北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

地域SNSは観光の役に立つか

2012-06-13 23:45:30 | Weblog
 久しく会っていない東京の友人からメールが来ました。

 何でも、あるクライアントから依頼を受けて、「SNSを使った観光情報発信」の事例を集めているのだとか。

 そこで掛川のe-じゃん掛川という地域SNSを知ったらしいのですが、私に「中身について何かご存知でしょうか、あるいはどなたか話を聞くと良い方をご存知でしょうか?」と訊ねてきたのです。

 もちろん、「皆まで言うな!」と言いたくなるくらいいろいろと参加してきているわけで、「掛川のキーマンをご紹介もできますよ」、と答えておきました。

 いまだに注目されるなんて嬉しいことですね。


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 地域SNSに対しては、グローバルSNSという言葉があります。

 私もつい最近まで、地域SNSは広がりに欠ける為、グローバルSNSに取り込まれてしまって、衰退するのではないか、と思っていました。

 しかし掛川のe-じゃん掛川は、会員のほとんどが掛川市民とその周辺に限られていて、市内関係者の良好なコミュニケーションツールとして独自の地位を確保したかのようにも見えます。

 これはフェイスブックやツイッターなどのグローバルSNSが本格化する前に一定程度の会員を集めて運用が安定していたことや、地域にはグローバルSNSと地域SNSを使い分けている人も多く、別に地域だけの情報交換で良いと思っている人が案外多いということなどによるのではないかと考えるようになりました。

 そこに掛川の生涯学習的土壌が効いているかどうかは定かではありませんが、地域のことを考える意識が高い人が多いようには思います。

 そうした人に支持されている地域SNSとしての掛川はもっと多くの人に知ってもらっても良いように思います。


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 情報というものは、もちろん情報の発信源が出すのが最初ですが、自分のことだけを伝えようと思うと、ついどぎつくなったり押しつけがましくなったりしがちです。

 宣伝と言うと、とにかく買って欲しいという思いが先に立ってしまいがちですが、そうなればなるほど消費者の側は引いてしまいます。

 そうかと言って、有名なブロガーや芸能人に「これ今自分が使っていてとても良いんですよ」という手法も、あからさまに宣伝と分ければまあ笑って済まされますが、広告なのか自分の感想なのか区別がつかないことも良くあります。

 こうした隠れた宣伝は、「見えない宣伝」という意味で、ステルスマーケティング(通称ステマ)と呼ばれ、ばれた時は嘲笑の対象になるという風潮さえ現れました。

 真の価値が正しく伝えられないと人の心は打たないということがなお一層厳しい時代になってきたのかもしれません。

 そういう意味で地域SNSに情報を放り込んで、それが有効に伝わるのか、あるいはどのような効果をもたらすのかは私も興味のあるところです。

 
 是非レポートができたら見てみたいものですが、その前に掛川の人たち自身が、e-じゃん掛川がやってきたことの真の価値を正しく理解しているかどうかが心配になってきました。

 灯台下暗しだし、地元を軽く見てしまう風潮を戒めたのが生涯学習まちづくりだったはず。

 いつか掛川の誰かがこれまでの成果についてレポートを書いてくれないものか、と密かに期待しているのでした。
コメント (1)
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