北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

北海道で観光介護タクシーを

2018-02-06 23:49:02 | Weblog

 東京に住んでいた大学時代の同級生が、昨年から札幌に移住して介護観光タクシー事業を始めました。

 東京にいた時は、介護タクシーとして6年ほど事業を続けて、ある程度良いお客さんに囲まれていた環境を捨てて、札幌へ移住してきた彼。

 介護タクシーとは、一人で外出することが難しい高齢者や障がいのある人をサポートする車両で、病院までの送迎と付き添いが主なサービス内容で、介護職員初任者研修以上の資格を持っているスタッフが運転するというものです。

 札幌への移住を考えた時から、介護タクシーの市場調査をした段階では、競合事業者が多く通常の通院仕事ではなかなか仕事と収入につながらない、ということが分かっていたそうですが、それでも「もう残りの人生を住むなら東京よりも札幌の方が良い」とばかりに、後先なく飛び込んできたのだそうです。

 そうして昨年の6月に札幌へ引っ越してきて始めたのは、観光専門の介護タクシーという事業。札幌で『北海道トラベルサポート』という名前で活動をしています。

 まだまだ事業としては緒についたばかりですが、旅行会社とのネットワークや昔からの友人のネットワークを生かして、少しでも多くのもうなかなか動くことのかなわない高齢者や障がい者に北海道観光のサポートをしたい、と夢を語ってくれました。

もっともネックなのは利用価格。あくまでもタクシーなのでメーター料金が適用になるのですが、北海道は広いので遠くまで利用するとかなり高額になります。

旅行会社との間で貸し切りにすると少しは安く使えるらしいのですが、最後には『お金には代えられない思い出』を作りたいという人たちのニーズとうまくマッチングができると良いですね。

さて、そんな彼が感じる北海道の道路事情。地方を走る分には、渋滞もないし信号も少なくてとても走りやすくストレスがなく、それでいて風景も素晴らしい、と手放しで褒めまくってくれます。

「ただ、札幌なんかの住宅地の道路に入ってくると、とたんに傷みが目立ってくるね。東京で介護タクシーをしていたときに感じたけれど、車いすを車に4点で固定して載せると、シートのクッションがない分、道路からの振動を拾いやすくなる。僕の場合は、トヨタのアルファードというかなり高級な車を使って乗り心地を提供しているつもりだけど、多くの介護タクシーはちょっとグレードの落ちるワンボックスカーを使っていることが多いので、ゆっくり走ったりして気を遣うね」

 道路は修繕をしているところも多いですが、あまりに修繕が多おいようでは乗り心地も悪くなるようです。

「それに、地方部で高速道路が片側一車線でセンターが柔らかいポールですませている、というのはやっぱり事故の危険と恐怖を感じる。それに一車線の道路は後ろに着かれた車に抜いてもらうこともできないし、交通の質が不十分かな、と思うよ」

 最後に一言。

 彼は大の鉄道ファンでもあって、あちこちを旅行することも大好きなのですが、北海道で印象的だった一言があると言います。それは「札幌から新千歳空港で飛行機に乗るのに本州の感覚だと『札幌からなら余裕は2時間』と思うんだけど、北海道の人は、『札幌からは余裕を3時間みた方がいい』と言うんだね。それだけ交通が不便だったり不測の事態が多いリスクを感じているという事なのかな。今はどうなのかわからないけれど、(それが北海道の常識なのか)と印象的に感じたよ」ということだそう。

 北海道に住んでいると、もはや当たり前のこともよそから来た人には奇異に映ることってありますね。まだまだやることがありそうで、燃えてきました。

 観光介護タクシーでは『北海道トラベルサポート』さんをどうぞよろしく。

【北海道トラベルサポート】 http://ctelm.com/


 インタビューの後の飲み会は、職場近くの居酒屋「キィー」。ここの手羽先はちょっと有名なのですよ。

コメント
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