北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

私の原稿の書き方 ~ ここにも積小為大

2012-06-11 23:45:01 | Weblog
 依頼されていた原稿をやっと送ることができました。

 「生涯学習でお好きな風に書いていただいて結構です」と言われて、それではと「生涯学習のまちづくりの現場から」なんてタイトルで、掛川での思い出や榛村元市長の言行録などから感じたインスピレーションをまとめました。

 依頼は約7000字程度ということだったのですが、私の原稿の書き方は、まず粗筋で、テーマはあちこちに飛びながら、一つが800字程度のテーマの塊をいくつも書いてゆきます。

 今回は15個ぐらい書いて、全部で1万2000字くらいのボリュームを作ってから、前後の脈絡やまとめ方、全体の盛り上がりなどを考えつつ削っては足す作業で7000字まで絞り込みました。

 こういう原稿って、読み返してみると気に入らないところが何度も出てくるので、「締切で終わらせる」と決めてかからないと、いつまでもぐずぐずしてしまいます。

 文書のリライトはブログでもなんでも次の発表の時までに改善しておけばよいくらいのテキトーなところがあった方がよろしいようで。





    ※     ※     ※     ※     ※


 二宮尊徳先生は、大きなことをしようと思ったらまず小さなことをコツコツと続けることだ、として「積小為大(せきしょういだい)が大切だ」と言いました。

 小田原藩の財政改革をしたときは、米を炊く釜についた焦げをこそげ落として、「これで薪がいくらか少なくて済むだろう」と告げました。

 焦げをとることひとつをおろそかにせず、小さなことを馬鹿にせず積み上げるからこそ大きな事ができるのです。
 
 原稿を書こうと思ったら、まずは知っていることを少しずつでも書いてみて、塊をいくつも作ってそれを組み合わせてゆくと比較的構成をまとめやすくなります。

 あまり全体構成に悩まずに、まずは文字数を予定の二倍くらい書いてから削れば良いのです。

 もっとも、確かに文章を削るのは新しく書くよりずっと簡単ですが、時数合わせとはいえ書いたものを消すのはもったいない気がして勇気が必要。

 バラや樹木を剪定するようなつもりで大胆にやるのが良いですね。

 校正が上がってきたら、全体を眺めて一行の文字数との関係で見た目が良いかどうかも考えます。

 「…なのです。」なんて文章で最後の「す。」だけが文頭に来るようなら、文字を減らすか足すかして見栄えを整えます。

 読んでみた時の音のリズム感にも注意するとなお良い文章に近づきますよ。


    ※     ※     ※     ※     ※


 さて次は月末のシーニックバイウェイでの講演の準備です。

 こちらは仲間内なのでお気楽に道東の未来のために必要なことを語ろうかと思いますよ。
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パソコンにかかるといけないと思いまして~JALのもてなし健在

2012-06-11 22:50:00 | Weblog
 JALの機内でパソコンを打っている時に飲み物のサービスがやってきました。

 リンゴジュースを頼んだら、カップにフタとかわいらしいミニストローをつけてくれました。




「…フタをかけてくれるのは見たことがありましたが​ストローは初めてですね」と言うと、「パソコンにかかると行けないと思いまして(微笑)」

 なんですか!JALのおもてなしは健在じゃないか!

 早く経営を立ち直らせて自信を持ってほしいよ。

 JAL機内のちょっといい話。
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鯨食文化を守る意味~鯨を食べて調査に行こう

2012-06-10 23:45:28 | Weblog
 昨夜は福岡に泊まったので今日はただただ福岡からの帰釧。

 福岡ではどこも案内は日英中(繁・簡)の四カ国語表記と、四か国語でのアナウンス。国際都市とはこういうことなんだな、と思う一コマでした。

 さて、下関での鯨フォーラムでは、食文化としての鯨を守ろうという話が出されました。

 下関では、ただ理念で「クジラ食文化を守ろう」というスローガンを掲げるだけではなく、正しく美味しくクジラを食べようという運動が実践されています。

 フォーラムの会場外では鯨汁の振る舞いサービスがあったのはイベントのサービスですが、お土産コーナーには地元下関で作っているクジラカレーとクジラシチューのレトルトパック、クジラの大和煮缶詰が売っていました。


 【クジラ食三点セット】


 パックにはちゃんと、「本製品には国際捕鯨取締条約に基づいて、(財)日本鯨類研究所が実施した捕獲調査の副産物を使用しております」と記載されています。


 【レトルトシチューの表記】


 【缶詰にもちゃんと書いてあります】


 鯨を食べるということは、IWCで論争になっていない沿岸小型捕鯨でのクジラ肉か、南氷洋などでの調査捕鯨で出る副産物としてのクジラ肉を食べるということです。

 しかもここで出る副産物の鯨肉の売り上げはクジラ調査費用の一部に充当されるという構造になっています。

 我々が鯨を食べるという食文化的行動は、調査費用の確保にもつながり、クジラの科学的生態調査に繋がるという科学的探究活動にもつながっているのです。

 そういう意味で、一部の狂信的で過激な反対運動は日本人の心にもボディブローのように効いてくる恐れがあります。

「そんなに反対されてまで食べなくても良いのではないか…」

 そう考えて、鯨を食べなくなるということは食文化を失うことであり同時に科学的な調査をも難しくするということになります

 研究者たちは、鯨を適切に管理しないと人間とクジラの間で魚資源の奪い合いになると危惧しています。

 地球規模で増加する人口は、海からのたんぱく質を摂取しなくては維持することはできません。

 そうしたことへの科学的な答えを出すためにも、科学的な調査が欠かせないのです。

 世界には鯨食文化を指示する国もちゃんとあります。

 クジラ食文化は、まさに今が我慢のしどころですし、教育が後押しをする必要のある分野なのです。



 【いただいた命は食べてこそ】


【参考】『捕鯨問題Q&A』http://bit.ly/Ktv95L

Q. 日本の捕獲調査については、擬似商業捕鯨という指摘がありますが・・・。

A. 日本の捕獲調査は、(財)日本鯨類研究所が日本政府からの特別許可を受けて、1987年から実施しています。科学調査とその目的のためのクジラの捕獲は、国際捕鯨取締条約第8条の規定により、各国政府の固有の権利として認められています。

日本の鯨類捕獲調査が開始されたきっかけは、1982年にモラトリアムが採択された時にさかのぼります。当時、モラトリアム導入に際し反捕鯨国側が最大の根拠とした理由が、「現在使われている科学的データには不確実性がある」ということでした。

 つまり、クジラの生息数、年齢や性別構成、自然死亡率などについての知見があいまいであり、そのために安全な資源管理ができないと主張したのです。このような疑問に直接応対するために、日本の捕獲調査は始められました。今日ではIWC科学委員会の多くのメンバーは、日本の捕獲調査の結果を高く評価しています。

しかし、IWC本会議では、調査はクジラを殺さない方法に限るべきであるとして、捕獲調査の自粛決議を繰り返しています(2004年のIWCでの自粛決議は撤回されました)。

 また、「捕獲調査は商業捕鯨の隠れみの」という人がいますが、これは調査捕鯨の実態を知らない人の無責任な指摘です。クジラの調査は、専門の学者があらかじめ作成した調査計画に基づいて船を運航させて、若干の捕獲を行い、耳垢栓や卵巣などの標本を採取します。

 調査した後の鯨体は、完全に利用することが条約で定められていますので、捕獲調査の副産物として持ち帰り、市場に出しています。これらの副産物の販売で得られた代金は、調査経費の一部に充当されています。

    ※     ※     ※     ※     ※


Q. 調査で捕った鯨の肉が日本市場で売られています。本当の目的は鯨肉などを売ることで、調査は名目なのではないでしょうか・・・?

A. ちがいます。調査副産物を可能な限り有効利用することは条約(ICRW)上の義務です。科学調査で使った残りの部分を(食用その他に)可能な限り利用し、販売することは、ICRWが条約本文(第8条第2項)で調査実施国に命じていることです。

 綿密・厳格な計画に基づいて実施される捕獲調査には多くの経費がかかり、副産物販売からの取得金は翌年の調査経費の一部に充てられています。一方で鯨体を可能な限り利用することは資源を大切にするという意味で極めて常識的なことであり、同時にそれを可能にする鯨利用の伝統が日本にあるということも再認識されるべきでしょう。

 なおJARPAは科学調査事業として科学的知見を結集し、高い水準を保持しています。


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人間と鯨の関係 ~ 鯨フォーラムin下関

2012-06-09 23:45:33 | Weblog
 下関市で開かれた鯨フォーラムに釧路を代表して出席してきました。

 会場は下関メッセですが、高いタワーもあって立派な施設。やっぱり力のある自治体だと思わせます。


 【高いタワーだ!】


 フォーラムは、まずは(財)日本鯨類研究所理事長の藤瀬良弘さんから、最近の鯨調査から分かってきたこととその意味についての講演。

 鯨の食べる魚などの水産資源の量は膨大で、人間が水揚げする量の何倍にもなる。

 鯨を捕った結果、特定の鯨が減ったりすると鯨の種類相互の関係が崩れることもあるので、そうした鯨同士の関係性に注意をしながらさらに知見をふやしたい、とのこと。

 日本人が単に鯨の肉を調達するために名目としての調査をしていることなどなく、実に真面目に鯨の調査をしていることがよく分かります。




    ※    ※    ※    ※


 続いてはパネルディスカッションの番。こちらはグルメレポートタレントや鯨食文化を守る会の会長、講演をしてくれた藤瀬理事長、甲南女子大で捕鯨に詳しい森田教授、そしてお爺さんが若い頃南氷洋で鯨捕りだったという下関市立大学4年生の藤井さんという多彩なメンバーで開かれました。

 地元出身で、現在は東京を中心にグルメレポーターをしている菊田あや子さんは、「まだまだ下関が鯨の町という情報発信が足りないのではないか。マスコミは特徴あるネタを探している。鯨を食べることに抵抗のある人も増えているのではないか。鯨は食べ物なんだということをもっと訴えて欲しい」と警鐘をならします。

 最後に、「鯨にはバレリンという栄養素があってスタミナ作りに最適らしいので、マラソンなどでも積極的なPRにつとめてほしい」とのこと。

 やはりウリになるのは、健康と美容なんでしょうかね。


    ※    ※    ※    ※


 次に、下関くじら食文化を守る会の和仁会長さんからは、「昔は良かっただけでは新しい文化は生まれない。やはり実際に子供達が鯨を食べる機会となってい給食に期待している。下関では年間6回給食に鯨を出しているし、山口県としても年一回鯨を給食に出すことに補助金を出すそうだ。経済と文化には橋渡す役割を持つものが必要だ」

 やはり実際に食べて美味しかったという記憶がないと、食べたいとも思わなくなってしまいますものね。

 和仁会長さんは、ただ昔に返る鯨食文化ではなく今日的な新しい鯨食文化をさぐる活動も続けています。

 レセプションで出された、鯨肉によるスパゲティのミートソースが美味しかったです。。
 

    ※    ※    ※    ※




 森田先生からは、函館で沿岸捕鯨漁を実際に見学して感動した思いが語れました。

 「沿岸捕鯨では二時間ごとに無線で連絡が入ります。この日は一頭のツチクジラを追い始めました。『賢い鯨で、下も長い』潜った時のセンス時時間も長い鯨だそうです」

「この日は朝9時から追い始めて夕方4時に捕獲。ここでは砲手は二十代で一番若い砲手は高卒で19歳の子が入ったと喜んでいました」

「函館に水揚げされたものは無言のまま整然と肉に加工されて出荷されて行く荘厳な趣があった」

 「生きることが経済活動になる仕事がある。意味のある仕事、誇らしい立派な仕事からは誇りや自負心、自己肯定感が生まれます。それを生業と言うのではないか。生業権は基本的人権にまだ含まれていないが、こういう概念があって良いのではないかと思う」

 最後に大学生の藤井さんは、「大学のゼミで友人と意見を交わしてきたが、鯨への課題と期待がある。課題は食文化としての定着と観光資源としてどう定着させるか。給食で鯨が出る日は子供達に鯨の授業をするなどできないものか」

「期待は、気がついたら傍にいる関係にできないものか。関心をいかに高めるかをもっと考えたい。


    ※    ※    ※    ※

 最後にコーディネーターのまとめは、「人と鯨のこれからを考えた時には共存共栄を国内だけでなく国際的にも発信すべきだ。我々が正しいと思うことを進めて行きたい」というもの。

 鯨と人との関係を未来志向で考える良いフォーラムでした。改めて鯨を食べてこの文化を後世に継承して行きましょう。

 
 
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HAC(北海道エアシステム)の経営問題

2012-06-08 23:45:08 | Weblog
 道庁からHAC(北海道エアシステム)の経営改革案が発表された…のだそう。

 報道によると、収益性の悪い「丘珠~旭川便」と「丘珠~女満別便」の2路線を休止し、さらにHACに対して一定の資金支援をすることで当面の経営を支えながら収支を改善するということになっている…らしいのです。

 「…らしい」というのは、間接的に情報が入ってくるものの正式な説明はなくて、一方的にマスコミに情報を流しているから。

 HACに対して3%、約1,700万円の出資をしている釧路市としては穏やかではありません。

 夕方から市役所の秘書課周辺にもマスコミ陣が押しかけてきて、「釧路市としてのコメントを」と取材の記者が粘ります。

「まだ正式な説明がないからコメントは出しにくいよ」と言っても、「それでもなんでもいいですから」と粘る粘る。



    ※    ※    ※    ※


 そんななか、北海道新聞の夕刊にも「HACの経営改善案が明らかに」という記事が出ました。内容は、女満別と旭川便を休止して、収益性の高い函館便の増便と新しく三沢便の路線開拓を目論んでいるようです。

 なるほど、一見すると丘珠~釧路の一日三便に変わりはありませんが、経営が安定するのかどうかには不明です。中期的な収支が成り立つという経営計画がなければ、経営自立はできないのではないか、という疑問が拭えません。

 赤字はいくら削減しても赤字は赤字。赤字経営が続くと、今は存続されている釧路便も将来の不安が残ります。

 昨年釧路が出資を決めた時は、これで経営は成り立つという経営計画が示されていたのです。

 今回はそれと状況が違いますし、同じく出資した旭川と女満別周辺の網走や北見はどう出るのでしょうか。

 難しい問題ですが、短時間で道央圏と結べる飛行機は、お医者さんが派遣されてくる時の交通手段としてとても重要です。   

 今後さらに経営主体としての道の責任は重くなります。


【NHK】HACの2路線、休止で調整
 http://bit.ly/LdaMt2
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柔道授業を安全に

2012-06-07 23:45:46 | Weblog
 六月議会一般質問の二日目。

 最初は大島議員さんからの、「中学校での武道必修化に伴う、柔道授業への安全確保対策」について。

 大島議員曰く、「文科省も柔道を必修化することにしてから、その危険性を改めて認識したフシがある。柔道授業の安全対策を具体的に教えてほしい」とのこと。

 答弁では、「文科省から『柔道の授業の安全な実施に向けて』という指針を作成して各学校に配布している」というもの。

 指針の内容は、柔道授業の安全管理のために留意することが六項目記載されています。

 中身は、

 ①畳が破れていないか、隙間や段差がないかなどの練習環境の事前の安全確認、

 ②捻挫や骨折のおそれがある場合の応急逓あてなどの、事故が発生した場合への事前の備え、

 ③指導経験がなく教員が不安を感じているような場合に、経験豊かな外部指導者の協力を得るなどの、外部指導者の協力と指導者間での意思疎通・指導方法の確認、

 ④受け身の練習を段階的に行うなど指導計画の立て方、

 ⑤生徒の健康状態について把握するなど、安全な柔道指導を行う上での具体的な留意点、

 ⑥傷病者の意識や呼吸の確認など万一の場合の対処、
 
 …という六項目でした。


 これはとても大変ですね。 

    ※     ※     ※     ※     ※




 釧路の場合は、柔道を実施する全ての中学校で、柔道の指導経験を有している保健体育科の先生がいて、二学期から行われる授業に向けて、生徒の個人差などを踏まえた指導計画を立てたり指導体制の整備などが進んでいます。

 また釧路学校柔道連盟と連携した「柔道実技講習会」を過去二年間開催していて、今年も夏休み中に行われるそう。

 また過去五年間、実技講習会への参加経験のない先生は、道教委が6月29日に行う実技講習会に参加を義務付けられていて、全ての保健体育の先生が実技講習会に参加するようになります。

 なにしろ安全な形で武道の心に触れてほしいものです。


    ※     ※     ※     ※     ※


 土岐議員からは、「北海道が発表しようとして急きょ中止となった新しい津波被害想定だが、なかなか出されないのがもどかしい。しかしいつまでも待っているだけでは対応が後手に回るのではないか。スピード感を以て取り組まなくてはならないのではないか」という質問がありました。

 答弁も、「北海道の新たな津波浸水予測図は、6月下旬以降に公表の見込みと聞いておりますが、現時点では具体的な日程は聞いておりません」と歯切れが悪いもの。

 道からの津波浸水予測の公表を見てから発注しようとした、市役所裏に建設予定の「防災まちづくり拠点」も「音別町行政センター」も、国の補助金の執行とのタイミングで、7月中には基本設計を発注しなくてはなりません。

 道の公表が遅くなるようならば、発表しようとする内容の情報収集を急いで、整備水準や設計基準の腹を決めないといけないかもしれません。

 なにしろ1mの津波を想定しておけばよいのか、10mの津波を想定するのか、では建物の壁の厚さや基礎の深さなども変わります。

 公表の内容をできるだけ早く知ることで、どこまでの津波に対処するかという決断をしなくてはならない時期が近づいています。

 
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教育問題ふたつ~六月議会初日

2012-06-06 23:45:35 | Weblog
 六月議会の初日、まずは五人の一般質問。様々なテーマの質問があるものです。

 興味深く思ったのは、公明党の秋田議員からあったDAISY(デイジー)教科書。

 DAISYとは、"Digital Accessible Information SYstem"の頭文字を取ったもので、誰もが読めるアクセシブルな電子図書の無償で公開されている国際標準規格のこと。

 この規格を用いると文字・音声・画像を同時に再生できるマルチメディア図書を作成することができるのだそうで、文字を読むことに困難がある児童・生徒を対象にした教科書をつくることができるのです。

 子供たちの中には知能が高くても字が読めない、書けないという障碍があるもので、このことによって学習について行けなくなり不登校になるという子もいるのだそう。

 いち早くこうしたことに気が付いて適切な指導をすることでがあれば改善の可能性もあることでしょう。

 すぐに導入というのはなかなか難しいかもしれませんが、研究には値しそうで今後注目をしてゆきたいものです。





    ※     ※     ※     ※     ※


 金安議員からの質問は、教師の教育力について。

 クラスによっては教科書が終わらない学級があるのではないか、という問題意識で、年間で教科書が終わらないクラスがどれくらいあるかを把握しているか、という質問です。

 「先生によってはプリントをたくさん作るのに忙しくて、授業で教えられないのではないか。クラスによっては教科書の三分の二しかやらないところがあると聞く」とも。

 答弁は「進み具合については学力調査で把握をしている」というものでしたが、議員は納得せず。

 「実態をまずは把握する」と答えて引き取った形となりましたが、教科書をそのままトレースすることが必要条件ではないのではないか、とちょっと疑問。

 あくまでも教育指導の基準は学習指導要領のはずで、教科書はそれを補完するもの。

 もちろん、地域が選択した教科書ではありますが、先生の工夫によってプリントや他の学習教材を使う自由度はあるのではないか、と思いました。

 そうした授業によって子供たちに学習が身に着くことは求められますが、教科書を終わらせているかどうかは別な問題ではないのかな、というのが私の疑問です。

 もちろん、子供に学力が身についていなければ学力低下、ということになるのですが、総論と個別の授業の話をどこまで同じ土俵で語れるでしょうか。

 今度専門家に聞いてみたいと思います。


    ※     ※     ※     ※     ※


 明日の一般質問は6人。夜遅くまで答弁調整が続き、疲れてハイになることも。

 さて、明日もがんばりましょう。
 
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議会準備の裏側

2012-06-05 23:45:38 | Weblog
 明日6日から18日まで6月議会の開会です。

 初日の明日から一般質問が三日間続きますが、今議会のテーマは、津波防災、放射能問題、災害がれきの問題、学力向上、男女共同参画、MOOフィットネスセンター、節電など様々。
 
 一般質問の前日は、答弁調整が延々と続きます。納得のゆくまで細かい疑問を潰してゆくのでとにかく時間がかかります。

 答弁調整は部単位で行いますが、早い時間を取れれば早く終わり、遅い時間になると深夜まで待機がかかります。

 順番は早い者勝ちですが、その時間までに答弁書が作成できなければペナルティとして自動的に一番最後に移動の憂き目。

 質問が多かったりするとどのあたりを取るかも駆け引きになったりします。

 
 さて、議会はいろいろな問題を市民の代表と意見交換する場ですから本当は多くの皆さんに見てもらいたいところ。

 真剣な議論をどうぞご覧下さい。

 
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マリモの阿寒湖を世界自然遺産に

2012-06-04 23:09:04 | Weblog
 阿寒湖の世界自然遺産登録へ向けた動きが変化を見せています。

 6月1日には私と担当部長が、かつて一緒に阿寒国立公園の世界自然遺産登録に向けて活動をしてくださった弟子屈町へ赴いて、副町長さんに現状の状況報告をしました。

 現在の状況とは、
①国が世界自然遺産登録に向けた新たなリストの検討を始めようとしていること、
②そこで前回落選した候補地などを対象としてこれまでの調査研究成果を集めようとしていること、

③阿寒湖については、前回「阿寒・屈斜路・摩周」地区で世界最大のカルデラ地形として登録を模索したが、これでは世界に唯一無二とは言えないということで候補から落選したこと、
④今回の新たな検討においては前回と同じ内容では登録は難しいこと、

⑤その一方で、その後の研究成果によってマリモが群生する阿寒湖には世界に唯一無二性をプレゼンできる可能性があるのではないか、という非公式ながら環境省の感触が得られたこと、などです。

 こうした状況から、今後の世界自然遺産登録は当面「マリモが群生する阿寒湖」として進めたいと考えている、とお伝えをしたものです。


 同時に環境省からは、学術的な希少性を訴えるしっかりとした論文を早く作成した方が良い、というアドバイスも受けているところです。

 マリモというのは基本的に植物の藻で、植物自体は世界的にも国内的にもいくつかの湖で見られるものです。

 しかしながら、これが水質や湖底の状態、そこと風や波によって転がる力を得ることなどの多くの偶然が重なることで単なる藻が球状のマリモとして姿を現します。

 かつてはヨーロッパの湖でも群落を形成するところがいくつかあったようなのですが、産業革命による水質悪化などによって多くが絶滅し、今マリモの群落がみられるのはアイスランドのミーバトン湖だけになっています。

 しかも近年のマリモの遺伝子研究によって、ミーバトン湖のマリモは阿寒湖のものが渡り鳥によって運ばれたものらしいということもわかってきて、世界の球状マリモの起源は阿寒湖のようなのです。

 こうした希少性を説明することで貴重な自然として世界遺産に相応しいといえるような資料を作ることがこれからは重要になってきます。


    ※     ※     ※     ※     ※


 こうした登録に向けた動きについては、地元である阿寒湖畔の皆さんの理解がなくては始まりませんが、既に地元はNPO阿寒湖観光協会などを中心に登録に向けた意思を固めており、熱意も高まっています。

 実際は世界遺産としての価値があるかどうかは地元の熱意は評価の対象とはならないのですが、いざ登録されたときに地元が反対をするようなことがないという合意は必要なので、そういう意味で地元が理解してくださっていることはありがたいことです。

 これまで一緒に登録に向けて協力し合った弟子屈町さんにはこれからも情報提供をしながら連携の形を模索してゆきたいと考えています。



 【道新6月3日の記事】


    ※     ※     ※     ※     ※


 マリモはタンチョウと同じく今年が特別天然記念物指定60周年となりますが、タンチョウと違って鳴かないし、湖面が保護されているためにおいそれと現物を見ることができません。

 さらに写真にとっても絵になるような動きがないので、保護をしすぎたあまり世間の興味を失ってしまったきらいがあります。

 
 世界自然遺産登録に向けては息の長い運動が必要となりますが、こうしが動きがあることでマリモと阿寒湖が人々に興味を引き、観光目的地として選ばれることを期待したいと思います。

 多くの皆さんのご支援をお願いします。 

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故郷を歌う名曲 ~ 動画「ふるさとの山に向ひて」

2012-06-03 23:15:14 | Weblog
 盛岡は二日間とも気温が25℃近くになり暑かったです。

 釧路空港へ戻ってみたら気温が11℃…気温差14℃は体調を崩さないようにしなくては。


    ※     ※     ※     ※     ※


 【渋民村から見た岩手山】


 昨日のフォーラムで歓迎のコーラスを披露してくれたのは不来方高校の音楽部でしたが、歌った歌は「ふるさとの山に向かひて」。

 とってもきれいなメロディーに、啄木の歌詞がぴったりの美しい曲でした。


 この歌は啄木の短歌を歌詞にして音楽家の新井満さんが曲をつけたもの。

 新井満さんと言えば、秋川雅史さんが歌って大ヒットした「千の風になって」の作詞作曲をされた方ですが、昨日はフォーラムの懇親会に駆けつけてくださって、ご自身でこの歌を披露して会場の喝采を浴びていました。


 【ステージで歌う新井満さん】


 ネットで探してみたところ、youtubeに渋民小学校の生徒たちが、啄木が実際に引いたオルガンの伴奏で歌ってくれた動画があったのでアップします。

 啄木の歌詞をこの曲で聞くと本当に心に染み入ります。

 実はカラオケにも入っているそうですよ。

 どうぞお聞きください。


【ふるさとの山に向ひて】 http://bit.ly/KnQT7H
 作詞:石川啄木  作曲:新井満

1 ふるさとの山に 山に向ひて
  言ふことなし ふるさとの
  山は あ~ ありがたきかな

2 やはらかに柳 柳あおめる
  北上の 岸辺目に見ゆ
  う~ 泣けとごとくに

3 かにかくに 渋民村は
  恋し 恋し 恋しかり
  おもひでの おもひでの山
   おもひでの川

4 ふるさとの訛 訛なつかし
  停車場の 人ごみの
  中に あ~ そを聴きにゆく

5 かにかくに 渋民村は
  恋し 恋し 恋しかり
  おもひでの おもひでの山
   おもひでの川

6 ふるさとの山に 山に向ひて
  言ふことなし ふるさとの
  山は あ~ ありがたきかな
 

【おまけ】
 

 【石川啄木記念館】


 【啄木記念館の横に移設された渋民小学校】
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