稚内から知人が札幌出張とのことで、「飲みませんか」と声をかけていただきました。
もちろんOKをして、最近の稚内の事やこれまでの歴史など、稚内にいた時にも聞けなかったような話で盛り上がりました。
特に、昨年九月を最後に休止となった稚内~コルサコフ間の定期フェリー航路については、返す返すも残念な結果となりました。
稚内市役所も定期航路の再開に向けて努力をしてくれましたが、事業主体や採算性など様々な事をクリアしなくてはならない中で、今年6月の再開は断念する方向です。
個人的な思いとして、稚内在任中から考えていたことですが、稚内とコルサコフ間の定期航路は、稚内市とコルサコフ市との関係だけではなく、サハリン州と北海道という、より広域的な地方自治体間の問題であるはずで、さらに広げて考えれば、日本国とロシアとの国家間の問題でもあるのではないか、ということ。
【北海道知事がサハリン州知事と会談】
http://bit.ly/1ZXox5Q
稚内市が少ない財政力の中で無理をするには自ずと限界があり、高橋北海道知事さんもロシアサハリン州の知事と会談をして様々な協力の約束をしているのであれば、北海道とサハリン州との間の定期フェリーの再開などは大きな得点のはず。
まして安倍総理がこの5月6日にわざわざロシアのソチを訪ねて経済協力と政治対話の加速を提案したのであれば、サハリン州との交流拡大は国家としての課題としても捕えられるのではないでしょうか。
それなのに、その具体的な形としてのフェリー航路問題が、一地方自治体である稚内市の努力と頑張りに委ねられているというのはどうもバランスが悪いように感じられてなりません。
道庁としての意思、国としての意思はどのように発言されるのかが良くわからないという何とも宙ぶらりんな状態に置かれているように思うのは私だけでしょうか。
まあ元より正しい答えなどない問いではあるのですが、答えのない問いに自分なりの意思をもって実現に向けて周囲の共感と賛同を得るというのは政治の領域の話ではないか、と思うほどに、しっかりとした政治を実行してサハリン州との経済交流の拡大と充実を果たしてほしいと願うばかりです。
昨年就任したサハリン州のコジェミャコ知事はプーチン大統領からの信任も厚いと聞きます。
コトが実現されるには、「天地人」すなわち、天の時、地の利、人の和が揃う必要があると言われます。
いまこそ現役で頑張っている人たちのさらなるがんばりどころの様に思います。是非とももう一度、フェリーでのサハリン旅行が楽しめるときが来ることを願わずにはいられません。
美味しいジョージア(グルジア)ワインももう一度現地で飲みたいなあ。