本日3/29、築地魚河岸を運営する「中央区都市整備公社」の評議員会が開催され、評議員のひとりとして出席をして参りました。
令和4年度の予算案がテーマです。
各評議員から、さまざまな問題提起がなされ、たいへん有意義な時間をなったと思っています。
私の方からは、
1、赤字(-400万円)と、予算ベースで、令和2年度の赤字3000万円、令和3年度の赤字2000万円から、たいへんな経営努力で改善されてきているが、今後のリスク要因はなにかあるか?
2、築地魚河岸の入居者の家賃負担への軽減策の今後。
3、すでに、コロナ禍から立ち直り、にぎわいを取り戻しつつあるが、築地場外市場活性化に求められているものは何かあるか?
確認をさせていただきました。
理事者側からは、
1、赤字策について、
軽減策のない100%の家賃をいただく形で予算を組んでいるため、今後の軽減策の分、事業収入が減少する。
2、家賃負担軽減策について、
当初、家賃軽減策を組んだのちに、100%へ戻していく。
3、今後の築地場外市場活性化策について
区内や周辺区から、小口のプロのニーズを満たしつつ、一般客の取り込みもアピールしていく。
築地の歴史と伝統をアピールする取り組みにも力を入れる。
晴海フラッグなどの新たな区民へのPRも進めていく。
以上のような趣旨の答弁をいただきました。
1、2については、家賃軽減策をとって、店子からの家賃収入が減ったとしても、都市整備公社が、土地所有者の中央区へ支払う賃料も減額をしていただける分、影響が少ないが、維持管理費は、減額の余地がないため、その負担増は注視をお願いしました。
3については、一般客とりこみのためには、人の流れを作る必要から、
①江戸バスの抜本的なルート変更における、日祝だけでなく平日を含めた築地場外市場停留所の設置、
②築地市場跡地において、まず、東京都が整備をしようとしている舟運船着場は、極力勝鬨橋よりにつくり、舟運で訪れたかたがたに場外市場を利用しやすくする。
③築地市場跡地周辺の隅田川沿いテラスの連続性を整備し、歩行者の回遊性を高め、場外市場を利用しやすくする。
④そもそも、築地市場跡地再開発にあたり、事業者が中心となって構成する築地エリアマネジメント組織には、メンバーとして、都市整備公社も参加する。
以上の提案を行いました。
食文化の拠点である築地を、まちの皆様と、都市整備公社が一緒になり、にぎわいを作り出せていければ幸いです。
なお、他の評議員からは、
1、サイクルポートの設置
2、マンション管理における防災の取り組み強化
3、築地場外市場のユーチューブなどを使ったPR
4、同PRのための中央区観光協会との連携
5、観光客とプロの客とのバランス
6、新築マンションの入居者の町会参加
7、事業報告におけるPDCAサイクルに資する指標の提示
の非常に大事な指摘が多数なされました。
<令和4年度 収支予算書 資金計算ベース> 左から令和4年度 423万3千円赤字、令和3年度 1228万4千円赤字
<一年前の同じ個所、令和3年度 収支予算書 資金計算ベース> 左から令和3年度 1959万6千円赤字、令和2年度 2931万9千円赤字
東京都が、築地市場跡地開発の方針として2021年11月に発出した『築地地区都有地活用事業の実施方針の方向性について』には、たいへん大事な内容がちりばめられて書かれています。
そのひとつが、築地エリアマネジメント組織の立ち上げです。
築地を盛り上げる主体となる組織がきちんと入り、形成されることを望みます。
******東京都HP********
『築地地区都有地活用事業の実施方針の方向性について』
https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/bosai/toshi_saisei/data/saisei08_r3_11.pdf?2=