではなく、「指定管理者になっているところですが、築地社会教育会館にこちらから問い合わせをして回答させていただきます。」「現状で利用できる内容をわかりやすく整理して再提示させていただきます。」「将来の周辺施設の予定が出次第、各自治会を通じてお知らせさせていただきます。」「現況及び将来予測のほっとプラザはるみのサービス需要量はこれだけ(具体的に)ありますが、周辺施設の現況及び将来予測のサービス供給量はこれだけ(具体的に)あり、供給量が需要量を大きく上回っているため、ほっとプラザはるみが休止期間中も十分周辺施設でサービス提供が可能です。」など定量的な数値も入れながら、さらにもう一歩踏み込んだ回答をすること
④晴海五丁目新設小中学校のプールを代替施設の内容がよくわからないという質問に対し、「水中歩行の場所を作りますのでご利用ください。」で終わらせるのではなく、どのように利用できるかと言うことまで知りたい住民の要望に応えることができるように、「晴海五丁目新設小中学校のプールの利用のありかたの検討でまずは、住民の皆様の満足したご利用ができるように、〇〇の点(具体的に)を担当部署に意見し実現に努力していくと共に、同プール利用の方向性が明らかになった時点では、説明会の開催や各自治会を通じてお知らせさせていただきます。」などさらにもう一歩踏み込んだ回答をすること
など、出来るにもかかわらず、行われなかったことに由来します。
このまま漫然と進めることは、住民と中央区との間の深い溝を生み、お互いの信頼関係を持ちながら行うべき区政運営に支障を来すことを強く懸念致します。
そこで、以下、解決の方向性を提案します。
<それら問題点を解決するために、中央区が今後とるべきこと>
一、次回、2月18日(火)15時 ほっとプラザはるみ2階で開催される住民説明会では、2月15日住民説明会の反省を生かし、企画部長、区長も出席し、住民に向き合うこと
一、最低限の資料の配布を行って同住民説明会を開催すること
一、同住民説明会で直ちに回答できない内容がある場合は、回答の機会を明言すること(再度の住民説明会、今後の晴海地区まちづくり協議会など)
一、「ほっとプラザはるみ」ワークショップの内容を受けて、学識経験者を座長に据えた住民代表からなる「ほっとプラザはるみ 実施計画検討会(仮称)」を立ち上げ、「温浴施設廃止」ありきでない開かれた議論をすること
(かつて、「朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた検討会」を行ったことを参考にする。https://www.city.chuo.lg.jp/kankyo/kaigi/kentoukai/index.html )
<説明会運営などで改善すべき課題>
1、配布すべき資料が配布されていない点
スライドで投射した内容が配布されていないものがありました。次回は配布するべきであると終わってから区に意見をしました。
区側としては、大きな図を設置するということでしたから、早急に設置をお願いします。
2、温浴施設がなくなることがあたかも“決定”のように言い切った点
温浴施設がなくなる図面は、基本設計での図面であり、今後、予算が通れば、実施設計と進められていく。
にもかかわらず、区側は、温浴施設がなくなることを決定であると言い切り、なんのために来ているのかと区民を失望させてしまった。
実施設計の予算(1億9262万4千円)は、これから決定されていくものであり、その審議は3月の予算特別委員会、その後の本会議に委ねられている。
決定されているかとと問われれば、決定されていないと正確に答えるべきである。
3、閉鎖期間中の代替施設について区民に寄り添った説明をするべき点
今まで使っていた施設が3年間使えなくなる。当然、代替施設が必要となるが、どのように代替施設があり、利用が可能であるかを丁寧に寄り添って説明をしていくべきであった。
4、もし、温浴施設がなくなった場合、代替施設について説明をすべき点
もし、温浴施設がなくなり、代替施設として晴海五丁目の新設小中学校のプールを使うことになるのであれば、どのように使用が可能かのイメージを、説明すべきであった。
5、「ほっとプラザはるみ」ワークショップの全6回の開催の経緯を説明すべき点
どういうワークショップの検討の流れの中で、基本設計の案ができたのか、説明をすべきであった。
また、「温浴施設」を存続させる意見は最後まであったのであるから、そのこともきちんと説明をすべきであった。
6、12/16開催の晴海まちづくり協議会での検討の経過も説明をすべき点
晴海街づくり協議会でも、「温浴施設」の廃止に対する疑義が出されており、そのこともきちんと説明をすべきであった。
7、温浴施設の存続を求める区民からの600筆に上る署名のあつかい
署名が出されていた。「温浴施設」存続に向け、検討を深めるべきであった。例えば、今回のような説明会は、11月、12月の段階で開催できたのではないだろうか。
2月の開催は、遅すぎる。
8、利用者調査を行うべき点
「ほっとプラザはるみ」ワークショップの段階から指摘のあった利用者調査が行われていない。
本日の説明会でも指摘があった。
区民の意向を知るうえでの重要な調査であり、これ抜きに、方針決定はできないはずである。
早急に、意向調査を実施すべきである。
9、増築など多角的な検討がなされるべき点
機能追加というのでは、増築の手法使えるのではないかと、会場から意見があった。
以上
<「ほっとプラザはるみ」ワークショップ 検討経過>
●第1回 令和元年5月15日19:06-21:05 ほっとプラザはるみ
テーマ「10年後の晴海をどうしていきたいか。新ほっとプラザのあるべき姿」
4グループ中3グループが、「温浴施設」を残すことを提案している。
一方、区は、温浴施設を残すことを想定していないと回答
●第2回 令和元年6月13日19:05-21:08 ほっとプラザはるみ
テーマ「ふらっと立ち寄れる施設として、どんな仕掛け・活動をしたらいいか」
温浴施設を中止することが前提の議論に違和感を感じる声があがっていた。
1班 温浴施設を残したい
2班 温浴施設の記載なし
3班 温浴施設も残したままの方向で議論
●第3回 令和元年7月11日19:05-21:10 ほっとプラザはるみ
温浴施設の中止について議論が不十分との意見があり、1時間30分かけてくと区民で議論
⇒終盤になって、参加者の中から今の利用状況だけではなく、将来を見据えて、みんなに使われる施設にするために、この施設のありかたをみんなで考えていこうと呼びかける発言。
こうした意見のやりとりを踏まえ、参加者全員で、温浴施設の存続の有無ではなく、機能を残しつつも将来のコミュニティ形成に資する施設とするよう議論をしようというころでグループに分かれワークショップ。
1班 温浴機能は残せなくとも、同様の機能で公衆浴場に引っかからない用途を考えて欲しい
2班 シャワールームを大きめにつくってジャグジーなどのリラックス機能を充実
3班 温浴施設のよさは爽快感
*******議会での答弁内容*****
小坂:
十六、ほっとプラザはるみの温浴施設存続について。
ほっとプラザはるみのリニューアルに伴い、温浴施設の廃止が検討されている。温浴施設維持には年間一千万円の水道料金がかかるが、温水は、排熱の有効利用により、電気料金などの経費がかからない仕組みであり、清掃工場のエネルギーが有効活用されている。温浴施設はリハビリにも有用で、地域のコミュニティ形成の核ともなり得る施設である。集会施設なら、晴海五丁目の新設小・中学校の教室で賄えるはずである。存続をすべきと考えるが、いかがか。存続を求める声が多くある以上は、存続の是非を改めて地元に問うてから判断すべきと考えるが、いかがか。
山本泰人区長:
次に、ほっとプラザはるみについてであります。
同施設は、開設から約二十年が経過し、施設が大規模改修の時期を迎えている中、東京二○二○大会後には晴海地区に新たなまちが誕生し、人口がふえることを踏まえ、地域のあらゆる世代が集い、にぎわいと交流、地域コミュニティの拠点となる施設にしていくため、リニューアルを行うことにいたしました。限られたスペースの中、スポーツやカルチャーなど、地域コミュニティの多様な活動に利用するためには、多目的・多機能な空間を広く整備する必要があり、温浴施設を配置することは難しいと考えております。なお、リニューアル案の策定に当たっては、まちづくり協議会やワークショップなどを通じ、地元の方々の御意見をお聞きしているところであります。