北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

台湾のサイクリングニーズをつかめ

2012-10-19 23:45:18 | Weblog
 静岡県掛川市の友人から電話があって、「台湾の自転車関係者を探しているのだけれど、当てがありませんか」とのこと。

 掛川周辺の遠州地帯では自転車によるサイクルツーリズムの動きが早くから始まっていて、サイクルガイドの養成やサポート、もてなしの作法など地道なノウハウをじっくりと蓄積してきています。

 しかしながら、外国からのインバウンドに対して地方都市は東京や京都など有名どころには勝てないので、サイクリストなどのニッチなニーズをくみ取ったコアな来訪者の可能性を模索しているのです。

 なるほど、私も外国人向けのサイクルツーリズムには興味があります。

 先月台湾の復興航空が国際定期便を飛ばしてくれましたが、この時の一番機で釧路空港へ降り立った台湾人観光客の中に何人か自転車を持参して、空港で組み立てて颯爽とペダルを漕いで行った方もいたくらいです。

 そういう意味で興味はありますが、お望みの人材をピンポイントでは知らないので、台湾の知人に相談してみることにしました。

 相談を受けた翌日、早速札幌の知人を訪ねて相談してみると、そういう話は横浜に台湾経済文化代表処の出先があるのでそこへ行ってみてはどうか、ということで担当の方を紹介してくれることに。なんともラッキーです。

 その際に、お願いの背景として上記のような、自転車によるニッチなニーズをくみ取りたいのです、と話すと、相談した方もそういう動きがあることは知っているとのこと。

「何より今台湾では自転車がブームになっているのですが、まだまだ道路環境が北海道に比べると良くないので、北海道は憧れです。静岡はどうか分かりませんが、自転車という切り口は面白いですね」
「なるほど、どういう点が北海道や日本は自転車にとって憧れなのですか」

「まずは日本や北海道に憧れがあるのは良いとして、道路がちゃんと舗装されていて、車もまあ地方では多くありませんし、またドライバーのマナーも良いですよね」
「ははあ」

「それにいたるところに自動販売機やコンビニがあって、何かあっても困りませんしね(笑)」
「しかし、例えば看板が少ないとか情報提供が不十分なのではありませんか?」

「自転車旅行をする台湾人を見ていると、事前に十分情報を収集しているのと、現地ではスマートホンによるGPSのナビゲーション機能を使えば、どの道を行けば目的地に着けるかが分かりますから困らないんです」
「スマホのナビシステムですか!へえ」

 外国を旅するということも、もうスマホを使えば怖くない時代に突入しているようです。




    ※     ※     ※     ※     ※


 さらにこの方は、「北海道では旭川や函館などが自転車ツアーの誘致に積極的ですよ」と教えてくれました。

 そう聞いた後に全道市長会へ出る機会があったので、よく存じている旭川市の西川市長さんへ直接旭川での自転車ツアーの現状について伺ってみました。

 すると、「実は旭川出身で、台湾の方と結婚している女性が台中市に住んでいて、旭川の観光大使をお願いしているんです。その方が結構お付き合いが広くて、世界的な自転車メーカーのジャイアントさんの関係者にも知人がいたことから、ジャイアント主催の自転車ツアーを旭川で実施してもらったというわけです」

 なるほど、全ては人のつながりということのようですね。

 釧路だって比較的平坦な道路が続き、タンチョウや湿原などの観光的目玉もあるわけで、こうしたニッチなツアーの受け皿としては魅力的で可能性のある土地に違いありません。

 道東でもサイクルツーリズムというニッチで新しいニーズを発掘したいものですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする