「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

新型コロナウイルス2020.2.22:細胞生物学者 吉森保先生、大阪大学医学部附属病院感染制御部部長・朝野和典先生のご見解(令和2.2.20)

2020-02-21 11:57:52 | 各論:新型インフルエンザに備える

 以下、たいへん参考になる見解であり、供覧させていただきます。


*********吉森 保先生*******

https://www.facebook.com/tamotsu.yoshimori/posts/2742115069243043
新型コロナウイルス感染の現状に関する個人的見解(シェアフリー)
ーーーーーーーーーーーー
注:本見解は、私が所属する大学もしくは研究科の公式見解ではない。また私は細胞生物学者であってウイルス学、感染症学、感染制御学は専門ではない。下記はあくまで本学の感染制御の専門家による学内の対策会議における報告を、私がまとめ私個人の意見を加味したものに過ぎない。学内向け報告とは言え、機密性は無くむしろ一般の方にも知ってもらった方が良いと個人的に判断した。
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現在既に疫学的リンクが切れ国内感染期に入ったと考えられる(国はまだこの段階では無いという見解だが)。疫学的リンクというのは感染がどこで起こったかが辿れるという意味で、武漢からの観光客を乗せたタクシーの運転手が感染したと言った例。もうそういうことを追跡できる時期では無く、これから急激に国内の感染者が各地で増えるということ。

国民の3分の1から2分の1が感染する可能性も。ただしこれは第一波だけでではなく、時間をかけて起こる。致死率は我が国では多分インフルエンザ程度、すわわち約0.1~0.2%であろう。しかし高齢者や基礎疾患がある場合は10%以上になる可能性がある。

なおこの致死率とは感染が確認された人を母集団として計算されるので、国民の3分の1が感染したらその0.1%が死亡するという意味では無い。多くは感染が確認されないままになるので、実際の致死率はもっと下がる。

ウイルス感染症にはピークがあり免疫を持った既感染者が増えると収束する。その期間はSARSコロナウイルスなどの類推から約6ヶ月程度と思われる。インフルエンザのように気温上昇が収束に関わる可能性もあるが現時点では不明。

従って感染したこと自体で大騒ぎするフェイズではもう無い。健康な若者が感染し軽症で回復し免疫を持つことで逆に収束は早まる。

最重要なのは、高齢者と基礎疾患などの有病者への感染を防ぐことである。特にCOPDの患者。老人ホームの親には暫く会わない方が良いかも知れない。医療関係者の感染も、医療体制の崩壊を招くので避けなければならない。

そのような高リスクの人達への感染を全力で防いでいる間に治療薬が開発されるであろう。

PCRによる検査自体は確度が高いが、採取したサンプルにウイルスが含まれているとは限らないのでどうしても偽陰性の確率は高くなる。検査結果をうのみにすると危険。

軽症者の検査は必ずしも必要ないのではないか。症状で顕著なのは発熱、倦怠感、乾性咳漱。

なお新型ウイルスの正式名称は、SARS-CoV-2で、それによる感染症をCOVID-19と呼ぶ。

スライドは、大阪大学医学部附属病院感染制御部部長・朝野和典先生が制作されたもので、朝野先生のご厚意で掲載させて頂いた。














 







以上

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新型コロナウイルス2020.2.21:厚生労働省『イベントの開催に関する国民の皆様へのメッセージ』令和2.2.20、東京都『都主催イベントの取扱いについて』令和2.2.21

2020-02-21 08:48:14 | 各論:新型インフルエンザに備える

 厚生労働省から、イベント開催に関する考え方が出されたため、供覧します。

 「一律の自粛要請ではない」とされています。

 東京都(政策企画局)のほうからも、『都主催イベントの取扱いについて』が出されましたので、あわせて供覧します。

********東京都HP******

第9回東京都新型コロナウイルス感染症対策会議(令和2年2月21日)

配布資料: https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/saigai/1007288/1007360.html

録画映像: https://tokyodouga.jp/J33mH6YSA6I.html

対策本部報: https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/saigai/1007261/index.html



***********厚労省HP******************
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00002.html

イベントの開催に関する国民の皆様へのメッセージ

令和2年2月20日

 新型コロナウイルスの感染の拡大を防ぐためには、今が重要な時期であり、国民や事業主の皆様方のご協力をお願いいたします。 

 最新の感染の発生状況を踏まえると、例えば屋内などで、お互いの距離が十分にとれない状況で一定時間いることが、感染のリスクを高めるとされています。

 イベント等の主催者においては、感染拡大の防止という観点から、感染の広がり、会場の状況等を踏まえ、開催の必要性を改めて検討していただくようお願いします。なお、イベント等の開催については、現時点で政府として一律の自粛要請を行うものではありません。

 また、開催にあたっては、感染機会を減らすための工夫を講じていただきたい。例えば、参加者への手洗いの推奨やアルコール消毒薬の設置、風邪のような症状のある方には参加をしないよう依頼をすることなど、感染拡大の防止に向けた対策の準備をしていただきたい。

 国民の皆様においては、風邪のような症状がある場合は、学校や仕事を休み、外出を控えるとともに、手洗いや咳エチケットの徹底など、感染拡大防止につながる行動にご協力をお願いします。特に高齢の方や基礎疾患をお持ちの方については、人込みの多いところはできれば避けていただくなど、感染予防に御注意いただくよう、お願いいたします

 そのためには、学校や企業、社会全体における理解に加え、生徒や従業員の方々が休みやすい環境整備が大切であり、テレワークや時差通勤も有効な手段であります。関係の皆様のご協力をお願いいたします。

 なお、新型コロナウイルス感染症の今後の感染の広がりや重症度を見ながら適宜見直すこととしています。

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