穏やかな春の一日。野遊び仲間に誘われて支笏湖方面へ山菜取りに行ってきました。
タラの芽はもうこの週末で終わりかな、と思いながら林に入りましたがまだまだ案外残っていて結構な量が採れました。
人に芽を取られず残った木の中には上手いこと生長してもう5~6メートルの木になっているものもあります。
ちょっとくらいの背丈の木だったら先端を引っかけて引っ張れば頭頂部の芽に手が届くのですが、さすがにこんなに高くなると引っ張りすぎて折れてしまうので山菜取りの人たちも諦めてしまうのでしょう。
そういう意味では"逃げ切った"と言えるタラの木。がんばって種をつけて、我々の将来の為にも子孫を増やしてほしいものです。
明るい林の中ではシラネアオイの群落もありました。咲くのがちょっと早くないかな。
続いては支笏湖沿いの林道を行く山菜コース。事前の目論見では朽ち果てたミズナラの木に天然のシイタケがなっているかもしれない、とのことだったのですが、道路沿いからでは簡単には見つかりません。
そのかわりに日当たりのよい斜面でウドを見つけてこちらも程良く収穫できました。
アイヌの人たちの物語の中には、ウバユリなど食べられる植物の神様が「せっかく食べられようとこの世に降りて来たのに、気がつかないでいるとは何事だ。悲しいぞ」と怒っている姿が夢枕に立った、という物語りがあります。
人間生活に役に立つものはみな神として崇めたアイヌの人たちですが、食べ物を採るときには採りすぎず、逆に採るべきものを採らないことにも申し訳なさを感じるというのは大変興味深い考え方ですね。
採った山菜はさっそく天ぷらとウドは酢味噌和えときんぴらになりお酒の友となりました。
まあ北海道の春は豊かさが一気に土から湧いてくるような季節です。
【裏から見た恵庭岳 山頂ドームが見えません】