北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

HAC問題の根っこ

2012-06-25 23:45:25 | Weblog


 今週は札幌へ行く用事が重なって忙しい週になりそう。

 そんな中、木曜日には北海道エアシステム(HAC)の定時株主総会があって、おそらく私が参加することになるだろうと思っています。

 HACは昨年発生した事故になる直前の不手際である重大インシデントによって、安全体制の見直しが求められ、その間の営業不振によって経営が危ぶまれています。

 HACは道民の翼として、道庁からの支援を受けながらここまでやってきましたが、経営支援もいったいどれくらいしなくてはならないのか、という批判があります。

 しかしその一方、やはりHACがあるおかげで、地方都市にお医者さんが短時間で移動できるというメリットがあり、これがあるのとないのとでは地域の医療環境に大きな影響が出ることが懸念されています。

 もちろんそれ以外のビジネスや観光にも使われていて、広い北海道にあって短時間で移動できる航空インフラは地域に大きな恩恵をもたらしてくれています。

 ところがこの支援の方向性がなかなか定まりません。

 事前にHACの経営コンサルティングを監査法人に出した結果は、路線の縮小を行って赤字を縮小すべきではないか、というもので、道庁としてはこの案を路線を貼っている自治体に対して説明に歩かれています。

 釧路に対しても道庁幹部が議論の経過を説明に来てくれましたが、当方としては路線の縮小を認めるなどという話をする前に、『路線縮小は手段であって、そのことによって中期的に安定的な経営計画を示していただきた』と一貫して意見を述べています。

 しかしこのことはあまり顧みられることなく、議論は路線縮小と当面の資本増強に集中しているかのように見えます。

 当方としては別に道庁を困らせようというような意図はありませんが、目の前の危機を回避するだけの弥縫策を繰り返していては、安定経営のめどが立たずそのことで路線への信頼が低下し、ひいては搭乗率低下と経営悪化を招くのではないか、という不安が拭えないということを主張しているだけで、「そんな心配は必要ない」というのであれば、その理由を説明していただきたいと思っているだけです。

 
 そうしたことはどこか公開の場でも一度伝えないといけないと思っていますが、今週の提示株主総会では、道からの具体的な支援策が固まっていないために、経営についての話はできず、その点は後日改めて臨時の株主総会を開催して議論したい、というお知らせが事前に届いています。

 まあそういう意味では、今週はそういう議論にはならないのでしょうが、臨時株主総会に繋がる意見だけはしっかりと伝えておいた方が良いように思います。

 他の自治体や出資金を出した民間企業はどのように考えているのかも知りたいところ。

 地域の足を守るのは容易ではありません。
コメント
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