こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

立川志の輔独演会(昼)

2007-07-22 00:00:00 | 未分類
北九州芸術劇場・中ホールにて行われた『立川志の輔独演会』の昼公演に行ってきました。

前座は、3番弟子の志の春さん。『子ほめ』をやってくださいました。
先日の、春風亭昇太さんの弟子・昇々さんの時のオチは、「どう見てもタダだ」だったのが、
「どう見ても半分だ」になっていました。同じ噺でも、微妙に変えるのですね。

二ツ目は、2番弟子の志の八さん。『たらちね』をなさいました。
長屋でただ一人の独り者の元に、大家が縁談を持ちかけてきます。
器量もよく、よく働く。唯一の疵は、よいお屋敷に奉公していたせいで、言葉が丁寧すぎて
分かりにくいこと。
それくらいのことならと、大家が吉日を選んでこし入れするというのを説得し、
その夜、連れてきてもらいます。

娘の名を聞くと、父親の出生地から姓名・字、母の名、いつどのような夢を見てはらんだか、
幼名を名乗ってようやく現在の名前にまで至るという、気の長い話。
言葉も馬鹿丁寧なものだから、何が何だか分かりません(^^;)
朝ごはんの米のありかを聞くのにも、「しらげ」だの「よね」などというものだから、
「しらみなんていねーよ」「よねは近所のばあさん」と、とんちんかんな会話となります。
「白米」で、ようやく意志が通じます。
野菜売りからねぎを買うのにもこの調子で、周囲の者を大混乱させていくところが面白いです。

さて、志の輔さんは、まずは小噺の連発で会場を盛り上げてから
『親の顔』をやってくださいました。

学校の先生が、金太の算数の点数が五点だったので、父親のハチ公を学校に呼び出すところから
話は始まります。
全ての問題に答えてはいるのですが、その答えがとぼけています。
例えば「太郎君と次郎君が草刈りに行き、それぞれ○分の△、■分の○刈りました。
残りはいくつでしょう?」という問題への答えが「やってみなくては分からない」
その理屈がまたいいのです。「二人が仲良しなら、協力して全部刈ってしまうだろうけれど、
仲が悪いなら、できるだけ相手にやらせようとして、仕事が進まない」と言うのです。
万事がその調子なのだが、父親はその上を行っていました。「草刈りは、全部やらなくてはいけません」(^^;)
本当は、先生がハチ公を呼び出したのは、金太を厳しく叱らないでやって欲しいということだったのです。
幅の広さというものを大切にして欲しいということだったのですが、お父さんの方が
もっと幅広い。
「ついては、家庭訪問してもいいですか?」と言い出す。つまりは「あなたの親の顔が見たい」

仲入りの後は、再び志の輔さんが登場。『妾馬』をなさいました。

今回は、大家から殿様にこしいれした大工・八五郎の妹に早速お手が付き、玉のような男の子を出産した、
という報告があったところから始まりました。
世継ぎでもあり、祝いだと八五郎は城に呼ばれ、早速、大家から羽織袴を借りて登城します。
山のようなご馳走と、高級な日本酒を前に恐縮していた八五郎なのですが、酒が入るにつれて
殿様相手に言いたい放題。殿様が何でも欲しい物を取らすというので、
質入れした大工道具を出して欲しいと頼みます。
しかし考え直し、母が初孫を抱きたいという夢を叶えて欲しいと望みを変えます。
そんな、口は悪いが人情味のある八五郎を殿様は気に入り、士族として召抱えてつかわす、
とまで言い出します。
八五郎は、大工とお侍の両方などできるか、と断りますが押し問答が続きます。
ところが、妹のお鶴が殿様に耳打ちすることで、あっさり引き下がります。
それはそれで不満な八五郎。理由を殿様に問いただすと「鶴の一声じゃ」

コメント
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