「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

2014年1月1日の朝刊6紙から2014年を読む。

2014-01-02 11:20:52 | マニフェスト2011参考資料
 元日の新聞記事で、その一年を読むことを楽しみにしています。

 以下、六紙(朝日、東京、毎日、日経、読売、産経)の記事を、見てみます。

 独断と偏見で元日一番の記事は、東京新聞の「本年のコラム 斎藤美奈子 元旦の日記から」。
 永井荷風が1917(大正6)年から59(昭和34)年まで戦争を挟んだ40年以上に渡って書き続けた日記「摘録 断腸亭日乗」(岩波文庫・上下)を引き合いに出し、戦争に突入して行った時代と、今が似ていることの警鐘を鳴らして下さっている。
 日本国が過ちを犯す方向に進んでしまう前に、多くの日本人が気づくべき。


*参照
 2013年1月1日http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/10934d91646d6b114ffbe5023ae05408
 2012年1月1日http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/9fb98ef88d59ab808969f6c396621bfa
 2011年1月1日http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/4c09f70b97decbb7da7e7148ec152052
 2010年1月1日http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/a970d3845515c8c0633468a3269da4ab
 2009年1月1日http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/18c3c4feb2a3e29088dbce3d7b71c997
 

→は、小坂の感じたこと

<朝日新聞>
1)1面
 独自の特集、「教育2014、1グローバルって何」
 
2)天声人語
 「派遣村」から5年、この年越しも各地で民間の支援団体が炊き出しをしたり弁当を配ったり、奮闘をしている。家のない人が見えにくくなっているという。

3)社説 政治と市民 にぎやかな民主主義に
 プランスの民主主義研究の大家ピエール・ロザンヴァロン氏は「カウンター・デモクラシー」という言葉で、議会制民主主義のいわば外側にある仕組みへの注目を促す。デモ、新旧のメディア、市民による各種の評議会などを指す。やはり議会を否定しない。それを補完するのだという。
 豪シドニー大のジョン・キーン教授も、行政を監視する市民のネットワークや組織を重視する。「モニタリング民主主義」
 いずれも投票日だけの「有権者」ではなく、日常的に「主権者」としてふるまうことを再評価する考え方ともいえる。

4)その他記事
*キャリア教育って なに?
 シューカツ成功術なの?→社会で生きる力が柱
 「俺のようになれ」はダメ!→多様な価値観伝えて
 子どもへの要求ばかりだけど・・・→自己肯定感こそ大切

*「第3の改革」現在地は 教育2014

*2014 もう一つの生き方
 3畳の店 ちょうどいい幸せ 那覇の古本屋ウララ店主 宇田智子さん


<東京新聞>
1)1面 
 東京電力 公的支援1兆円 裏で税逃れ
 免税国オランダ活用

2)コラム「筆洗」
 「筆洗」は終戦の1945年10月に始まった。一面の下。歴代の執筆者が頭をひねって日本の「その日」を書いた。

3)社説 人間中心の国づくりへ 年のはじめに考える
 何が人を生きさせるのかー。
 ナチスの強制収容所で極限生活を体験した心理学者V・E・フランクルが「夜と霧」(みすず書房)で報告するのは、未来への希望でした。
 未来はだれにもわからないし、次の瞬間なにが起こるかわからない。だから希望を捨て、なげやりになることもないのだ、というのもフランクルのメッセージでした。

 脱原発も人間社会からの要請です。十万年も毒性が消えない高レベル放射性廃棄物の排出を続けるのは無責任、倫理的にも許されません。コスト的にも見合わないことがはっきりしてきました。


4)その他の記事
*本年のコラム 斎藤美奈子 元旦の日記から
 「摘録 断腸亭日乗」(岩波文庫・上下)は永井荷風が1917(大正6)年から59(昭和34)年まで戦争を挟んだ40年以上に渡って書き続けた日記である。
 2・26事件の10日あまり前に荷風は記した。
 「日本現代の禍根は政党の腐敗と軍人の過激思想と国民の自覚なき事の三事なり」(36年2月14日)。
 昨年一年を振り返り、昭和戦前前期に似ていないか?思った人は少なくないだろう。
 昨年12月、安倍自民党は重要な案件をバタバタと実行に移した。日本版NSCを創設し、特定秘密保護法を成立させ、武器輸出三原則を有名無実化し、沖縄県知事に辺野古の埋め立てを容認させた。首相の靖国参拝で近隣諸国を刺激し、防衛計画の大綱や中期防衛力整備計画で露骨な軍備増強策を打ち出した。
 安全保障方面だけではない。新エネルギー計画で原発回帰にかじを切り、改正生活保護法で受給のハードルを上げ、介護保険制度や労働者派遣法の見直しで福祉や雇用の切り捨てにも意欲を燃やしている。
 無体なことが次々に起こりすぎて、もうパンクしそう!でも、そうなんだよね。軍国主義的な政策と国民生活を圧迫する法案の策定は必ずワンセットなのだ。

*平和憲法 岐路の年
 戦後日本の平和を守ってきた憲法が、岐路に立たされようとしている。安倍政権が、今年、戦争の放棄と戦力の不保持を掲げた9条の解釈を替え、歴代内閣が禁じて来た集団的自衛権の行使容認に踏み出そうとしているからだ。平和憲法の根幹が揺らぎかねない。
 問題点を、若手の憲法学者、首都大学東京の木村草太准教授に聞いた。
Q安倍晋三首相は解釈改憲に意欲を示している。
木村:集団的自衛権の行使を認めるのは無理な解釈だ。

Q首相は、過去にも自衛隊創設で解釈改憲をしたと主張している
木村:解釈改憲をしやすくしようとする誠実ではない議論に聞こえる。
   武力行使を伴う国連の集団安全保障への参加や、集団的自衛権の行使を禁じていることは、首相の祖父である岸信介氏の首相時代を含めて、歴代政権が一貫して取って来た解釈だ。

Q政府は9条で認められた「必要最小限度」の自衛権の範囲に、集団的自衛権も含めようとしている。
木村:非常に奇妙な理屈だ。
   必要最小限度には「日本の自衛のため」という枠がある。

Q世界の平和に貢献するため、行使容認が必要という首相の説明の評価は
木村:行使を容認するというのなら、ちゃんと国民に説明して、改憲してからやるべきだ。
   9条には、自衛以外の武力行使は一切しませんと宣言することで、世界の信頼を確保し、日本にしかできない平和外交をする意義がある。


<毎日新聞>
1)1面
 中国、防空圏3年前提示 日本コメント拒否 非公式会合


2)コラム「余録」
 去年を振り返れば、震災の被災地の復興は滞りが目立つ。

3)社説 民主主義という木  枝葉を豊かに茂らそう
 強い国とは、異論を排除せず、多様な価値観を包み込む、ぶあつい民主社会のことである。「寛容で自由な空気」こそ貫く棒でありたい。

 山積みする国民的課題を前にするとき、政治がなすべきことは、多様な民意を集約し、幅広い合意をつくる努力を尽くすことだろう。

 政権与党は、国民に国を愛する心を植えつけたい、という。
 愛国心とは、本来、故郷や家族などの懐かしい場所や集団に対する、自発的な愛情である。他人に押し付けようとはしないものだ。

 「統治する側」が自分たちの「正義」に同調する人を味方とし、政府の政策に同意できないひとを、反対派のレッテルを貼って排除するようなら、そんな国は一見「強い国」に見えて、実はもろくて弱い、やせ細った国だ。


4)その他記事
*安倍政権の1年を占う
 2014年の主な選挙


<日本経済新聞>
1)1面 特集記事
 リアルの逆襲 空恐ろしさを豊かさに

2)コラム 「春秋」
 明治のコラムニスト斎藤緑雨が、じつは1900年の元日に書いている。
 「家内安全、商売繁盛、願ひは平凡なるものなり」「平凡なる願ひのために、平凡ならざる闘争をつづけて、人は顧みざるものなり」。114年たっても人間は変わらない。

3)社説 飛躍の条件 伸ばす  変わる世界に長期の国家戦略を
 松方デフレのまっただ中の明治16年、福沢諭吉は自ら創刊した時事新報に「日本人は今の日本に満足せんとするか」と題する社説を掲載した。以前に比べて「進取の勇気」が失われているのを嘆きながら、現代語に意訳すれば次のように書いている。
 「日本人が今の生活に満足し、文明の進行を止めてしまっても後悔しない民族だとは、自分は信じることができない」
 今日に通じることばでありたい。

4)その他記事:今 ニッポン流
*おもてなし極める 

*水道・鉄道 丸ごと輸出

*新たなエネルギー作り出す

*伝統 海外巻き込む

*BENTOって、いいね

*養殖マグロ 育ち盛り

*津波から命守る 箱舟

*勉強って面白いよ

*新興国で人を育てる

*カワイイ文化 シゴト創る

*国際貢献 自衛隊が手本
ベトナム:潜水医学、飛行安全のセミナー
カンボジア:道路構築
東ティモール:自動車整備士の養成
インドネシア:気象や海洋のセミナー

*メダルラッシュ  頭脳戦で支える

*建築、新旧同居が粋
 東京駅 高層ビル×赤れんがの駅舎
 歌舞伎座 29階建てタワー×唐破風の屋根

5)その他記事
*年間予定2014年

*特集 街の未来 住宅結び発電所に


<読売新聞>
1)1面  中国軍 有事即応型に

2)コラム「編集手帳」
 若山牧水の歌
 「男なれば歳二十五のわかければあるほどのうれひみな来よとおもふ」

3)社説  日本浮上へ総力を結集せよ 「経済」と「中国」に万全の備えを

 →社説の字数は、6紙の中で、一番多かった。
  にもかかわらず、TPPに関する政府の宣伝内容が書かれていない。
  逆の解釈をすれば、TPPの交渉は、うまくいっていないということか。

4)その他記事
*新春対談 菅義偉官房長官×橋本五郎本社特別編集委員


<産経新聞>
→西暦を使いたくない産經新聞にとって、「2020年」をどう表現するか、努力している事が伺われて、楽しい。
 産經新聞流2020年、「平成32年」ではなくて、「貳阡貳拾年」。ここまで、がんばって、我を通さんでもいいと思いますが・・・

1)1面 河野談話 日韓で「合作」
  原案段階からすり合せ
  関係者証言 要求受け入れ修正

2)コラム 「産経抄」
 小笠原諸島・西之島付近で起きた火山噴火。
 自然がくれた「お年玉」のようなものだ。
 南海トラフ地震などとの関連は否定されているが、舟で近づくのは危険な状態らしい。

3)年のはじめに 樫山幸夫論説委員長 国守り抜く決意と能力
 昨年、「特定秘密保護法」が成立した。あの騒ぎは何だったのだろう。どこの国にも存在し、各国との情報交換に不可欠な法律にもかかわらず、戦前の悪名高い「治安維持法」まで引き合いに出して不安をあおる一部メディアの論陣は、「過剰反応」を通り越して、噴飯ものだった。ナンセンスな議論は国の安全を脅かすから罪は重い。

→???「特定秘密保護法」の問題点をご認識ではない。
 「過剰反応」でとどめずに、「噴飯ものだった。」とまで言い切りますか?
 「特定秘密保護法」で狙われる第一の標的は、自分達の同士、新聞記者なのに、その危機感が欠如しているのでしょうか。

4)その他記事
*2014年 世界の重要日程 

*平成26年政界すごろく
 →ユニークで面白い。産経の予想では、消費税があがった4月に何かが起きる。7月に民主党が分裂するらしい。

*新春対談
 作詞家 秋元康氏×安倍晋三首相
 →新春対談に、首相の登場は、産經新聞のみ。
  あの読売でも、菅官房長官止まり。
  政府広報誌は、読売から産経にシフト?
  読者層から、菅読売、安倍産経の役割分担?


以上


 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2014年、日本を取り戻す... | トップ | 小坂クリニック(中央区月島... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

マニフェスト2011参考資料」カテゴリの最新記事