今週は札幌での仕事が連続するので金曜まで札幌の自宅にステイです
今日は先週10月9日に地元釧路新聞『巷論』欄に掲載してもらった一文を掲載しておきます。
北海道ブランドは強いのですが、それが逆に作用するかも知れない、というお話。
北海道の中でさらに地域ブランドとして差別化を図るためにはどうしたらよいでしょうか。
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最近、道東観光という言い方が気になってきた。それは、「道東(どうとう)」にしても、「ひがし北海道」にしても、「北海道の東側」という地理条件からの表現だということだ。もちろん、それ自身は間違いではないのだが、「北海道の東側」という言い方を続ける限り、たとえば新千歳空港に降り立って札幌や小樽などの道央観光を楽しんだ人たちは、「これで北海道(島)は一度観光したところがある場所」と認知されてしまうのではないか、というのが心配なのだ。
「海外から見ると北海道は憧れの地で人気は高いですよ」と言われれば言われるほど、北海道を冠に着けていて良いのか、という気がしてしまう。
国内外からの観光客は、この地域を旅する時に一体どういう名称のエリアを旅しているという印象をもっているのだろう。
エリアの名称も一つのブランドだ。たとえば長野県には信州というエリアブランドがある。
「長野県松本市へ旅行した」というよりは「信州安曇野へ旅行した」と言う方がずっと美しい場所へ行った印象になり、うらやましさも増すだろう。
「釧路」や「阿寒」、「摩周」も美しいが、狭い点の組み合わせのようで、標茶や中標津の広大な牧場景観や、釧路から霧多布まで広がる湿原の広さ、さらには食事の旨さなどがイメージできない。
私は何か道東を北海道と切り離したエリアブランドないものかと思っていて、たとえば「DOTO」というような「道東」とは一味違う新しいエリアブランドを作るくらいの気持ちがあっても良いのではないか。
「釧路という異国」というキャッチコピーがあるが、釧路は日本でもないのだ、という弾けていて優れたコピーだと思う。
道東にはここ以外の北海道とはまた一味違ったポテンシャルがあって、大好きな渓流釣りに至っては「聖地」とさえ呼ばれるくらいなのだ。この地域の価値にさらに磨きをかけて一つのエリアブランドとしての質を高めてほしいものだ。
小松正明(釧路市副市長、ガールスカウト評議員)
今日は先週10月9日に地元釧路新聞『巷論』欄に掲載してもらった一文を掲載しておきます。
北海道ブランドは強いのですが、それが逆に作用するかも知れない、というお話。
北海道の中でさらに地域ブランドとして差別化を図るためにはどうしたらよいでしょうか。
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最近、道東観光という言い方が気になってきた。それは、「道東(どうとう)」にしても、「ひがし北海道」にしても、「北海道の東側」という地理条件からの表現だということだ。もちろん、それ自身は間違いではないのだが、「北海道の東側」という言い方を続ける限り、たとえば新千歳空港に降り立って札幌や小樽などの道央観光を楽しんだ人たちは、「これで北海道(島)は一度観光したところがある場所」と認知されてしまうのではないか、というのが心配なのだ。
「海外から見ると北海道は憧れの地で人気は高いですよ」と言われれば言われるほど、北海道を冠に着けていて良いのか、という気がしてしまう。
国内外からの観光客は、この地域を旅する時に一体どういう名称のエリアを旅しているという印象をもっているのだろう。
エリアの名称も一つのブランドだ。たとえば長野県には信州というエリアブランドがある。
「長野県松本市へ旅行した」というよりは「信州安曇野へ旅行した」と言う方がずっと美しい場所へ行った印象になり、うらやましさも増すだろう。
「釧路」や「阿寒」、「摩周」も美しいが、狭い点の組み合わせのようで、標茶や中標津の広大な牧場景観や、釧路から霧多布まで広がる湿原の広さ、さらには食事の旨さなどがイメージできない。
私は何か道東を北海道と切り離したエリアブランドないものかと思っていて、たとえば「DOTO」というような「道東」とは一味違う新しいエリアブランドを作るくらいの気持ちがあっても良いのではないか。
「釧路という異国」というキャッチコピーがあるが、釧路は日本でもないのだ、という弾けていて優れたコピーだと思う。
道東にはここ以外の北海道とはまた一味違ったポテンシャルがあって、大好きな渓流釣りに至っては「聖地」とさえ呼ばれるくらいなのだ。この地域の価値にさらに磨きをかけて一つのエリアブランドとしての質を高めてほしいものだ。
小松正明(釧路市副市長、ガールスカウト評議員)