こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『スターハンドラー』シリーズ(再読)

2007-07-08 00:00:00 | 未分類
今日は、本を読んでいる時間が無かったので、
草上仁さんの著作でお気に入りの 『スターハンドラー』シリーズのアピールなどを致したいと思います。
異生物訓練士養成校を最低の成績で卒業することになったミリが、何とか、
ゼネラル・ブリーディング社に 入社し、個性的な仲間たちと「どんな異生物だって、
愛情と信頼があれば訓練できる」という信念の元、 様々な異生物を訓練していきます。
しかし、さすが宇宙生物のエキスパート。 草上さんの生み出す異生物は、かなり独創的で凶暴。
一筋縄では行きません。 例えばヤアプ。 八本の脚に八つのピンク色の瞳。
内側にある四本の鰓脚を除いて、全身が装甲板を連想する 硬皮に覆われている。
進化の名残と考えられる鰓脚は、発電器と捕食肢の役割を果たすはずだが、 歩行にあたっては、
主としてバランスを取ることに使われる(以下略) なかなかでしょ?

話が進むにつれ、異生物は「生きている水」「太古から発信され続けている正体不明の星間電波」と、
馴致するのが不可能と思えるエスカレートぶり。
果たして、ミリは彼らを訓練することができるのでしょうか(^^;)
さらに、人間のゲストも個性的。 麻薬密売人でペテン師で人殺し、王位継承者で
大金持ちのペテロ・シュルツ氏とそのコピーのペテロ2。
宇宙軍でありながら、隊員のすべてがタレント活動をしているというミネア宙軍・タレント組合員の皆さん。
ヴィニヤード星『水の党』党首マルレーネ・ブランディッヒ。
同『土の党』代表サン・ケンドリックとその妻ヴィッキー。
銀河有数の富豪で、銀河有数のグルメ、銀河有数の釣り師、そのくせ理屈に合わない金は
時には、理屈に合った金さえービタ一文出したがらない極め付きの変人 タイ・フィッシャーマン。
愛らしい天才少女教授・・・実は生意気な裏表のあるガキ(失礼)キロ。
その他、面白い登場人物が続々と控えています。

最後には、生命の危機にまで見舞われるミリたち。そのピンチをどのように切り抜けるのか、 見ものです。
大風呂敷の大盤振る舞い。これだけ様々なエピソートを広げておいて、
見事にまとめてしまうところが 素晴らしいです。 宇宙を舞台にした脱力系の新喜劇。
今では、一般書店では手に入らないのが残念ですが、古本屋で見かけたら、ぜひ、お買い求めください。
損はさせません。 ちなみにソノラマ文庫です。

コメント
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